音楽ナタリー Power Push - Ken Yokoyama

Ken BandのJun & Minamiが語る、横山健の実像

Ken Yokoyamaが約8年4カ月ぶりのシングル作品となる新作「I Won't Turn Off My Radio」をリリースした。2012年11月の5thアルバム「Best Wishes」の収録曲とはトーンを変え、表題曲はシリアスな面より楽しさが勝りつつも、少しの切なさを感じさせるパンクロックチューンに仕上がっている。

今回音楽ナタリーでは横山健(Vo, G)へのインタビューを予定していたが、本人の体調不良により急遽企画内容を変更。Ken BandのJun Gray(B)、Hidenori Minami(G)を迎え、バンドメンバーだからこそわかる横山健の素顔を紐解きつつ、新作制作の裏側などを語ってもらった。また今回のインタビューを読んだ横山本人からのコメントも紹介する。

取材・文 / 小野島大 インタビュー撮影 / 西槇太一

 
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昔ながらのKen Bandレコーディング

──健さんが病欠ということで、今日はJun GrayさんとMinamiさんに急遽来ていただきました。ぜひ彼がいるところでは話せないようなことをお話しいただければと思います。お2人ともKen Bandでは長くなりましたね。

左からJun Gray(B)、Hidenori Minami(G)。

Jun Gray(B) そうですね。Minamiちゃんが俺よりちょっと先に入ってるけど、2人とももう6、7年ぐらいになるか(※Minamiが2008年2月、Junが同年11月に加入)。

Hidenori Minami(G) そんなに経ちますかねえ。

──横山健の裏も表もすべて知り尽くしているかと。

Jun どうすかねえ、あいつが見せてないところもあるかもしれない……いや、そんなことないか(笑)。

──今回のシングルはアルバムと同時レコーディングだったそうですね。それまでと比べて何か変わったことはあったんですか。

Minami スタジオを2カ所使ったことですかね。いつも使っているところと新しいところで2カ所。

Jun あいつがいろんな曲を作ってきたんですよ。今までとは違うタイプの曲がどんどんできてたんで、「曲のタイプによって使うスタジオを変えたい」と言い出したんですね。

──実際やってみてどうだったんですか?

Minami 曲数多かったから、1カ所でずっと録るよりは途中で仕切り直せたのはモチベーション的によかったかもしれないですね。

──いろんなタイプの曲ができてきたっていうのは、何か理由があるんですかね。

Jun あいつにしかわかんない部分もあるけど、俺が勝手に思うのは、今までやってきたKen Bandの音ってある程度やり尽くした部分があって。だからあいつは今まで聴いてきたいろんなタイプの音楽を反映させた曲も作りたいって思ったんじゃないかな。

──今までとは毛色の違う曲をやって、皆さんにとっても新鮮だった?

Minami 新鮮でしたけど、最終的な仕上がりが見えてこないので不安もありましたね。

──最初に健さんが曲を持ってくるときって、どういう状態なんですか。

Jun ギター1本で弾いて聴かせる。完全にローテクなんで、データでのやりとりなんてやったことがない(笑)。

Minami 昔ながらのやり方ですね。

Jun 歌メロとコード進行ぐらい。

──それを基に皆さんがだんだん肉付けしていくわけですね。

Minami とりあえずは健さんの好きなように。例えばちょっとロカビリー調の曲があったとして、それをもろにロカビリーにしてもしょうがないじゃないですか、ロカビリーバンドじゃないから。どの程度のさじ加減でパンクっぽくするのか、健さんはどのぐらいのロカビリー感を出したいのかとかを……。

──口で説明されるわけじゃなく、実際に演奏しながら察するしかないと。

Jun うちで一番若いドラム(松浦英治)は困ったかもしれないですね。「これどうやってやるのかなあ?」って手探りでやってた感じ。そういう点でドラムは大変だったかもしれない。ぶっちゃけ彼はそんなにたくさんの音楽を聴いてきたわけでもないしね。

「ギターがうまくなった」って言ってた

──ほかに前作から変わったことはありますか?

