=LOVEのニューシングル「The 5th」がリリースされた。
東京・日本武道館、神奈川・横浜アリーナという大舞台での単独公演を成功させ、テレビ朝日系「ミュージックステーション」への出演を果たすなど、2021年を通してグループの注目度、人気を右肩上がりに高めてきた=LOVE。「The 5th」はトップアイドルへの階段を順調に登っている彼女たちの記念すべき通算10枚目のシングルで、クリスマスソングである表題曲では2017年12月発表の2ndシングル曲「僕らの制服クリスマス」から4年後のアフターストーリーが描かれている。センターは「僕らの制服クリスマス」に引き続き、髙松瞳が担当。4年前から大きく成長した11人が、指原莉乃プロデューサー作詞の“大人のクリスマス”の世界を魅力たっぷりに表現している。
音楽ナタリーでは今回もメンバーを2組に分けてインタビュー。自身の大人になったと感じる点などを語ってもらいつつ、シングルの各収録曲について話を聞いた。
取材・文 / 近藤隼人撮影 / 梁瀬玉実
大場花菜、佐々木舞香、髙松瞳、瀧脇笙古、野口衣織、山本杏奈
インタビュー
「Mステ」初出演で感じた反響
──9月に「ミュージックステーション」への初出演を果たすなど、2021年は=LOVEにとって躍進の年だったのではないでしょうか。
佐々木舞香 私たちの感覚としては今までとそんなに変わっていないんですけど、テレビ番組に出させていただいたり、曲を流していただいたりすることで、=LOVEを知ってもらう機会が増えたなとは感じています。でも、まだその人たちをがっつりファンに引き込めているかというとそうでもなくて、私たちを知らない人のほうが多いなとも思っています。
山本杏奈 今年はTwitter上でたくさんトレンド入りをさせていただいた1年でした。グループ名だけでなく、メンバーが個人でテレビ番組などに出演したときにその子の名前がトレンド入りすることもあって。日々活動している中で=LOVEの人気が大きく上がっているという感覚はまだあまりないんですけど、そういうのを見ると少し実感が湧きますね。
──「Mステ」はどうでしたか? 緊張しました?
山本 緊張しました! あっという間でした。
大場花菜 生放送の1週間前に出演することを知って、「ダイエットしなきゃ」ってみんなで話しました(笑)。その日の夜に“最後の晩餐”としてお祝いのケーキを食べたよね。
佐々木 「Mステ」は誰もが知っている番組ですし、自分も視聴者の1人なのでいつもと緊張度合いや心構えが違ってきて。
野口衣織 =LOVEを好きでいてくれている友達に「『Mステ』観たよ」と言われて、恥ずかしい気持ちもありつつ、うれしかったですね。
瀧脇笙古 仲はいいけど、普段=LOVEの話をそんなにしない友達も放送中の画面を撮影した写真を送ってくれました。そういう身近な反響に触れると、「私たち、あの『Mステ』にホントに出たんだ」という実感が湧きます。
髙松瞳 いざ生放送の当日にスタジオに行くと、いつものテレビ越しの雰囲気と違って見えて、あまり実感が湧かなかったんですよ。後日、私たちが出演したのとは別日の「Mステ」の放送中に友達と電話していて、「瞳、これに出たんだよ!」と言われたときに、そのすごさやありがたさを改めて感じました。また出演できるようにがんばりたいです。
4年間でよりうるさくなった
──ニューシングルの表題曲「The 5th」は、2ndシングル曲「僕らの制服クリスマス」(2017年12月発表)のアフターストーリーを描いたクリスマスソングです。4年前の=LOVEはまだ単独コンサートも経験していない段階で、「単独コンサートもやってみたいよね。Zepp? 武道館? 横アリ?」と当時のインタビューで話していましたが、この4年間ですべて叶ってしまいましたね(参照:=LOVE「僕らの制服クリスマス」特集)。
一同 (拍手をしながら)すごーい!
