音楽ナタリー Power Push - GARNiDELiA

1人では届かない世界を見るためファンと交わす“約束”

「1人では届かない世界を見に行こう」

──今回、歌詞の中に英語が1つも出てこないんですよね。

メイリア 3曲とも英語は使ってませんね。作詞していたときに出てきた言葉に英語がなかったんですよね。

──作詞をしたときにどんなことを意識しましたか?

メイリア 今回はアニメの脚本の中に「約束」っていう言葉がたくさん出てきたので、「じゃあ、歌詞のキーワードは約束にしよう」と思って。さらに私たちにとってファンとの約束ってなんだろう?って考えたときに、1人では見ることのできない景色を一緒に見ることや、1人では体験できないことを一緒に体験すること、それからお互いがお互いをホントに必要とし合っている関係を築くことだったんですよね。そういうことを考えたらスーッと「1人では届かない世界を見に行こう」っていう言葉が出てきて。ファンのみんなにラブレターを書くような熱い気持ちで作詞しました。

──でも、歌詞にも曲にも変な過剰さだったり暑苦しさや押し付けがましさはないですよね。曲全体にパーティ感があるというか。音はいわゆるクラブサウンドではないんだけど、どこか大箱のクラブのように演者と聴き手の全員で場を作ってるイメージがあるんですよ。踊ってる人もいれば、曲を聴いている人もいれば、お酒を飲んでいる人もいるっていうすごく自由な感じ。

メイリア そう言ってもらえるとうれしいです。いろんな層のファンがいるのは、GARNiDELiAの目指す形なんです。

──メンバーも好きな方向をそれぞれ見てるし。

GARNiDELiA

メイリア はい。私は歌の中でずっと「個性を大事にして」っていうことを言っていて、他人に対する思いやりとか愛は大事なんだけど、自分の大事にしてるものを守るためには戦ってほしいんですね。誰かの言うことを素直に聞くいい子じゃなくていいっていう。髪色1つをとってもそうなんですけど、もっと自由になっていいっていうのをみんなに伝えたくて。今まで全然ファッションに興味なかったけど「GARNiDELiAを好きになって髪の毛染めました」とか、「ファッションに興味が湧きました」「人生が楽しくなりました」とか言ってもらえると、ガルニデとして少し道が拓けたかなと。とにかく私たちの曲を自分なりに楽しんでもらえたらそれで幸せなんです。

──その思いはファンに伝わってると思うんですよね。ライブのお客さんってホントにいろんなタイプの方がいますもんね。アニメファンもいれば、メイリアさんばりにキメキメの女の子もいるし、DTMマニアっぽい男の子もいる。

toku うん。

──なんで自分たちの思いや考えがファンにちゃんと伝わってると思いますか?

メイリア SNSが発達してるから曲以外でも自分たちの考えを伝えられるというのもありますけど、私たちの音楽を知るきっかけってたくさんあって。入り口がみんなが一緒じゃないからかなと。ガルニデのファッションを好きになったからライブに行ってみようかなっていう人もいるし、ダンスの動画で好きになってくれた人がいたり、私たちが担当してきたアニメのテーマソングを気に入ってライブに来てくれる人もいるし。それぞれ違う入り口から入ってきてくれるけど、1つの会場で同じ曲を楽しむというのは同じなんですよね。

──同じ曲を演奏しても、ペンライトを振る人もいれば踊っている人もいる。腕組みをしながら聴き入っている人もいるという。それがガルニデのライブでは当たり前だと。

toku ええ。

メイリア それってすごいことだなって思って。そういう自由な場所をずっと作っていきたいし、どんどん広げていきたいなと思ってます。

曲を腐らせない秘訣

──シングルに話を戻しますが、「約束 -Promise code-」の制作はどうでしたか? 普段あんまり行き詰まることはないとtokuさんおっしゃってましたが。

メイリア 「約束 -Promise code-」はちょっとね……。

toku でも、強いメロディが書けたので、どんなアレンジしてもいい曲になるんじゃないかなっていうのはありました。

──なるほど。ただアニメのテーマソングのために書き下ろした曲っていうと、アニメのクールが終わったら“過去の曲”になってしまう恐れが……。

メイリア ありますね。でも、アーティストとしてはそこに抗っていきたい!

