音楽ナタリー Power Push - luz

歌、パフォーマンス、イベントで描く新たな“ブランド”

luzが2ndアルバム「Labyrinth」を10月7日にリリースする。

昨年10月に発表した1stアルバム「tWoluz」がスマッシュヒットを記録し、自身が企画から携わったというライブイベント「XYZ TOUR」の全公演に出演するなど、精力的な活動を繰り広げているluz。彼にとって2作目のアルバムとなる今作「Labyrinth」には、奏音69作詞作曲による表題曲のほか、まふまふ、蝶々P、みきとP、buzzGといった豪華作家陣による書き下ろし曲が収録されている。音楽ナタリー初登場となる今回の特集では、彼が歌い手になったきっかけや「XYZ TOUR」への思い、2枚のアルバムリリースを経て彼自身が実現したいことなどを聞いた。

取材・文 / 倉嶌孝彦

 
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一番影響を受けたのはyasuさん

──luzさんは2011年に初めて“歌ってみた”動画を投稿し、歌い手としての活動をスタートさせていますが、それまではどういう形で音楽に触れていたんですか?

luz

高校生の頃は軽音楽部に入ってバンドを組んでいたんです。本当はギターがやりたかったんですけど、やる人がいないって理由でボーカルをやっていて。Janne Da Arcさんのコピーとかをやっていましたね。

──そのままバンドマンになるわけではなく、luzさんは活躍の場をニコニコ動画に移すわけですが、以前から“歌ってみた”動画には興味があったんでしょうか?

そんなに詳しかったわけではないんですけど、音楽を聴くのも歌うのも好きだったのでニコ動の“歌ってみた”カテゴリってすごく新鮮な場だなって思ってたんです。僕がハマったのはhalyosyさんの「メルト」の“歌ってみた”動画を観たのがきっかけだったんですけど、本当にめちゃくちゃ歌がうまいことに衝撃を受けて。僕にもこういうことができたらなって思ったのが最初ですね。

──luzさんが初めて投稿した曲が「1925」で、その後「GALLOWS BELL」「ニルギリ」と いった“歌ってみた”動画を公開していきますが、これらの曲って今のluzさんのイメージとはちょっと違いますよね。

そうだと思います。初めたばかりの頃は軸もスタイルも全然違いましたから。最初の頃は自分の武器も、“自分が表現したいluz”のイメージもあまり統一されていなかったんです。

──“luzとしてのイメージ”を固めたきっかけは何でしたか?

EXIT TUNESのコンピ盤(「EXIT TUNES PRESENTS イケメンボイスパラダイス 7」、2013年12月発表)で、梅とらさんの「威風堂々」をカバーしたときですね。今回「Labyrinth」の通常盤のジャケットを担当してくださったイラストレーターのRAHWIAさんと知り合ったのもこの作品がきっかけですし。なんて言うか、自分のやりたいことのスタートが切れたって実感できたのが「威風堂々」だったんです。

──先ほど「Janne Da Arcのコピーバンドをやっていた」とおっしゃってましたが、luzさんのファッションやイメージってヴィジュアル系のアーティストに近いものがありますよね。

僕が一番影響を受けたアーティストがyasuさん(Acid Black Cherry、Janne Da Arc)なんです。普通、性を対象にした歌とかトークとかって軽蔑されることが多いと思うんですが、yasuさんはそれをカッコよく届けている。一種のセックスシンボルみたいなアーティストにすごく憧れていて。彼のように、自分だけの世界観を持てる人になりたいですね。

──「EXIT TUNES ACADEMY」などのイベントでは多数の歌い手たちと肩を並べてステージに立つわけですが、luzさんが自覚している自身の“武器”ってどんなところだと感じていますか?