Jun Gray(B)

Jun あとは1年ぐらい前から健がセミアコ、フルアコタイプのギターも使うようになったのが大きいんですよ。そういうところから楽曲の幅が広がったのもあると思う。ロカビリーとかまさにね。今までうちらがやってたような曲でも、そういうギターを使って演奏してみたいっていう気持ちがあったんじゃないかな。

Minami 今まで使ってたソリッドギターとまったく別の世界だと思うんですよ、セミアコとかって。僕なんか絶対弾きこなせないし。でも彼からしたらその変化が面白かったんでしょうね。

──相手がセミアコだと、音色の組み合わせとかを再考しなきゃいけないですね。

Minami そうですね。でもいい具合にハマりました。偶然なのかもしれないけど。

──ちなみに彼のプレイに繊細さが出てきたってこともある?

Minami ああ、それはあると思います。高校のときぶりに家でギター弾いてるらしくて、「ギターがうまくなった」って言ってた。だから今すごく新鮮な気持ちでギターを弾いてると思います。

──新しい楽器や機材を手に入れると新鮮な気持ちになって、それだけで新曲ができてくるって言いますね。

Jun あると思います。あいつがそういうタイプのギターに変えたから、新曲を作るにしても、そういう変わった曲から先に持ってくるようになったんです。うちらの得意分野は簡単にできるだろうから、そういうのは後回しにして、とりあえずは「今まではなかったような曲をどんどんやっていくからね」って。最初の段階でそういうこと言ってたし。

Ken Yokoyama「I Won't Turn Off My Radio Tour」
  • 2015年7月16日(木)長野県 Sound Hall a.C
    <出演者>
    Ken Yokoyama / UNLIMITS
  • 2015年7月17日(金)福井県 福井まちなか文化施設 響のホール
    <出演者>
    Ken Yokoyama / UNLIMITS
  • 2015年7月22日(水)岡山県 YEBISU YA PRO
    <出演者>
    Ken Yokoyama / NAMBA69
  • 2015年7月23日(木)福岡県 DRUM LOGOS
    <出演者>
    Ken Yokoyama / NAMBA69
  • 2015年7月25日(土)愛媛県 Wstudio RED
    <出演者>
    Ken Yokoyama / GOOD4NOTHING
  • 2015年7月26日(日)香川県 高松オリーブホール
    <出演者>
    Ken Yokoyama / GOOD4NOTHING
  • 2015年7月28日(火)大阪府 BIG CAT
    <出演者>
    Ken Yokoyama / HEY-SMITH
  • 2015年7月29日(水)愛知県 DIAMOND HALL
    <出演者>
    Ken Yokoyama / HEY-SMITH
  • 2015年8月1日(土)岩手県 KLUB COUNTER ACTION MIYAKO
    <出演者>
    Ken Yokoyama / WANIMA
  • 2015年8月2日(日)宮城県 BLUE RESISTANCE
    <出演者>
    Ken Yokoyama / WANIMA
  • 2015年8月4日(火)東京都 TSUTAYA O-EAST
    <出演者>
    Ken Yokoyama / HEY-SMITH
Ken Yokoyaoma(ケンヨコヤマ)

1969年10月1日生まれ。Hi-STANDARD、BBQ CHICKENSのギタリスト。2004年にソロアーティストとしての活動を開始し、Ken Yokoyama名義によるアルバム「The Cost Of My Freedom」をリリースした。Ken Bandとしてライブ活動を展開して以降も、2005年の2ndアルバム「Nothin' But Sausage」をはじめ定期的に作品を発表。2008年1月に初の東京・日本武道館公演を実施したほか、2010年10月には「DEAD AT BAY AREA」と題したアリーナライブを神戸と幕張で敢行した。2011年にはHi-STANDARDのライブ活動再開や「AIR JAM 2011」開催など、ソロ以外の活動も続々展開。2012年11月に5thアルバム「Best Wishes」をリリースした。2013年11月にはドキュメンタリー映画「横山健 -疾風勁草(しっぷうけいそう)編-」が全国60館の劇場にて公開され、2014年9月に「Stop The World」を収めたCDが付属したDVD「横山健 -疾風勁草編-」を発売した。2015年7月には8年4カ月ぶりとなるシングル「I Won't Turn Off My Radio」をリリース。同月より各地にゲストを迎えたレコ発ツアー「I Won't Turn Off My Radio Tour」を開催する。