日向坂46インタビュー|齊藤京子&上村ひなのが考えるグループの未来と“日向坂46っぽさ” (2/3)

センター丹生明里の安心感

──横浜スタジアムではニューシングル「One choice」も初披露されました。5年目の幕開けを飾るシングルでは誰がセンターを務めるのか?というのも注目ポイントでしたが、今作のセンターは丹生明里さんです。前作「月と星が踊るMidnight」でセンターを務めた齊藤さんから丹生さんにバトンを手渡す格好ですが、齊藤さんはシングル表題曲のセンターに立つことについてどのような意味を感じていますか? 相応のプレッシャーもあると思いますが。

齊藤 ずっと「センターに立たせていただけるポテンシャルを持った存在になりたい」と思っていたので、前作でセンターに選んでいただけたことはすごく光栄でしたし、プレッシャーに押しつぶされて……というのは意外となくて、普通にセンターとしての期間を楽しめたというのは事実で。丹生ちゃんはいつも本当にがんばっていて、みんな大好き丹生ちゃんなので、そんな子にバトンタッチができてすごくうれしいです。

齊藤京子

齊藤京子

──丹生さんといえば、いつも朗らかでニコニコしているピュアな人という印象ですけど、お二人から見た丹生さんはどんな人ですか?

齊藤 本当にみんなから愛されていますね。丹生ちゃんを嫌いな人なんてこの世にいないんじゃないかなと思うくらい、根っからのいい子で。性格がよくて優しくて、先輩にも後輩にも愛される、完璧な女の子ですね。

──それは本当にパブリックイメージ通りですね。

齊藤 そうですね。テレビなどで見る印象そのまんまの子だと思います。

──齊藤さんと上村さんは1列目で横から丹生さんを支えるポジションですし、ミュージックビデオの撮影など、今の期間は行動をともにする機会が多いですよね。

上村 「One choice」の期間でずっとそばにいて感じたのが、プレッシャーを感じるような場面でも明るく跳ね返すようなパワーがあるんですよ。いつもポジティブな姿勢でいるのが印象的で。私も見習って前向きでいたいなと思います。

齊藤 丹生ちゃんがセンターにいることになんの心配もないというか、本当に安心していられますし、MV撮影もいつもだと「センターの子は大変そうだな、大丈夫かな」と心配になることが多いんですけど、丹生ちゃんについては心配な要素がなくて。

──テレビなどではわりとあたふたしている場面をよく見かけるので(笑)、センターになってあたふたしてるんじゃないかと思いましたけど、話を聞いていると真逆ですね。

齊藤 堂々としてますね。撮影で一緒に動いていても、センターの間合いじゃないというか(笑)、みんなでわちゃわちゃ人狼ゲームをしたりしていて、「ちょっと待ってね……緊張するから」みたいなピリピリした場面が本当に1つもなかった。安心感しかないセンターだなと思います。

左から齊藤京子、上村ひなの。

左から齊藤京子、上村ひなの。

表現の仕方がいつもとは違う恋愛ソング「One choice」

──「One choice」はひと口に言えばラブソングですが、日向坂46らしい優しいポジティブさというか、聴いていて元気がもらえるような曲だなと感じました。お二人はどう受け止めましたか?

齊藤 私はこのイントロがめっちゃ好きで。「あ、『One choice』始まったぞ」というワクワク感があって、横浜スタジアムで初披露したときも「始まったぞー!」という気持ちが湧き出てきました。恋愛ソングは今までにいくつも歌ってきましたけど、表現の仕方がこれまでの曲とは少し違って難しくて。パフォーマンスをするときも、普段だったら曲全体で「この曲は切なく」とか「この曲はキラキラの笑顔で」とかイメージするものがあるんですけど、「One choice」は歌詞の1行ごとに違っていて「前半は笑顔、だんだん苦しくなって、ここは切なく」みたいな細かい指示がありました。

上村 恋愛ソングではあるんですけど、歌詞をよく読んでみると「人生にいろんな選択肢がある中で、自分が好きな方向に進んでいっていいんだよ」と背中を押されるようなメッセージが込められていて、応援ソングみたいな一面もあるなと感じました。日向坂46には恋愛ソングと同じくらい応援ソングも多いので、今までの日向坂46の要素が詰め込まれているような。大事に歌っていきたいなと思いました。

上村ひなの

上村ひなの

──パフォーマンスの面ではいかがですか?

齊藤 振付は足のステップをメインに考えられているんです。サビはずっと細かくステップを踏むので、思ったよりも体力を使います(笑)。横浜スタジアムのあと、おひさまの皆さんからは「ライブで観てわかったけど、『One choice』はライブ曲だ」という感想もあって。これからたくさんライブで披露していくと思うので、楽しみにしていてほしいですね。

上村 ハイタッチをする場面やメンバーと目を合わせる回数が多いので、ライブで歌っていくにつれて、そのときそのときの思い出がどんどん増えていきそうです。

「幻のフロントメンバーだよね」

──MVは丹生さんの遅刻から始まるドラマ仕立てで「丹生さんらしいなー」と思うと同時に、これは丹生さんが遅刻をした実話でもあるのか、日向坂46にはほかに遅刻魔がいたりするのか?などと考えてしまいました。

齊藤 そうですね、キャラクター的にはハマってるんですけど、実際に丹生ちゃんが遅刻しているところは見たことがなくて。ふわふわしているようで意外としっかり者なんです(笑)。今回のMVはグループに分かれての撮影が多くて、フロントメンバー5人でのシーンがけっこうあったんですよ。2日くらいの撮影で1日はフロントメンバーだけ、みたいな。丹生ちゃん、私、ひなのちゃん、かとし(加藤史帆)、影(影山優佳)の5人でずっといたから、5人での思い出がけっこう増えました。この5人は普段から特に仲がよくて、ここまで仲のいいフロントメンバーが集まることはあまりないから「幻のフロントメンバーだよね」って話をしてましたね(笑)。ずっと遊んで、ずっとゲームしてたよね。

上村 ずっとしてましたね(笑)。人狼とかワードウルフとか。楽しかったです(笑)。寝坊している丹生さんを起こしにいくシーンは横浜で撮影したんですけど、今年は「ひな誕祭」も横浜で。MVでは映像として形に残せましたし、横浜での思い出が一気に増えました。あ、そうだ。おひさまの皆さんはさっそく“聖地巡礼”をしてくださってるんですよ。

──MVやジャケットなどの撮影地を訪れる“聖地巡礼”ですね。

上村 はい。横浜と日向坂46の縁がもっとつながっていけばいいなと思いましたね。