──でも、この曲は残ると思うんですよ。

メイリア ありがとうございます。それは自分たちで曲を作ってるからというのがあるでしょうね。例えば作詞家さんがいて、そのアニメのタイアップに合わせて曲を作ってもらってるのとは違って、自分の主観で作詞するし、歌詞に気持ちがそのまま乗るんですよね。だから、聴いた人にガルニデの曲としても受け取ってもらえるんだと思うんです。アニメとのリンクを考えながらも、ちゃんと“私たちの曲”にするというか。

toku あと過去の曲にしないために、歌い続けたいと思える楽曲にすることも大事で。

メイリア 自分たちが好きな楽曲にするのが、曲を腐らせないことだよね(笑)。

──曲を腐らせない?

toku アレンジって基本的にはその時々の流行りを入れるのが王道かなと思うんですけど、メロディに関しては歌う人に合ったメロディを作り続けることが鮮度を保てることなのかなと。

──結果、アレンジは今どきのアニソンっぽいアレンジになってますよね。マイナー調のパワーのあるギターロックで、ストリングスが食い気味に入ってくるような。それは意図的に作った、と。

toku そこはアニメ側からのオーダーもあって。今回は「GARNiDELiAっぽい強いやつで」みたいなオーダーに合わせた形です。

ニューシングル「約束 -Promise code-」 / 2016年8月17日発売 / SME Records
初回限定盤 [CD+DVD] / 1620円 / SECL-1944~5
期間生産限定盤 [CD] 1620円 / SECL-1947~8
通常盤 [CD] / 1296円 / SECL-1946
初回限定盤CD収録曲
  1. 約束 -Promise code-
  2. 極楽浄土
  3. 紫苑
  4. 約束 -Promise code- instrumental
初回限定盤DVD収録内容
  • 約束 -Promise code- Music Video
  • 人魚姫 LIVE映像
  • march LIVE映像
  • オオカミ少女 LIVE映像
期間生産限定盤CD収録曲
  1. 約束 -Promise code-
  2. 極楽浄土
  3. 紫苑
  4. 約束 -Promise code- instrumental
  5. 約束 -Promise code-(TV Size ver.)
期間生産限定盤DVD収録内容
  • 約束 -Promise code- Music Video
通常盤CD収録曲
  1. 約束 -Promise code-
  2. 極楽浄土
  3. 紫苑
  4. 約束 -Promise code- instrumental
stellacage vol.V
2016年12月10日(土)大阪府 BIGCAT
2016年12月17日(土)東京都 ステラボール
GARNiDELiA(ガルニデリア)

モデルとしても活躍するメイリア(Vo)と、アンジェラ・アキ、LiSAらのアレンジャー、ボカロP「とく」などの横顔を持つtoku(Key, Compose)からなるユニット。2010年に別名でオリジナル曲「ARiA」を動画共有サイトに投稿し、同年アニメ「フリージング」オープニングテーマ「COLOR」を発表したのと前後して、ユニット結成を宣言する。以来ハードロック由来のヌケのいいギターロックから、ダンスミュージック、ピアノ1台と歌で聴かせるバラードまで幅広い楽曲群をネットで発表する一方で、2010年末にはミニアルバム「ONE」をインディーズで発表。2014年3月、アニメ「キルラキル」の後期オープニングテーマ「ambiguous」でメジャーデビューすると7月には「魔法科高校の劣等生」後期オープニングテーマ「grilletto」、10月には「ガンダム Gのレコンギスタ」のオープニングテーマ「BLAZING」を立て続けに発表。2015年1月にメジャー1stアルバム「Linkage Ring」を、8月にはインディーズ時代の楽曲を集めたベストアルバム「BiRTHiA」を発表した。2016年8月にアニメ「クオリディア・コード」のエンディングテーマとして制作した「約束 -Promise code-」をシングルとしてリリース。