V.A.「春色の君はかわいい / 『-5』 ~Tribute to Yasumasa Hashiguchi~」 PR

故・橋口靖正トリビュートアルバム特集 岡田梨沙、磯貝サイモン、松本素生、秋野温、前田恭介、桃野陽介|愛すべき“素通りできない音楽家”

橋口さんにとって最後のアルバムをもっともっと世に広めたい

──今回リリースされるアルバム「春色の君はかわいい / 『-5』 ~Tribute to Yasumasa Hashiguchi~」はどのような経緯で制作されることになったのでしょうか?

岡田 今回の表題になっている「春色の君はかわいい」は「-5」(橋口靖正が2016年6月にリリースした1stアルバム)よりも全然前から存在していて、彼の中ではイチ押しの曲だったんですよ。「アルバムには入れず取っておいてるんだよね」って去年話していたくらいだったので。だから今回はその曲をいい形で世に出して、橋口くんの願いを叶えたい気持ちがまずあって、どういう形でリリースしようかをサイモンとはよく話していたんですよ。

磯貝 うん。あとはもう1つ。橋口さんにとって最後のアルバムでもある「-5」をもっともっと世の中に広めたいという気持ちもあったんですよね。彼がパソコンの中に残していったたくさんの未発表曲を僕らが完成させて発表するとか、既発曲を僕らがリアレンジしてみるっていうアイデアもあったんですけど、まずはそうではなく「-5」をそのままの状態で改めて聴いてもらおうと。

──結果、今回の作品はアルバム「-5」と、「春色の君はかわいい」「HGYM」といった未発表曲や今年4月に開催された追悼ライブ「HGYM感謝祭」の音源、橋口さんのデモ音源を収録したCDをペアにした2枚組になったわけですね。

岡田 はい。そのおかげで、橋口くんはたくさんの人たちと関わってたんだなってことがわかる作品にもなったので、すごくよかったなと思います。

──「春色の君はかわいい」の演奏には岡田さん、磯貝さん、前田さんをはじめ、豪華な面々が参加されていますね。

2016年9月に行われた橋口靖正のワンマンライブ「HGYMのシンクロナイズドシンパシー」の様子。(撮影:ルナコムロ)

前田 実は僕と橋口くんの出会いのきっかけが「春色の君はかわいい」だったんですよ。すごくいい曲なんだけど、メロディがひねくれてもいて。そこがカッコいいなと思ったことで橋口くんに興味が湧いて会うことにしたんです。だから今回、演奏で参加できたのはすごく感慨深かったです。もちろん橋口くんがいる中で一緒にやれたら最高だったよなとは思いますけど、すごくいい感じの仕上がりになったなって。

松本 この曲はほんとにいいもんね。俺、かなり昔から聴いてた。ぐっちゃんと2人でリハをやってるときに「こういう曲あるんですよ」って聴かせてくれたのよ。

磯貝 宮崎で一緒にライブをやるときに「なんか1曲やってくださいよ」って振ると必ず「春色の君はかわいい」を歌ってましたしね。今振り返ると相当押し曲だったんだろうなって。橋口さんの曲にレコーディングで参加するのは今回が初めてでしたけど、それを通して彼の作る音楽の奥深さを改めて感じられたところもありましたね。ちょっとひねくれた歌詞も含めて、橋口さんの人間性がにじみ出てるなとも思ったし。

1人の音楽家として羽ばたこうとしてた

岡田 あと今回、この曲のアレンジは石崎光さんがやってくださっているんですよ。橋口くんは元々、光さんの大ファンで「いつかプロデュースしてくださいよ」って言っていたみたいなんですよね。なので今回お願いしたら快く引き受けていただいて。

磯貝 橋口さんの夢が1つ叶った感じではありますね。まあ彼にしてみれば思い残したことだらけだとは思うんですけど。

松本 そうね。「-5」がホントに素晴らしい作品だったからさ、俺、ぐっちゃんに言ったことあんのよ。「俺らのバンドはぐっちゃんがいなくてもなんとかできるようにがんばるから、ぐっちゃんはそろそろ自分のことをやりなよ。縁の下の力持ちみたいな役目じゃなく、自分の曲をバンバン出していきなよ」って。音楽家としてまさにここからっていうタイミングでもあったから、やっぱ悔やまれますよね。

2012年8月に行われた「hello!橋口のHGYM Too Shy Shyワンマンコンサート」ライブ後の集合写真。(撮影:タカハシアキラ)

