板野友美「すき。ということ」 PR

板野友美|新境地の胸キュンラブソング&カップルの日常描くMVで踏み出した新たな一歩

板野友美が2月13日にニューシングル「すき。ということ」をリリースした。

昨年2月に発表した通算10枚目のシングル「Just as I am」から1年。新作「すき。ということ」は、手が届きそうで届かない、少女マンガのワンシーンのような淡い恋心を表現したラブソングに仕上がっている。発売を前に公開されたミュージックビデオでは、板野が俳優・塩野瑛久とカップルを演じ、作中で見せるナチュラルな表情やキスシーンに大きな注目が集まった。

音楽ナタリーではソロアーティストとして新たな一歩を飾った今作の魅力を紐解くべく、板野本人にインタビュー。前作からの振り返りに始まり、乙女心を描いたラブソングが完成するまでの経緯、女優としてもチャレンジングな内容となったMV撮影にまつわる裏話などについて話を聞いた。

取材 / 臼杵成晃 文 / 田中和宏 撮影 / 西槇太一

AKB48卒業以降、やっと自分を見つめ直せた1年前

──前作「Just as I am」から1年ぶりのシングルになりますね。

1年ぶりと言われてびっくりしました。「Just as I am」を出してからイベントやツアーがあって、昨年7月末の映画「イマジネーションゲーム」公開タイミングでは主題歌の配信もあったので(参照:板野友美と久本雅美のダブル主演映画「イマジネーションゲーム」7月公開)。9月、10月くらいにはカップリング曲の「君。」とかそのほかの楽曲も並行して作っていて、それがほかの仕事とも重なっていたりもしたので、正直「そんなに出してなかったんだ!」という印象ではあります。

──ご自身としては今ちょうどいいペースで活動できているんですね。もしかしたら「もっとリリースしたい」とか、逆に「もっとゆっくりやりたい」という思いもあるのかなと思っていたのですが。

板野友美

シングルのリリースペースとしては期間が空いた感じがしますけど、ペース配分的にはいい感じ。ただライブのことを考えると楽曲をもっと増やしたいので、実は今、友達の作曲家さんとライブのために曲作りしているところなんです。ライブでファンの皆さんの反応によっては、その曲もシングルカットできたらいいなとも思っています。

──前作は“自分らしさ”をテーマに自分自身を掘り下げる内容でしたが、今回のシングルは恋愛に寄せた楽曲で、他人への思いを描いている点を含めて視点が大きく異なっていますね。

「Just as I am」は写真集「Wanderer」と連動した内容で、自分と向き合うことがテーマでした。10枚目のシングルで節目の作品でもあったので、自分と向き合う思いで作詞をしました。そもそも私の楽曲はダンスナンバーが多いし、自分で書く歌詞はいつも「人生」とか「生きる道」について書くことが多かったんですけど、今回のシングルを作るときは新しい一歩を踏み出す気持ちで、今まであまりしてこなかったことにチャレンジしたいと思って。特に、恋してる方に共感していただけるような乙女なラブソングを作りたかったんです。

──前作発売後のツアーも、ソロになってからの歴史を凝縮したような内容でしたよね(参照:板野友美、念願のバンド編成ツアー完走!夏公開の映画主題歌も初披露)。「Just as I am」にまつわる一連の流れがあったからこそ、新たなチャレンジへと意識が向かっているのでしょうか。

「Just as I am」は自分にとってとても大きかったです。2013年にAKB48を卒業して以降、なかなか自分の活動を振り返ることがなかった中、自分のこれまでを総括するような作品になりました。昔は「作り上げた自分を見せたい」という気持ちが大きかったんですが、とりあえずそこで全部吐き出せたから、今作からは本当にスッキリしています。「こう見せたい」とか「こうありたい」ではなく、今までの自分のアーティストイメージを変えるようなことも含め、「できるかわからないけどやってみよう」という気持ちで。だからと言って「絶対に変わりたい!」と思っているわけではないんですよ。“軽い気持ち”なんて言うと語弊がありますけど、「ちょっとやってみよう」という気持ちのまま突っ走って、今回の楽曲に挑戦しました。過去の恋愛系の曲に関しては、今思うとちょっとまだ“作ってる感じ”がありましたけど、今回は女性として、私自身も憧れるような世界観を表現できたので、新たな一歩を踏み出せたんじゃないかなって思います。

大好きな彼のことを思いながら

──その新たな一歩を飾った「すき。ということ」は、少女マンガのような乙女心が詰まった素敵なラブソングになりましたね。

候補曲のトラックを何曲か聴きながらすっごくかわいらしくて胸がキュンとしちゃうような世界観だったので、それを歌詞で表現しました。まっさらな気持ちを持つ10代の女の子みたいなピュアな恋愛を描きたかったし、そういう世代の方たちに共感してもらいたいという気持ちが私の中にあって、まさに昔読んでいた大好きな少女マンガを読み返したり、周りの友達に恋愛の話を聞いたりしました。

──若い世代のリアルな声もリサーチしたんですね。

あとは昔の自分の思い出ですね、「あの先輩、好きだったなあ」とか(笑)。そういう気持ちをまず文章に起こして、選んだトラックを聴きながら歌詞にしていきました。世界観を作るうえでモチベーションにもなったのは昔から読んでいる少女マンガで、ヒロインの女の子の気持ちになって、その子にとっての“大好きな彼”のことを思いながら書いてみました(笑)。今の私だったらもっと大人な考え方をしちゃうし、今回のテーマとは逸れた恋愛観になってしまうので。求めたのは「こんな人と一緒にいたい」みたいな、みんなにとって理想の恋愛という部分です。

──物語と言うより、乙女の理想像を作り上げて。

そうですね。そういうときめきを思い出したいという気持ちもありましたし、私自身がその世界観に浸りたかったので(笑)。

──そもそもなぜ板野さんは今そういうモードに入ったんでしょう?

まず女の子のような乙女心を持つ人が憧れる恋を描きたいなとずっと考えていたこともあって、曲を聴いたときにふと「大好きだった少女マンガを読み返したいな」と思ったからかもしれません。キュンキュンしちゃうかわいらしい恋の歌がもともと好きなので、自分の楽曲にもそういう作品があったらいいなって。お風呂でも曲を流して少女マンガの彼に思いを馳せるというか、もう乙女になりきって書き上げました。自分で書いておきながら、できあがった歌詞を読んで「私もこんな恋愛してみたい!」なんて自画自賛(笑)。