Negicco|2020年、新潟にて。

Nao☆インタビュー

やんちゃしていた頃を過ぎて

──結婚から1年以上経ちましたが(参照:NegiccoのNao☆と空想委員会の岡田典之が入籍)、気持ちに変化はありますか?

Nao☆

なんだろう、安心感というか……昔よりは心が楽になった気がします。ちょっとしたことで「どうせ私は」とネガティブになることが多かったけど、最近はそこまで悩みすぎることも少なくなって。それが結婚したからなのかはわからないですけど。昔のやんちゃしていた頃よりはだいぶ落ち着きました。

──やんちゃしていた頃(笑)。

凹むことがあっても「きっとこれはこういう理由だから、こうだったんだよな」って冷静に考えられるように少しはなりました。自分の中にぺこぱがいるみたいな。

──もう1人の自分が、傷付かないツッコミを。

そうそう。あとはオリジナルでアクセサリーを作らせてもらっているんですけど、それがすごく楽しくて。アクセサリー作りもいい息抜きになっている気がします。

──コロナ禍にあって気持ちが沈んでしまうようなことはないですか?

私は意外と大丈夫かな。2人もいつも通りで変わらないけど、3人のライブのグルーヴ感は今までよりもっとよくなっている気がします。今は配信でしかできないからこそ、配信でみんなを楽しませなくちゃ!という気持ちが1つになってるなって。そこの気持ちが合わないと、やっぱりその日のライブはダメなんですよ。

自分の時間とソロ活動

──密かに本格的なソロの準備が進んでたんですね。

はい。今年は4月にソロシングルの「ベスト☆フレンド」も出せたし(参照:Negicco・Nao☆「ベスト☆フレンド」MVにMeguとKaedeも登場、舞台は沖縄)、秋にはミニアルバムもリリースさせてもらえるので、けっこう裏でバタバタしていたんです。Negiccoのシングルもリリースできたし、大変な時期だけど悲観するようなことは特になくて……去年はいろいろとむずがゆかったんですけど。

──どうしてですか?

去年結婚してすぐの頃は、自分の時間も大事にしていきたいと思いつつ、一方でかえぽが積極的にソロ活動をしているのがうらやましい気持ちもあって。私はNegiccoを始める前からいろんなオーディションを受けていて、もともと1人で歌うことへの憧れは強いんです。ずっとNegicco1本でやってきたから、もしNegiccoがだめになったときに「自分にはこれがあるから大丈夫」と安心できるものがないことも不安で。最近は3人それぞれの活動もできるようになったし、結婚したから自分の時間を作りたいと思いながらも、かえぽがしっかりとソロ活動をしているのを見て「いいなあ」と思う部分もありました。

Nao☆

──今までずっと年1ペースのソロ活動だったので、秋にミニアルバムをリリースすると聞いたときは「おっ、ついに」と思いました。

かえぽみたいに「ソロを始めます」と宣言したわけじゃないから、みんなもヌルッと「Nao☆がなんかやってるらしい」みたいな感じになっていて(笑)。ライブもできていないし、自分でも「ソロを始めます」ときっぱり言い切れない部分が今はあって……それがどう変わっていくのか。

──世の中の状況もあるから、このタイミングでスタートというのも難しいですよね。

はい。「2020年はどうしたい?」という話があったとき、ソロをやりたいと言ったものの、かえぽほど激しくは動けないかなって(笑)。あんなには動けないかもしれないけど、ソロをやりたいと伝えました。いつものように4月にシングルを出したあと、もう1枚シングルを出して、そのあとにフルアルバムを……とかいろいろ考えたんですけど、ミニアルバムを出すのが気持ち的にも体力的にも合ってるかもなって。生誕ライブでは持ち曲が少なくてカバーが多いから、まずは持ち曲だけでライブがやれるくらいにオリジナル曲を増やしたいんです。Negiccoの曲をカバーするのもファンの方は喜んでくれるし、自分でも楽しいからいいんですけど、持ち曲だけでライブできるくらいの曲数は欲しいかなって。

早くお客さんの前で歌いたい

──ソロならばこういう音楽、という明確なビジョンはありますか?

ファンの方が求める私のイメージは、やっぱり走り回ったり飛んだり跳ねたりしている感じかなと思うんです。今までの生誕ライブを振り返ってみて、自分に何が合ってるかを考えると、静かなバラードもいいけど、やっぱり元気な曲が私らしさが出るのかなって。自由奔放に走り回れるような曲。それを意識してお願いしたのが「ベスト☆フレンド」なんです。

──「ベスト☆フレンド」はこれまでのソロ楽曲ともまた違った雰囲気でしたね。

Nao☆

私はアニメソングが好きなので、今までのソロではアニソンに近いイメージというか……ある意味Negiccoの曲にも近いイメージでやってきてたんですよね。ミニアルバムでは、ゆっきー(雪田)にプロデュースしてもらったら自分の知らない一面を教えてもらえるかもしれないと思って。ゆっきーにお願いしつつ、私からも「the band apartさんはどうですか」と提案させてもらいました。

──バンアパ提供の「射抜け!Midnight」は韻をたくさん踏んだ歌詞が印象的ですけど、Nao☆さんが韻を踏むとダジャレと解釈される危険もあるという(笑)。

あははは(笑)。バンアパさんは坂本真綾さんの楽曲提供で知って。今回は私が好きな真綾さんの「coming up」を意識して、バンアパさんの雰囲気が漂うカッコいい曲に、自分に合うかわからないけど挑戦してみたいとお願いしました。

──the band apartのほかは、片寄明人&Chocolat夫妻、鈴木正人さん、松田“CHABE”岳二さん、sugarbeansさん、伊沢麻未さん、リ・ファンデさんという興味深い顔ぶれで。音楽的にもバリエーションに富んでいて、持ち曲の幅が一気に広がった感じがします。

そうなんですよ。今回バリエーションがすごくて。1曲1曲全然違う。早くワンマンやりたいな……ってやる気満々だったんですけど、こんな世の中になっちゃって。早くお客さんの前で歌いたいですね。

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