音楽ナタリー Power Push - MAGiC BOYZ
続いていく思いを円周率に託して
股間ドカーン!
──では、次は「『ずら』との遭遇!」について聞かせてください。
トーマ この曲はすごいです(笑)。
マヒロ YOUNG-Gさんと原ちゃんさんとコラボして、山梨にレコーディングしに行きました。このレコーディングで一番の思い出は、山梨の原ちゃんさん、YOUNG-Gさんと静岡出身のトーマのケンカですね。富士山の取り合い。
トーマ すごい突っかかってくるんですよ。「頂上は山梨にあるんだぜ」とか。
マヒロ 「静岡には海があるんだから、山はちょうだいよ」とかね(笑)。2人共愉快な人で、すごく楽しかったです。で、「『ずら』との遭遇!」は、甲州弁の「ずら」を操る原ちゃんに僕らが遭遇するっていう意味です。
リュウト “ずらラップ”に遭遇ってことだね。
マヒロ 「10000000000YEN」とは違うジャンルのアッパーな曲だよね。
リュウト はっちゃけないとダサくなるというか。マジボはこの曲で、恥を捨てるということを学びました。
──リリックも強烈ですよね。「これ、いいのかな?」と思うフレーズが随所に……。
リュウト 「逃げない! 辞めない! 出家しなーい!」とか。
──これって、あの一件が起きたあとに?
トーマ もちろんでございます。
──あと、「股間ドカーン!」は事務所NGじゃないんですね。
マヒロ どうなんですかねえ?(笑)
リュウト 僕らのスタッフさん、コラボするアーティストさんに挨拶するとき「マジボはほかのスターダストのグループができないことをやるグループです」って言うんですよ。で、ここのパートはみんなで思いっきり叫んでます。
トーマ・リュウト・マヒロ 股間ドカーン!
リュウト もう、録り直しが一番恥ずかしかったよね……(笑)。
マヒロ だから、みんな「絶対に一発で成功させてやる」って思っていました。
リュウト こんなこと普通歌わないでしょ。でも、こういうことが言えるグループでよかったよね。すごい楽しいです。
トーマ 恥ずかしさを全部捨てるとスッキリするよね。
「嫌だよー」って言うのはブログの文面だけ
──「大人はいつもわがまま気まま 頭ごなしに押し付ける」なんてフレーズも出てきますが、マジボほど大人たちとの関わりが常にあるグループも珍しいのかなと思います。
リュウト 最初の曲から大人の人にコラボという形で関わってもらっているもんね。
──無茶ぶりのような挑戦を「やってみろ」と言われて、揉まれてきましたよね。
マヒロ 「やれ」って言われるときはもう「ええー!」って感じですよ。「また!?」って思います。
トーマ でも、やるしかねえなって。
マヒロ もう、スタッフさんにはこれ以上悪知恵を増やさないでほしい……。
──でも、最近はマジボにかける大人たちの期待を皆さんも楽しんでいるんじゃないかな?と思えるのですが。
リュウト それはそうかもしれないです。僕は「Do The D-D-T!!」で本当に変わりました。歌詞がけっこう際どかったんですけど、「恥ずかしい」って思ったらそこで終わっちゃうし。それに本当のラッパーさんは言いたいことを言うから、僕らが言われたことだけやっている、っていうのは絶対変だし。なんなら全部楽しんでいたほうが、ホーミーのみんなも楽しいと思うから。「ええー嫌だよー」って言うのはブログの文面だけにしておくというか。「嫌だよー」って書いてても、心の中ではちょっとウキウキしてる、みたいな(笑)。
──「やってやるか」という気持ちになる。
マヒロ 「やる」となったら、もう変更されることはないので。EBiDANのハロウィンイベントでBABYMETALさんのコスプレをして「ギミチョコ!!」を歌ったときは「俺、何してるんだろう」とは思いましたけど(笑)。
リュウト 「ギミチョコ!!」楽しかったよね。
マヒロ まあ、ネタにはなるよね。
リュウト 一歩リードしてる感はあったと思うよ。
マヒロ BABYMETALさんと、これといった接点全然ないのにね(笑)。
ジョー あはははは!(笑)
経験を武器に
──4月からはMCの3人が高校生、ジョーさんは6年生になります。この先の目標などはありますか?
トーマ 僕ら、今までは中学生がラップをやっているから珍しがられていた、みたいなところがあると思うんですよ。でも高校生になるとラップやっている人の数ってすごく増えるし、もう普通のことというか。だからこそもっと実力を付けなきゃいけないと思います。でも、僕らは中学生のころからラップをやらせてもらっている経験があるので、その経験を武器に、もっとスキルを上げていけたらと思ってます。
マヒロ それは同じ思いですね。
リュウト 毎回すごい先輩とコラボさせてもらって、その収穫がすごく多いんです。僕は引き続きいろんな人とコラボできたらうれしいです。僕の中にはまだまだコラボしたい人がたくさんいるので、実現できるようにがんばっていきます。
マヒロ あとは、ほかのEBiDANのグループにも「マジボは違うな」っていうところを見せたいです。高校生になったらまたこれまでとはひと味違うマジボを見せて、いろんなステージに立ちたいです。
ジョー 僕は……6年生は小学生の最高学年だから、これまでは失敗しても「いいよ、いいよ」ってなっていたところもこれからは失敗が許されないと思う。なのであんまり失敗しないようにしたいです。あとは忘れ物をしたくない……。
リュウト ジョー、忘れ物の数すごいもんね(笑)。
マヒロ そうだね。気を付けてね。
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- ニューシングル「3.141592」 / 2017年3月29日発売 / SDR
- お金があれ盤 [CD] 1000円 / ZXRC-1095
- これからも盤 [CD] 1000円 / ZXRC-1096
- ずら盤 [CD] 1000円 / ZXRC-1097
お金があれ盤 収録曲
- 3.141592
- 10000000000YEN(MAGiC BOYZ × 餓鬼レンジャー)
これからも盤 収録曲
- 3.141592
- ON & ON(MAGiC BOYZ × GAGLE)
ずら盤 収録曲
- 3.141592
- 『ずら』との遭遇!(MAGiC BOYZ × YOUNG-G & 原田喜照)
MAGiC BOYZ(マジックボーイズ)
中学生MCのリュウト、トーマ、マヒロ、小学生DJのジョーからなる4人組ヒップホップユニット。2014年9月に結成が発表され、11月に東京・日本青年館で行われたEBiDAN 39 & KiDSの単独公演で初パフォーマンスを行う。3月に「MAGiC SPELL~かけちゃうぞ!ぴっぴっぴっ~」でCDデビューした。2016年2月には初主演映画「イカれてイル?」(竹内道宏監督)が公開になり、同作の主題歌を表題曲とした2ndシングル「ありのままでマジボ」を発表。3月にMCフウトとユウトがグループを卒業する。5月にはジョーとミロの加入が発表され、8月に3rdシングル「Do The D-D-T!!」をリリース。10月末にはミロが卒業し、11月よりZEN-LA-ROCKがMCとして加入、12月にシングル「Oh!!!受験☆Night Fever」を発売した。2017年3月には、TOKYO HEALTH CLUBからの提供曲をリードトラックとするシングル「3.141592」をリリース。また同じ月にZEN-LA-ROCKが自身の楽曲制作と婚活のため卒業した。