ENVii GABRIELLA「Moratorium」インタビュー|“オネエ”を掲げ3人でつかんだメジャーデビュー (2/2)

ここからがエンガブの第2章

──そうやって前に進んできたエンガブは今回、遂にメジャーデビューを果たしました。その発表をした8月のライブでは皆さん感極まっていましたね。

HIDEKiSM 本当にうれしかったです! 特に私とTakassyはソロ時代も含めれば、まあ長く活動してきたので、やっと長年夢見てきたステージにたどり着けたんだなっていう感動がものすごくって。当然2人は号泣ですよね。そんなババアたちの姿を見てKamusが「ここからがスタートなんだよ!」って言ってくれるっていう。「ああ、そうだったそうだった」みたいな(笑)。

Takassy 引退するのかってくらい泣いてたからね(笑)。私は活躍しているメジャーアーティストを観るのがつらくて、テレビの音楽番組を観られない時期があったんです。それくらいメジャーへの執着があった。だからメジャーが決まって、それをファンのみんなに報告できたことが本当にうれしくて。エンガブとして続けてきたことは間違いじゃなかったなって強く思いました。

HIDEKiSM いろんなことを乗り越えてきた3人だからこそ、ここからは絶対に大丈夫っていう根拠のある自信を持てた感じもしましたしね。「やっとメジャーでエンガブの魅力を見せつけられるのね!」って思うと、もうワクワクしかないです。

Kamus メジャーデビュー発表の朝、Takassyから「ここからがエンガブの第2章だよ」ってLINEが送られてきて。その言葉を今改めて噛みしめている感じです。

「この曲が終わったらあなたにこの思いを伝えます」

──エンガブのメジャーデビューはデジタルシングル3カ月連続配信という大きな施策で幕を開けました。

Kamus ありがたいことですよね。

HIDEKiSM 3カ月連続なんてね、衝撃ですよね。

──先日配信がスタートした第1弾楽曲「Moratorium」はどんな思いで作られたんですか?

Takassy 今までのエンガブにないテイストを出したかったので、ちょっとメロウな、そしてラテンな感じの曲を作ろうと思いました。コロナ禍になって以降、自宅でイージーリスニングできる曲が流行っている状況もあるので、ゆったり聴けるチルな曲を目指しましたね。

HIDEKiSM なんだかおしゃれな曲ですよねえ。ほんとにチルな感じで。

Takassy 他人の曲みたいに言うじゃん(笑)。

HIDEKiSM あははー。最初に聴いたときはエンガブっぽくないなって印象だったんですけど、私たちはそもそもジャンルレスにいろんなタイプの曲をずっとやってきているので、こういうサウンド感の曲があっても全然素敵よねって思いました。

Kamus ホントに今までのエンガブにはない新鮮さを感じる曲よね。私は個人的にラテンの曲が好きだし、信頼している2人の声で歌われているので、スッと体に馴染む感じがあって。ライブではすでに披露させていただいたんですけど、ファンの皆さんから「斬新でかっこいい曲だった」って、いい評価をいただけているのもうれしいですね。振りや衣装もオリエンタルな感じで楽曲にマッチしてますし。

Kamus

Kamus

Takassy 実は曲を作った段階でこれを連続リリースの1発目にするとは思ってなかったんですよ。もっと派手な曲とか、ほかにも候補がいくつかあって。でも、キングレコードの担当の方が女性社員にアンケートを取ってくれた結果、「Moratorium」がダントツ人気だったそうなんです。エンガブのファンは9割が女性の方なので、そのアンケート結果にはすごく説得力があって。なので1発目は自信を持って「Moratorium」で行こうということになりましたね。

──歌詞は恋愛をモチーフにした内容ですよね。

Takassy そうですね。歌詞はインスピレーションで書いていくんですけど、今回は「Moratorium」というタイトルをまず決めて、そこにマッチするエピソードを自分の中の引き出しから引っ張ってきた感じです。友達以上恋人未満の“モラトリアム(猶予)”期間に対して書いて行こうと。エンガブは今までに恋愛の曲を1、2曲しか出してきていないので、ひさしぶりにそういうテーマでも面白いかなと思ったんですよね。

