ももいろクローバーZ|ももクロ真夏の新シングル “夏のバカ騒ぎ”に向かって

ももいろクローバーZが8月2日にニューシングル「BLAST!」をリリースした。今作は8月5、6日に東京・味の素スタジアムで行われるライブイベント「ももクロ夏のバカ騒ぎ2017 -FIVE THE COLOR Road to 2020- 味の素スタジアム大会」に紐付いた、“ももクロとスポーツの融合”をコンセプトにした作品。“食べる”をテーマにした「Yum-Yum!」、サイプレス上野が手がけたインタールード「Survival of the Fittest -interlude-」、ヒップホップ系のトラックにメンバーのフロウが映える表題曲などが収録される。音楽ナタリーでは、5人にレコーディング時のエピソードや、楽曲への思いなどについて話を聞いた。

取材・文 / 田中和宏 撮影 / 上山陽介

ももクロとスポーツの融合

──このシングルはスポーツがテーマになっているそうですが、スポーティな衣装を着た新アー写に限らず、ももクロを観ていると普段からアスリートっぽさを感じるときがあります。

佐々木彩夏 えー、全然しっくり来ない。

玉井詩織 あーちゃんはね(笑)。

高城れに 5年前にやった「夏のバカ騒ぎ」(2013年に神奈川・日産スタジアムで開催された「ももクロ夏のバカ騒ぎ WORLD SUMMER DIVE 2013.8.4 日産スタジアム大会」)もそうだったんですけど、これまでスポーツ選手と関わらせていただく機会も多かったから、そういうイメージは付きやすかったかも。

百田夏菜子 運動神経がいいとか悪いじゃなくって、ライブパフォーマンスですっごい汗をかいていることがあるので、動いてるイメージはあるかも。あと、うちはけっこう体育会系なので、そういうところからもつながってきてるんじゃないかな。

  • 百田夏菜子
  • 百田夏菜子
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玉井のラップがカッコよくてさ!

──タイトル曲は有安さんのパワフルなフロウから始まるヒップホップ系のナンバーになっていますね。

有安杏果 「かわいくブリブリにやってください」って言われるよりはこういうカッコいい感じのほうが自分の中では挑戦してみたいなって気持ちになれたし、受け入れやすかったので、普通に楽しんでレコーディングさせてもらいました。曲の歌い出しで聴く人の気持ちをしっかりつかまなきゃいけないっていうのは宮本(純乃介 / プロデューサー)さんの様子からひしひしと伝わってきていたので少し緊張しましたけど。

──歌唱に関してはリズムに即するだけでない歌い回しやラップが入っていて、けっこう難しいことをしているように感じました。

佐々木 サビとかはキャッチーなメロディがあるし、私はそんなに難しいラップだって印象はなかったなあ。でも振り付けはハードめで、飛び跳ねる縦ノリの感じなのでライブでとても盛り上がりそうです。

高城 玉さんのラップは特に難しそう。この曲に限らずですけど、ラップは抑揚が大事だし、ちゃんとした発音で英語を話すのと同じくらい難しそうだなって。

百田 私はメンバーの中で最後にレコーディングしたんです。スタジオに入ったら宮本さんがいきなり「玉井のラップがカッコよくてさ!」って(笑)。

玉井 テンション上がってたもんね、ジュンジュン。

百田 その玉さんのラップのところがすごいうまく録れたってうれしそうで(笑)。普段レコーディングで5人目ってなるとプロデューサーが疲れてくるんですよ。でも今回は玉さんのラップですごいテンション上がったみたいで(笑)。そのテンションのまま楽しく歌入れできました。

  • 佐々木彩夏
  • 佐々木彩夏
  • 佐々木彩夏

韻を踏むだけがラップじゃないことを知った

──玉井さんがメンバー内だと一番ラップが得意なんですか?

玉井 そういうわけじゃないと思うんですけど……。

百田 いや、そうだと思う。

玉井 今回、レコーディングの前にジャケット撮影があって、そのときに仮歌さんが歌ってる「BLAST!」を流してたんですよ。実はそこで初めて曲を聴いて。で、仮歌だと男性の声でラップパートが入っていて、周りのみんなが「ここは玉井だ」って言うんですよ。私としては「え、なんでだろう?」って思ったし、今もまだそれは解決してないんですけど(笑)。今までラップの曲があってもなんか、「ウー! イエーイ!」みたいに弾けた感じでやればよかったんですけど、今回はプロデューサーがこだわっていて。ローテンションというか、気だるそうに歌うラップっていうのが初めてだったので難しかったです。あとラップって、韻を踏むのがラップだと思ってたんですけど、それだけじゃないなって。

佐々木 言い回しだけじゃなくて「思いを! 魂を!」みたいな熱量が伝わってくる感じだよね。

玉井 そう、メッセージ性とかね。

──歌詞の内容を自分なりに解釈したうえで、ラップでどう伝えるかを工夫したんですか?

