大川は「自分の意見が言えるくらい芯が強くなった」

──続いて大川さんはどういうところが変わりましたか？

橋本　最初は控えめっていうか……いかにも「アイドル！」っていう感じだったんですよ。例えば用意された衣装について、以前だったら「あ、大丈夫です。全然平気です」みたいな感じだったんだけど、今は「ここをもうちょっと、こういうふうにしたいです」って自分から言うし。

大川　えっ、それワガママになったとかじゃなくて？

橘・橋本　違う（笑）。

橋本　もちろん今もアイドルなんですけど、最近は自分の意見がちゃんと言えるくらい芯が強くなったというか。

橘　確かに。昔は衣装も「ピンクと水色どっちがいいですか」ってスタイリストさんに聞かれて、「水色のほうがいいんじゃない？」って薦められるとそのまま「あ、えっと……はい」みたいな感じで。でもあとで、私に「ホンマはピンクがええねんけど、どうしよう？」って言うんです（笑）。

大川　言ってたっけ？（笑）

橋本　言ってた！

橘　それが今や、HIP♡ATTACKの衣装も自分から先頭を切ってアイデアを出すようになって。

大川　そうですね。やっぱり環境も変わってきてるし、あと後輩が増えたっていうのもあるし。知らず知らずにしっかりせなっていう意識が出てきたんだと思う。そうなってから「あ、自分から言ってもいいんかな」と思うようになったのかも。

──最初はどこか遠慮していた？

大川　いやあ、めちゃくちゃ遠慮してましたね（笑）。もう……何も言えなかったですもん。でも自分の意見を言わなかったら、できあがりを見ても自分のモチベーションがあまり上がらないし。だったら言うことは言ったほうがいいよな、みたいなことはだんだんわかってきましたね。あと、自分も大人になってスタッフさんともいろいろ話せるようになったから、「私の意見もちょっと聞いてもらえますか？」みたいな感じで話せるようになったのもあるし。「あれがいい」みたいな子供のワガママじゃなくて、「こっちのほうがいいと思うんですけど、どう思いますか？」みたいなね。

橋本は「あのギャルがこんな天使になると思わんかった」

──では最後に橋本さんについてです。

大川　かえぴょんはホンマに最初が子供すぎて、ずっと「えー、わかんなーい」「え、何が？」みたいな感じで。入った当初はそうだったんで私、すごい焦っちゃって。例えば番組収録でも先輩より先に席に座っちゃって、「うちらはあとで座ろっか」と言い聞かせたり（笑）。

橋本　ああ……（笑）。

大川　それが今では一番気遣いができるし、周りもちゃんと見れるし。ホンマに180度ガラッと変わりました。キャラクター的も最初はすごいギャルっぽい感じで、升野さん（バカリズム）にもなんでもズバッと言える人やったんですよ。

橋本　ふふふふ（笑）。恥ずかしい……。

大川　周りの影響なのかわかんないけど、すごく素敵な女性に成長して。

橋本　わあ……そんな（笑）。でも小学生から高校生の間って、一番変わるときですよね。そこをアイドリング!!!っていういい環境の中にいたからか、こうなれたのかなって思います。

橘　あのギャルがこんな天使になると思わんかった。自覚あるやろ、自分かわいくなったなって（笑）。

大川　あるよ絶対。鏡見て思うやろ？

橋本　いやいや、思わないから（笑）。

大川　でもホンマにキレイになった。大人っぽくなったし。

橘　妹（NEO期の33号橋本瑠果）が入ったのも大きいんじゃない？

橋本　あ、それはすごく大きいですね。アイドリング!!!に入ってから2、3年は最年少メンバーだったし、4期生、5期生は年代が一緒だったので。NEO期で年下だけじゃなくて実の妹が入ってきたので、ちゃんとしなきゃって意識するようになったんです。

この3人は自信に満ちあふれてる人たちじゃないから

──気付けば現在、先輩の数より後輩の数のほうが多くなりましたね。

大川　すごいですよね、もう。

橘　増えて増えて。

大川　やっぱり番組ではどうしても新メンバーのほうに注目が集まるじゃないですか。だから3期生ぐらいまでの子たちは一旦落ち着いてる雰囲気を醸し出してた時期だったんです。そこに今回HIP♡ATTACKのお話をいただいて。まさかの「え、うちらでいいんですか!?」みたいな。

橘　ね。ビックリしました。

大川　NEO期が入ってアイドリングNEO（現・NEO from アイドリング!!!）がCDデビューして、しばらく経ってからこんなサプライズがあると思ってなかったんで。

橘・橋本　うん。

大川　NEOはNEOでがんばってると思うし、その上でうちらがこうやって選択されたという意味では、ちょっとがんばらないといけないなって思いますね。

──でもアイドリング!!!で5年やってきて、特にここ数年の3期生が先輩や後輩の間に入って支える感じはグループにとってかなり大きいと思うんです。

大川　ホンマですか？

橘　いやいや、うちらなんもしてないですよ。

大川　うちら自身はアイドリング!!!の中で一番色がないんじゃないかと思ってたくらいで（笑）。

橘　うん。よく無難って言われるし。

橋本　一番自信がない。

大川　そう、この3人は自信に満ちあふれてる人たちじゃないから（笑）。

橋本　ズバ抜けてるっていうものがなくて。だから最初は「本当にこの3人で大丈夫かな？」って思った。

橘・大川　そうそう。

──皆さん、そういう自己評価なんですね。

大川　いや、ホンマにそうですね。だからビックリしたけど、やるからにはやっぱり本気でかわいくオシャレにやって、みんなに認めてもらえるようなものに仕上げたいなと思いました。

──そういう意味じゃ、お互いのことを本当にわかってるこの3人でよかったですね。

橘・橋本　そうですね。

大川　これはホンマにお世辞というかキレイごとで言ってるんじゃなくて、ホンマにこの3人でよかったよなって、集まると必ず言ってますね（笑）。

橘　でもこれを機会に、みんな自信を持てたらいいよね。この機会を逃したら、なかなかなさそうやから（笑）。