佐々木 なんだか当時の自分たちがかわいいね(笑)。
──やはり4年前と今を比べると、成長して大人になったと感じますか?
髙松 まず顔が幼かったですね。「The 5th」のミュージックビデオが公開される前に、4年前の私たちの映像を使った予告動画がTwitterにアップされたんですけど、それを観てみんな見た目が大人になったなと感じました。
──この機会に「僕らの制服クリスマス」のMVを改めて観たファンの方が多くいたみたいで、YouTubeのコメント欄に最近の書き込みが増えていました。やっぱり「大人になった」「垢抜けた」という声が多いですね。
大場 私は当時、黒髪で髪が一番長い時代だったんですけど、「The 5th」のMVでは色を紫に染めていてかなり大人っぽくなっています。でも、私だけシチュエーションが公園で、なぜか外でケーキを食べてるんですよ(笑)。みんなグラスで乾杯してる中、私は紙コップを持っていて。
佐々木 でも、それが花菜ちゃんっぽくて、逆におしゃれだよね。公園でパーティしてる特別感がある。今回のMVではリップシーンをはじめ、みんな大人っぽい表情を多く見せているんです。でも、彼氏に笑顔を向けるシーンの無邪気な表情は変わっていなくて、それが自分でもかわいいなと思います。
──メンバー自身、4年前と変わらない無邪気な部分も残っている?
山本 そうですね。よりうるさくなってるかもしれないです(笑)。
野口 私はむしろ子供っぽくなってるかも。4年前、私はまだ学生で、しっかりしなきゃ、大人のメンバーに追いつかなきゃという必死な思いがあったんです。それから年月が経ち、自分も年齢的に大人になりましたが、心は逆に若返っていて。子供のように楽しんで過ごせるようになった気がします。
昔は誰かしら泣くのが恒例だった
瀧脇 あと、「僕クリ」の頃と比べて大きく変わったところと言えば、振り覚えが早くなったことだと思います。当時はまだ2枚目のシングルだったので、マフラーを使った振りを覚えるのに苦労した思い出があります。それに比べると、「The 5th」は特に大変さを感じることなく、スッと覚えてスッと踊ることができました。
山本 「僕クリ」のリップシーンの撮影で泣いてしまったことも覚えてます。私の前に瞳がリップシーンを撮っていたんですけど、それが上手すぎて、「私、こんなにかわいくできない!」という理由で泣いたんです(笑)。それ以外も、当時はリップシーンの撮影で誰かしら泣いちゃうのが恒例だったんですよ。今はそういうことが全然なくなって、楽しんで撮影できるようになりました。
瀧脇 当時は歌っているときの手の振りをどうしたらいいかわからなくて泣いちゃってました。
山本 4年間でちょっとずつ成長して、自分に自信を持てるようになったんだと思います。
瀧脇 4年前よりメンバー同士の仲も圧倒的に深まっていて。当時は自分のことでいっぱいいっぱいでしたが、今は撮影中にお互いにいろいろと相談するようになりました。
──グループ全体に大きな変化や成長があったようですが、この6人の中でもっとも変わったメンバーは誰でしょう?
佐々木 やっぱり花菜ちゃんかなー。
髙松 私は花菜ちゃんか笙古だと思う。笙古は=LOVEの“ナンバーワン垢抜け”じゃない? この間Twitterに載せてた比較画像を見るとわかりやすいと思います。見た目や雰囲気がめっちゃ変わったなって。
瀧脇 ファンの方から「どうやったら垢抜けるの?」と聞かれることがあるんですけど、私の場合は周りのメンバーの影響が大きいと思います。みんなのかわいさに引き寄せられているところもあるし、メンバーが「もっとこうしたほうがいいんじゃない?」とアドバイスをしてくれるんです。今でも次の髪色をどうするか相談していて、お互いにいい方向に持っていっている感じがありますね。
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メンバーが解説する「The 5th」のエモポイント