メンバーが解説する「The 5th」のエモポイント
──「The 5th」の歌詞やMVには「僕らの制服クリスマス」からのつながりを感じられる部分が多いですが、メンバーの皆さんから注目ポイントを紹介してもらってもいいですか?
髙松 一番わかりやすいのは、「僕クリ」で「コンビニケーキ 冷めたチキン」と歌っているのに対し、「The 5th」では「バスケットのチキン 大きいホールケーキ」という歌詞になっているところだと思います。さらに「カラフルサラダ、グラタン」という歌詞も出てきて、ちゃんと料理ができるようになったんだなと読み取れます(笑)。
大場 今までファンの皆さんは「僕らの制服クリスマス」の歌詞に合わせてコンビニケーキと冷めたチキンを用意してクリスマスを楽しんでくれていたんですけど、今年からいっぱい作らなきゃいけなくなって、ハードルが上がっちゃいました(笑)。
山本 私は「小さいツリーに 飾りつけをして」という歌詞がお気に入りです。ケーキやチキンが盛大なものになっている中、ツリーは小さいままなところがなんかいいなって。あと、「出会った頃 聴いた 冬の歌 ずっとずっと…『ずっと歌おう』」という歌詞の中の、瞳が歌っている「『ずっと歌おう』」が好きで、曲を聴きながらいつもエモいなと思っています(笑)。
佐々木 「僕クリ」で「君に似合うと思ったんだ グレンチェックのマフラー」と歌っていたのが、「The 5th」では「白く光る雪 薬指リング 似合うと思ってた」となっているところも、愛が深まっているのが伝わってきて素敵だよね。いいカップルだなーって。
大場 全体的にロマンチックな歌詞なんですけど、「ケーキは切らずに 2人で食べちゃおう」とか、「寒さにときめく 2人じゃないけど」とか、親近感が湧くフレーズもあるんです。
野口 私も「寒さにときめく 2人じゃないけど」という歌詞が好きです。寒さを理由にマフラーを一緒に巻いたり、手をつないだりっていう冬を味方に付けた恋愛じゃないというか。そういうことでドキドキする関係ではもうないけれど、好きという純粋な気持ちはずっと続いていて、年月を経て恋が愛に変わったことが感じられます。
瀧脇 「僕クリ」のときは「大人になって 今日この日を 僕は 思い出すだろう」という歌詞があったんですけど、今回は「あの頃より大人になったし」と歌っていて、曲を通して成長を感じられます。あと、MVの中で瞳がグレンチェックのマフラーを巻いていたり、エキストラさんの1人が「僕クリ」の瞳の衣装を着ていたりするのもエモいポイントだと思います。
髙松 「僕クリ」の衣装については、映像をホントによく観ないとわからないと思うんですけど、それに気付いてくれたファンの方が「制服を着てるこの人も実は瞳で、別々の物語が進んでいる」という解釈をしていて、そういう捉え方もできるんだと感心しました。
佐々木 なんか急にSFチックな話に(笑)。撮影のときに瞳の制服を着ている方を見つけたときはすごくテンションが上がりました。
笑いのツボが変な努力家・瀧脇笙古
──シングルにはカップリング曲として、瀧脇笙古さんが初めてセンターを務める楽曲「BPM170の君へ」も収録されます。センターに抜擢されたときの心境はいかがでしたか?
瀧脇 レコーディングの前日に歌詞と音源が届いて、そのときにセンターを担当することを知らされたんです。曲の冒頭にランニングというワードがあるのを見て、私をイメージして作ってくださった曲なんだとわかってすごくうれしかったですし、何作も前から「(瀧脇の)センター曲来ないかな」というファンの方の声を聞いていたので、みんな喜んでくれるかなと期待が膨らみました。
大場 「BPM170の君へ」は笙古のための曲ですね。笙古は常日頃からランニングして体力作りをしているんですけど、この曲はそんなアスリートな笙古に対して憧れを抱いている男性目線の歌詞になっていて。ファンの方は自分の思いを反映して楽しんで聴けるんじゃないかと思います。
山本 歌詞に出てくる「ランステ」というワードが最初わからなかったんだけど、これは皇居の近くにあったりするやつ……?
