ネクライトーキー|Sayチャカポコ!アニメ「秘密結社 鷹の爪 ~ゴールデン・スペル~」と呼応するご機嫌な新曲

お客さんの顔を見ながら演奏できる喜び

──9月には大阪と東京の野外で約7カ月ぶりにお客さんを前にしたライブがありました。ひさびさの有観客ライブの感触はいかがでしたか?

ネクライトーキー「ゴーゴートーキーズ! 2020 野外音楽堂編」日比谷野外大音楽堂公演の様子。
ネクライトーキー「ゴーゴートーキーズ! 2020 野外音楽堂編」日比谷野外大音楽堂公演の様子。

藤田 無観客でやったときもライブ楽しい!とは思ったんですけど、お客さんを前にすると感動の大きさが全然違います。ライブってお客さんの顔を見ながらできるものだったんだなっていう当たり前のことに気付いて。野音は広かったし、見渡したらお客さんが楽しそうにしてる姿に感動しました。

朝日 ライブってなんなんだろうとずっと考えていて。いいものを作って完成させたいという欲求ははっきりと自分の中にあるんです。でもそれを他人に聴かせたいってどういうことなんだろうとか。CDは完成品を見るのが楽しいですし、ライブでは自分のポエム付きのメロディを聴かせるという……その独りよがりな感覚はなんなんだってずっと思ってたんです。

──何か答えは出ましたか?

朝日 うーん。結局それに明確な答えはないんですが、ひさしぶりにステージに立ったら「自分たちの音楽を聴かせたい」と思いましたね。ライブがなんであるかの答えはわからないんですけど、ライブをしたいことは間違いないです。

中村 コロナでライブができなくなって、ひさしぶりにお客さんの前でライブしたときに、ライブができるのは当たり前のことじゃないんだなと気付かされました。コロナ禍で心配なこともあるだろうけど、お客さんが来てくれて、自分がステージに立っていることって、大げさな言い方かもしれないけど「けっこう奇跡やな」って。お客さんがみんなマスクをして目の前にいることも新鮮というか。これからもライブをしていくんですけど、できるのが当たり前と思ったらいかんなって。

タケイ うれしさや感動はもちろんあるんですけど、ステージ上がった瞬間にお客さんが見えて、「ありがとうございます」とシンプルに感謝の気持ちがこみ上げてきました。この状況であの規模のライブを組んでくれたスタッフを含めて、集まってくれた方全員に感謝しています。ライブ中はライブをしているという現実を味わってました。

──お客さんが声を出せない代わりに、ドラムパッドにサンプリングした歓声を入れて流す場面もありましたね。

タケイ あれはほんの遊び心で。「ビバラ!オンライン 2020」でスガシカオさんが足元にサンプリングした歓声の音源を用意してたのがとてもよかったのでアイデアをお借りしました(笑)。

──もっささんはどうですか?

もっさ 音楽を聴いてもらっているときの反応を直接見られるのって、メンバーに聴かせたときと、ライブでお客さんが楽しんでいるのを見てるときくらいだから、お客さんの前でライブができてうれしかったです。お客さんがどういうテンションで聴いてくれてるのかをやっぱり知りたいし、見ていたい。もちろんTwitterとかで感想の言葉をもらう喜びもあるけど、表情や身振り手振りからそれを感じられるのがうれしかった。やっぱりライブはあったほうがいいと思います!

より多くの街のライブハウスで演奏したい

──野音公演はお客さんの声が出せないという条件付きでの開催でした。例えばお客さんが声を出せないならアコースティックでやろうといった構想はなかったんですか?

藤田 お客さんが声を出せないからこうしようということは特になかったですね。

ネクライトーキー

朝日 ネクライトーキーはコール&レスポンスが多いバンドと思われてますけど、実は曲を作るときに「自分たちさえ歌えば成立するように作る」というルールがあるんです。だからお客さんが一切声を出さなくてもライブは成立するという確信はありました。

もっさ メンバーでチャカポコ言ってるもんね。

藤田 うん(笑)。

朝日 お客さんが声を出せないことについては心配してませんでした。もしかしたらほかのメンバーは心配してたかもしれないですけど。

タケイ 心配はしてなかったけど、「お客さんと一緒にチャカポコ言えたらもっと楽しいのに」っていう気持ちはあった。

もっさ お客さんがしゃべられへんから、私は“ボーカル+お客さん”でいようと思っていました。「フゥー!」とかあんまり普段言わないけど、お客さんの気持ちを声にすることはありました。

朝日 むーさんがソロに入るとき「フゥー!」って言ってたで(笑)。

中村 ホント? そうだったんだ。ありがとう(笑)。

もっさ 「オシャレ大作戦」のカウントダウンも普段のライブだとお客さんが大きい声で言ってくれるから任せてたけど、今回は叫んだね。

──12月にはワンマンツアー「ゴーゴートーキーズ! 2020 師走」の開催を控えています。5都市のライブハウスを回るということで、地方のファンの前でもひさしぶりにライブができますね。

藤田 状況を見て、スタッフとも相談しながら適切に対応していくしかないとは思ってます。ライブハウスはネクライトーキーのホームだと思っているので、ひさしぶりのライブハウスでしっかりしたパフォーマンスを観せられたらと思ってます。

もっさ もともとツーマンの予定だったんですけど、対バン相手のバンドさんに迷惑かけられないのでワンマンにして、北海道と福岡の公演を追加したんですよ。こういうときだからこそ東京以外でもライブハウスでライブすることに意味があるかもしれないって。そんな感じじゃなかったっけ?

朝日 そうそう。マネージャーやスタッフからそういう意見があったんです。俺は野音のあと、もっとライブやりたいって気持ちでいたから即答で「やりましょう!」と(笑)。

藤田 日比谷野音のタイミングでツアーを発表するからそれまでに追加の2公演をどうするか決めなきゃいけなかったんですけど、全員一致でしたね。東京はもちろんですけど、大阪の野音がひさびさのライブで本当に楽しかったから。

もっさ こんな状況でもライブを観たいと思ってくれる人がいるんやなって野音で実感したから、次のツアーでもお客さんと一緒にライブを楽しめたらうれしいです。

ツアー情報

「ゴーゴートーキーズ! 2020 師走」
  • 2020年12月5日(土)愛知県 名古屋ReNY limited
  • 2020年12月8日(火)福岡県 DRUM LOGOS
  • 2020年12月10日(木)大阪府 BIGCAT
  • 2020年12月12日(土)北海道 札幌PENNY LANE24
  • 2020年12月16日(水)東京都 TSUTAYA O-EAST
ネクライトーキー