祝10周年!ももいろクローバーZ特集 第3回 |4人が歩んだ10年とその向こう側

ホントにももクロを好きな人たちが選んでくれた

──さらに初回限定盤モノノフパックに付属する特典CDには、ファン投票企画で選ばれた上位10曲が収められています。

玉井 ライブで盛り上がる王道曲が多いよね。

高城 「全力少女」は「バレイベ」(ニッポン放送主催の毎年恒例のバレンタインイベント「ももクロくらぶxoxo ~バレンタイン DE NIGHT だぁ~Z!」)でのリクエスト企画でもいつも上位に入ってくるんです。

──「全力少女」も1位の「DNA狂詩曲」も、シングルのカップリング曲なんですよね。

佐々木 「走れ!」もカップリング曲だし。

玉井 きっとみんなライブに来て曲を好きになってくれたんだと思います。歌番組で歌ったことのない曲ばかりだし、ホントにももクロを好きな人たちが選んでくれたんだなと感じました。

──もし自分で投票するとしたらどの曲を選びます?

高城 えー。選べないよ。全部いい曲だもん。

玉井 れにちゃんは「ももいろ太鼓どどんが節」でしょ?

高城 そうね(笑)。私がメインパートを歌ってるからね。

佐々木 私は「Link Link」が入っててうれしいです。たぶんピンク推しの人がみんな投票してくれたんだと思います(笑)。

さみしい思いを塗り替えたかった

──モノノフパックにはこの10曲に加え、「行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-」「Z伝説 ~ファンファーレは止まらない~」といったももクロの代表曲をリニューアルしたナンバーが収録されていて。「行くぜっ!怪盗少女」の新バージョンのイントロには「れに、かなこ、しおり、ささきあやか」と佐々木さんの名前がフルで入っていますが、一体どのような経緯でこうなったんでしょう?

佐々木 みんなで話し合ったんですけど、私がトイレに行って戻ってきたらみんなに「これに決まったよ!」と言われたんです(笑)。

百田 だってこれ以外ないでしょ。

玉井 最初は6人の名前が入っていたところに4人の名前をうまく当てはめるのはやっぱり難しくて。だったら面白くて楽しい方向に持っていったほうが、みんなのさみしい思いを塗り替えられると思ったんです。最初に披露したときのインパクトも欲しかったので。

──「これに決まったよ!」と言われたとき、佐々木さんはどんな反応を?

佐々木 「え、いいんすか?」って(笑)。

玉井 夏菜子だったら「えー! 嫌だよ!」とか言うと思うんですけど、あーりんはまんざらでもない感じで。

高城 案の定、今年の「バレイベ」で初披露したときもすごく盛り上がって。

百田 「モノノフさんはどういう反応をするんだろう?」って不安ですごく緊張したんですけど、「ささきあやか」のところでみんなが笑ってくれて。おかげで会場がすごく和みました。

佐々木 曲中、あんなにはっきりお客さんの笑い声が聞こえることってないよね(笑)。

──「行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-」では間奏のアクロバットパートも新しく生まれ変わって、百田さんがジャンプするための跳び箱台の役を玉井さんが務めるようになりました。

玉井 あかりん(早見)が抜けたときに、「未来へススメ!」で夏菜子を持ち上げる役を決めるももクロ内オーディションがあって、今回も同じようにオーディションが行われたんです。全員試してみて、夏菜子が一番跳びやすいという理由で私になりました。

百田 玉さんにはやっぱり信頼感があって。跳ぶとき肩に安心感を覚えました。

佐々木 私とれにちゃんはどのくらいの高さに構えていいかわからなくて、変に緊張しちゃって。

高城 ケガをさせてしまったらいけないし。私は側転をする役に回ろうと思ったんですけど、そのオーディションにも落ちました(笑)。

メンバーから祝福される百田夏菜子(写真中央)。 メンバーから祝福される玉井詩織(写真中央)。
メンバーから祝福される佐々木彩夏(写真中央)。 多めに紙吹雪をかけられる高城れに(写真中央)。

過去のことも大事にしていきたい

──「Z伝説 ~ファンファーレは止まらない~」はヒャダインこと前山田健一さんによって、「Z伝説~終わりなき革命~」の続編にあたる楽曲に仕上げられました。サウンドや歌詞だけなく、1番と2番のサビのメロディもリニューアルされたのがなかなか衝撃的で。

百田 最初聴いたときに、いい意味でバカだなあと思いました。

玉井 大爆笑でしたね。

佐々木 ヒャダインよくやったなって。

高城 あはははは!(笑) 誰目線で言ってるの?

佐々木 (笑)。もとのメロディを忘れちゃうくらい、1サビと2サビはイメージが塗り替えられていると思います。

百田 めちゃくちゃいいサビになってますね。

玉井 コード進行はほとんど変わっていないと思うんですけど、大人っぽくリニューアルされていて、進化した感じがあります。

──最後のサビで原曲のメロディに戻る展開も不思議なカタルシスを感じると言うか、妙にエモーショナルですよね。

ももいろクローバーZ

百田 笑っていいのか泣いていいのかわからない感情になります。歌っていてグッと来るんですけど、どこか笑えてきちゃうし。

玉井 「ブルー!あっ。グリーン!おっ」の部分も楽しいよね。

佐々木 私たちは前に進んでいかなくちゃいけないんですけど、昔のことや今までいたメンバーは変わらず大切な存在で、決して捨て去るわけじゃなくて。過去のことも大事にしていきたいという思いが、あの部分に表れていると思います。そういう私たちの考えを汲み取ってくれて、ヒャダインよくやったなって。

玉井 ホント誰目線なの?(笑)

──(笑)。では最後に結成11年目以降のももクロの活動についてどういったビジョンを持っているのか、リーダーの百田さんから聞かせてください。

百田 最近思うのは、ももクロって何か前例を踏まえて活動してきたわけではなくて。地図を見ながら行き先を決めると言うよりは、行ってから新しく地図を作ってきたと思うんです。なのでこれからも変わらず、そうやって前に進んでいきたいですね。