瀧脇 荷物を置いたりシャワーを浴びたり、ランニングの拠点にできる場所だね。
山本 指原(莉乃)さんは作詞にあたって辞書をよく読んでいるらしいんですけど、普段聞いたことのない、曲のテーマにあったワードが出てきて面白いなと思いました。
──アスリートな一面以外だと、垢抜けて大人になった今の瀧脇さんにはどんなイメージがありますか?
佐々木 笑いのツボが変ですね。楽屋で話しているときに笙古が笑ってくれるとうれしいんですよ。諸橋沙夏はもはや笙古を笑わせるためにがんばってます(笑)。
大場 笙古が笑ってくれる話は、ホントに面白いということなんです。
髙松 笑いに厳しいというか(笑)、普段全然笑わないわけじゃないんですけど、「ヘンッ」みたいな顔をしているんです。
佐々木 そうそう! でも、ツボにハマっているときは涙が出るくらい大笑いしていて、その姿を見て私も笑っちゃいます。
髙松 あと、笙古は努力家で、物事を追求する力、向上心がすごいです。ただ努力するだけじゃなく、毎回ちゃんと成果を出しているので尊敬します。それは歌やダンス以外、テレビ番組の「SASUKE」に出たときなどの個人のお仕事や、マラソンに挑戦するときも含め、すべてにおいてですね。
──性分として負けず嫌いなんでしょうか?
瀧脇 負けず嫌いだし、有言実行できるのが一番カッコいいと思っているんです。目標を実現できたら自分自身もうれしいですし、応援してくださっている方に喜んでほしいという気持ちが常にあります。
王道の曲は全人類好き
──今回のシングル「The 5th」は初期の=LOVEには表現できなかった作品ですが、最近は「24/7」のような本格的なダンスナンバーも見事に自分たちのものにしていて表現の幅がどんどん広がってきたと思います。今後、どんな曲に挑戦してみたいですか?
山本 まだ歌ったことがないのは、演歌くらいかもしれないですね(笑)。毎回いろんな楽曲に挑戦させていただけるのはありがたいことで、それによって自分たちの新しい一面を見つけられているのかなと思います。「無理だよ、こんなの歌えない!」と言いながら、なんだかんだどんな曲も歌って踊ってきました。
佐々木 でも、ガチなバラードはまだ歌ったことがないよね。
山本 本格的なハモりとかにも挑戦してみたいね。
佐々木 デビュー2周年コンサートでアコースティックセットのパフォーマンスをしたことがあって。ファンの方にかなり好評だったので、じっくり歌で聴かせるタイプの曲があったらいいなと思います。
大場 私はめちゃくちゃ王道な曲をもっと歌いたいです。姉妹グループのノイミー(≠ME)ちゃんが青春感のある王道の曲を歌っているので、=LOVEもキラキラ感がある曲をやりたいなって。
山本 ファンの方もライブで「青春"サブリミナル"」みたいな王道の曲がかかると、「よっしゃー!」って必ず盛り上がるよね。
──「The 5th」も曲調は王道のアイドルソング感がありますよね。さまざまなタイプの曲に挑戦しつつも、真正面から堂々と勝負できる正統派のパワーを持っているのが=LOVEの強みだと思います。
佐々木 王道の曲は全人類好きですからね。
髙松 あと、恋が実らない系の曲もやりたい! =LOVEは基本的に幸せになる曲ばかりで、≠MEちゃんが片思いの曲を多く歌っているんですよ。いつかそのスタイルを逆にして曲を発表してみたいです。
佐々木 =LOVEだとそういう曲は「ズルいよ ズルいね」くらいしかないもんね。
大場 いっそこのこと、「The 5th」とは真逆の、めっちゃ不幸になっちゃう曲を歌ってみたい(笑)。