玉井 やっぱり抑揚の付け方は大事だと思いました。リズムに乗せて歌うだけでもできるけど、「そうじゃなくてここを強調して」とか言われて、なかなか難しかったですね。この曲は難しい言葉がけっこう出てくるんですけど、最初から“ももクロとスポーツの融合”というはっきりしたテーマがあったので、シチュエーションは浮かびやすかったです。「今から試合に挑む!」みたいなそういう大事な場面を歌った楽曲というのはわかっていたので、歌詞は入ってきやすかったですね。ミュージックビデオの内容もそのテーマにリンクしてます。

──「ライバルは自分」など自分を鼓舞するかのような歌詞は、キャリアを積み重ねてきたももクロだからこそリスナーの胸に響く部分もあるように思います。

玉井 説得力が出る年齢になってきたなって思いますね。今まではわきゃわきゃ楽しくみんなでがんばろうねって感じの年齢だったんですけど、全員が20代になって。大人っぽくてカッコいい曲やメッセージ性のすごく強い曲を含むアルバム(2016年発表の「AMARANTHUS」「白金の夜明け」)を出したときに増えたこともあるし、メンバーの年齢と共にプロデューサーは歌ってほしいテーマが変わってくるんだなって思いました。

  • 玉井詩織
  • 玉井詩織
  • 玉井詩織
ももいろクローバーZ「BLAST!」
2017年8月2日発売 / EVIL LINE RECORDS
ももいろクローバーZ「BLAST!」初回限定盤A

初回限定盤A [CD+Blu-ray]
2000円 / KICM-91776

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ももいろクローバーZ「BLAST!」初回限定盤B

初回限定盤B [CD+Blu-ray]
2000円 / KICM-91777

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ももいろクローバーZ「BLAST!」通常盤

通常盤 [CD]
1500円 / KICM-1778

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初回限定盤A CD収録曲
  1. Yum-Yum!
  2. Survival of the Fittest -interlude-
  3. BLAST!
  4. 何時だって挑戦者

+各オフボーカルバージョン収録(2曲目を除く)

初回限定盤A Blu-ray収録内容
  1. BLAST! Music Video
  2. BLAST! Music Video メイキング / オフショット映像
初回限定盤B CD収録曲
  1. Yum-Yum!
  2. Survival of the Fittest -interlude-
  3. BLAST!
  4. 境界のペンデュラム

+各オフボーカルバージョン収録(2曲目を除く)

初回限定盤B Blu-ray収録内容
  1. 境界のペンデュラム Music Video
  2. 境界のペンデュラム Music Video メイキング / オフショット映像
通常盤 CD収録曲
  1. Yum-Yum!
  2. Survival of the Fittest -interlude-
  3. BLAST!
  4. 何時だって挑戦者
  5. 境界のペンデュラム

+各オフボーカルバージョン収録(2曲目を除く)

ももいろクローバーZ「ももクロ夏のバカ騒ぎ2017 -FIVE THE COLOR Road to 2020- 味の素スタジアム大会」
  • 2017年8月5日(土)東京都 味の素スタジアム
  • 2017年8月6日(日)東京都 味の素スタジアム
ももいろクローバーZ(モモイロクローバーゼット)
ももいろクローバーZ
百田夏菜子、佐々木彩夏、玉井詩織、有安杏果、高城れにの5人からなるアイドルグループ。2008年に「週末ヒロイン」「今会えるアイドル」というキャッチフレーズを掲げ、ももいろクローバーとして結成。2009年7月に1stシングル「ももいろパンチ」をリリースし、2010年5月にはシングル「行くぜっ!怪盗少女」でメジャーデビューを果たした。 2011年4月に行われた東京・中野サンプラザホール公演を最後に、早見あかりがグループを脱退。このライブ終了直後、ももいろクローバーZへと改名し、5人編成での活動をスタートさせる。2011年7月にももいろクローバーZ改名後初のシングル「Z伝説 ~終わりなき革命~」「D'の純情」を発表。2012年にはグループ結成当初から目標としていた「NHK紅白歌合戦」への初出場を果たした。2013年4月に2ndアルバム「5TH DIMENSION」をリリースし、2014年3月には女性グループとして初となる東京・国立競技場での単独ライブを成功させる。2015年には青春群像小説「幕が上がる」の映画版および舞台版で主演を務めるなど活動の幅を広げていく。2016年2月には3rdアルバム「AMARANTHUS」、4thアルバム「白金の夜明け」を同時リリースし、同月より初のドームツアーを開催。2017年4月には初の47都道府県ツアー「青春」をスタートさせた。現在はグループとしての活動に加えて、Huluの児童向け知育番組「ぐーちょきぱーてぃ」に“ももくろちゃんZ”として出演しているほか、メンバーそれぞれがソロコンサートを行うなど多岐にわたって活動中。8月にシングル「BLAST!」をリリースしたあと、“ももクロとスポーツの融合”をテーマにしたライブイベント「ももクロ夏のバカ騒ぎ2017 -FIVE THE COLOR Road to 2020- 味の素スタジアム大会」を東京・味の素スタジアムで実施する。