HIDEKiSM この曲で描かれていることって、わりとみんなが経験したことのあるものだと思うんですよ。私自身にもあるし。なので、たくさんの方に共感していただける可能性を持った曲になったと思うんですよね。

Takassy エンガブとしては共感してもらえることを大事にしていて。自己肯定ソングとか、みんなの背中を押す曲とか、いろんなタイプがありますけど、どれもオネエとかゲイにしか共感できないような書き方は絶対にしたくないんです。どんな境遇、どんな状況の人であっても当てはまるであろう歌詞にすることはすごく意識していますね。

HIDEKiSM あと歌詞には「4minute54second」っていうフレーズがあるんですけど、そこが私としては強く印象に残るポイントで。これ、曲の長さが“4分54秒”ということなんですけど、そこには「この曲が終わったらあなたにこの思いを伝えます」って意味があるんですよ。Takassyったらしゃれたこと書くわねえー(笑)。

Kamus あははは。確かにしゃれてる。

Takassy でもそんな歌詞にしちゃったもんだから、けっこう大変だったのよ。アレンジが完成した段階で4分56秒になってたから、なんとかして2秒削らなきゃいけなくなっちゃって(笑)。

全国ツアー、紅白、Mステ、レコ大

──ここからメジャーでの活動が始まりますが、現時点で思い描いている夢はありますか?

HIDEKiSM 幼少期に憧れた歌手がやっていたことはすべてやりたいですよね。全国ツアー、紅白出場、ミュージックステーション出演、レコード大賞受賞……。

Kamus やり尽くしたーい!

HIDEKiSM 人生は一度きりなので、いろんなことにチャレンジしたいですね。とにかく欲にまみれて活動していきたいです。で、巨万の富を手に入れたいわよね(笑)。

Takassy 私たちが一番カッコよく見せるべきなのはステージなので、それ以外のところに関しては変にカッコつけてチャンスをこぼれ落とすのはもう嫌なんです。だからどんなにカッコ悪かろうが、時代にそぐわないことであろうが、貪欲にやっていきたいですね。

HIDEKiSM もういい歳なんでね(笑)、大事なのは着実に一歩ずつ進んでいくことだっていうのもちゃんとわかってますから。いろいろ欲張りながらも、支えてくださる方々への感謝を忘れずに歩んでいきたいと思います。遊びじゃないんでね(笑)。

Kamus そんな私たちの姿を見て、「まだまだ前に進んでみよう」「今日1日、がんばってみよう」と思ってくださる方が1人でも増えたらいいなって思います。みんなの道しるべ的な存在になれるようにがんばっていこうと思います!

ENVii GABRIELLA

ENVii GABRIELLA

プロフィール

ENVii GABRIELLA(エンヴィガブリエラ)

Takassy、HIDEKiSM、Kamusの3人による総合エンタテインメントユニット。soul juice名義で作家活動もしていたTakassyを中心に結成され、2017年3年に活動開始。“動画で楽しむ新宿二丁目”をコンセプトにスタートさせたYouTubeの番組「スナック・ENVii GABRIELLA」が徐々に人気を集め、チャンネル登録者数が16万人を突破する。2018年6月に1stアルバム「Snack ENVII GABRIELLA」、2019年6月に1stシングル「豪華ネェサン」をリリース。2021年3月にベストアルバム「ENGABEST」を発表した。同年10月にキングレコードよりリリースしたデジタルシングル「Moratorium」でメジャーデビュー。11月にメジャー2ndシングル「Dystopia」、12月に3rdシングルを配信する。また10月よりTOKYO FMで冠ラジオ番組「ENGAB RADIO by ENVii GABRIELLA」を放送中。