前田 hello!をやめたときに橋口くんは「もう表には出ない」って言ってたんですよ。

岡田 ああ、そんなこと言ってたね。

前田 「ライブも自分名義でやることは絶対ない」みたいなことも言ってたし。でも結果的に彼は「-5」という作品を世に出したわけで。その気持ちを考えると、たぶんここから1人の音楽家として羽ばたこうとしてたんだと思うんですよ。それが叶わなくなっちゃったのはやっぱり悲しいですよね。まあでも彼の作品は残っていくわけだから、今こそいろんな人に聴いてもらいたいなって思います。

V.A.「春色の君はかわいい / 『-5』 ~Tribute to Yasumasa Hashiguchi~」
2017年12月6日発売 / LOVEMART
V.A.「春色の君はかわいい / 『-5』 ~Tribute to Yasumasa Hashiguchi~」

[2CD]
2700円 / LMCL-002

Amazon.co.jp

DISC 1 春色の君はかわいい」
  1. 春色の君はかわいい / 橋口靖正
    <参加アーティスト>
    岡田梨沙(Dr) / 磯貝サイモン(Piano) / 中澤寛規(G / GOING UNDER GROUND) / カトウタロウ(G) / 前田恭介(B / androp) / 朝倉真司(Tambourine, Toys) / 金子由衣(Violin) / 島内晶子(Violin) / 島田光理(Viola) / 小谷和秀(Cello) / 阿部健太(Tp)
  2. HGYM / 橋口靖正
    <参加アーティスト>
    岡田梨沙(Dr) / 磯貝サイモン(Piano, Synthesizer, Organ) / 中澤寛規(G / GOING UNDER GROUND) / 平田崇(G) / 根岸孝旨(B)

~2017.4.21 LIVE 「HGYM感謝祭 東京編~Hほんとに Gぐっちゃん Yやせたら Mもてたのに」~
演奏:HGYM感謝祭オールスターズ[磯貝サイモン / 岡田梨沙 / 中澤寛規(GOING UNDER GROUND) / 平田崇 / 神田雄一朗(鶴)]

  1. シャナナナ / 中澤寛規(GOING UNDER GROUND)
  2. ウォーリー / 磯貝サイモン
  3. 春色の君はかわいい / 秋野温(鶴)
  4. もしもWikipediaにのれたなら / 濱口尚
  5. UNKO / WILDTHINGS(タカタタイスケ[PLECTRUM]、石田匠)
  6. 朝の光 / 桃野陽介(モノブライト)
  7. シンクロナイズドテレパシー / 松本素生(GOING UNDER GROUND)

~橋口靖正デモver.~

  1. 春色の君はかわいい
  2. HGYM
  3. UNKO(WILDTHINGS)
  4. もしもWikipediaにのれたなら
DISC 2「-5」
  1. HGYM Theme
  2. シャナナナ
  3. (-5)
  4. Your Father
  5. Gifts
  6. シンクロナイズドテレパシー
  7. ウォーリー
  8. Top of the world
  9. メグ
  10. Kind of crossover
  11. 朝の光
「春色の君はかわいい / 『-5』 ~Tribute to Yasumasa Hashiguchi~」発売記念イベント

2017年12月8日(金)東京都 HMV record shop コピス吉祥寺
START 19:30

橋口靖正(ハシグチヤスマサ)
橋口靖正
1980年3月14日生まれのシンガーソングライター。さまざまな楽器を使いこなすマルチプレイヤーで、宅録を中心とした制作活動を行う。自身の活動以外にもアレンジャーやプロデューサーとしてGOING UNDER GROUND、モノブライト、Suck a Stew Dry、寺岡呼人、磯貝サイモン、鶴、椎名慶治、あいみょんら多くのアーティストの作品に参加した。このほかギタリスト、キーボーディストとしてサポートミュージシャンも務める。これまで4枚のシングル作品をリリースし、2016年6月には最初で最後のアルバム作品「-5」を発表。同年12月8日、虚血性心疾患のため急逝した。
HGYMモテ計画(エイチジーワイエムモテケイカク)
岡田梨沙(ex. D.W.ニコルズ)、磯貝サイモン、中澤寛規(GOING UNDER GROUND)、平田崇、濱口尚からなるチーム。2016年12月8日に虚血性心疾患のため急逝した橋口靖正が生前に残した素晴らしい音楽を、よりたくさんの人に広め、伝えることを目的に発足した。2017年12月には2枚組のトリビュートアルバム「春色の君はかわいい / 『-5』 ~Tribute to Yasumasa Hashiguchi~」をリリースした。