よく「気だるい感じの声がいい」ってほめてくれるファンが多いんですけど、自分の声ってよくわからないんですよね(笑)。自分で感じている武器はもっと別のこと、ほかの人とスタイルが似ていないことかなって思っています。人と被らないように努力してるところはありますね。例えば、ファッションで似たような服を売っているブランドが2つあったら、質のいいブランドを選びますよね。そうやってライバルと競争するのもいいと思うんですけど、それだったら僕は「luz」っていう新しいブランドを立ち上げて勝負したいんです。

1度入ったら抜け出せないアルバム

──今回リリースされるアルバム「Labyrinth」は収録曲の選曲や演奏陣のメンバーなど、luzさんの意向をもとに制作されたものだと伺いました。今作をどのようなアルバムにしようと考えたんですか?

luz

「Labyrinth」は日本語で「迷宮」ですから、1度入ったら抜け出せないようなアルバムにしたいなと思ったんです。全13曲どれも聴きどころがあって、気が付けばずーっとアルバムをループしていた感じというか。

──そのコンセプトを体現している表題曲「Labyrinth」は奏音69さんの書き下ろし曲ですが、楽曲を制作してもらう際にluzさんから何かオーダーはしたんですか?

今年の夏に開催された「XYZ TOUR 2015 -SUMMER-」というライブの最初にパフォーマンスすることを想定して「イベントの最初からテンションがブチ上がるような感じでお願いします」とオーダーしました。結果的にサビですごく開放感があって、本当にテンションが上がる曲を書いていただいて。僕の声のちょっと弱い感じを逆に生かしてくれるような楽曲になっていたので、ものすごく感謝しています。

──この曲の編曲は岸利至(abingdon boys school)さんが担当していますが、luzさんがアレンジャーを迎えて楽曲を発表するのって今回が初めてですよね?

はい。レーベルの方の紹介で岸さんにお願いすることになったんですが、岸さんは僕が好きな楽曲をいろいろ担当されてる憧れの方で。憧れがある上にアレンジをお願いするのが初めてということで不安も大きかったんですけど、本当に丁寧に接していただいて感謝しています。仕上げの前日にも「何か訂正があったらいつでも送ってね」みたいに言っていただいて。アルバムでは「え?あぁ、そう。」のアレンジもお願いしたんですが、すごくカッコよく仕上がってて、楽曲の持つ新しい可能性を引き出せたんじゃないかなって思いました。

luz ニューアルバム「Labyrinth」/ 2015年10月7日発売 / EXIT TUNES
-black-(初回限定盤)[CD+DVD] / 3024円 / QWCE-00501
-white-(通常盤)[CD] / 2484円 / QWCE-00502
CD収録曲
  1. Labyrinth[作詞・作曲:奏音69 / 編曲:岸利至]
  2. ロスティナメイズ[作詞・作曲:まふまふ]
  3. 一騎当千[作詞・作曲:梅とら]
  4. Masked bitcH[作詞:q*Left / 作曲:ギガ]
  5. 被害妄想携帯女子(笑)[作詞:スズム / 作曲:ギガ]
  6. 疑心暗鬼[作詞・作曲:梅とら]
  7. え?あぁ、そう。[作詞・作曲:papiyon / 編曲:岸利至]
  8. REVOLVER[作詞・作曲:奏音69]
  9. kiss my eyes[作詞・作曲:みきとP]
  10. バレリーコ[作詞・作曲:みきとP]
  11. 愛に奇術師[作詞・作曲:koyori]
  12. シンデレラ・パラドックス[作詞・作曲:buzzG]
  13. 僕の外側[作詞・作曲:papiyon]
-black-(初回限定盤)DVD収録内容
  • 「Labyrinth」MVフルサイズ
  • メイキング映像
luz(ルス)
luz

ニコニコ動画などの動画共有サイトを中心に活躍する男性シンガー。2011年に“歌ってみた”動画を初投稿。「EXIT TUNES ACADEMY」をはじめとしたライブイベントに多数出演してその知名度を着実に高め、2014年10月に1stアルバム「tWoluz」を発表した。同年2月には自身が企画から携わったライブツアー「XYZ TOUR」を開催。2015年10月、2ndアルバム「Labyrinth」をリリースする。