音楽ナタリー PowerPush - 私立恵比寿中学
エビ中メンバー全曲解説 これが「金八」だ!
エビ中メンバーによる「金八」解説・後編
- 12. 幸せの貼り紙はいつも背中に
- [作詞・作曲:平野航 / 編曲:WK1(鈴木慶一+曽我部恵一)]
真山 あーいい。いい流れ。
──この曲は「バタフライエフェクト」のカップリング曲ながら、エビ中のライブでエンドロールのように余韻を残しながら幕を下ろす、重要な1曲になりましたよね。この独特の余韻はエビ中ならではだと思います。
真山 私、エビ中の曲で一番好きなのがこの曲なんです。プライベートでエビ中の曲を聴くことはあんまりないけど、この曲だけはダウンロードして携帯に入れてる。ライブでは最後の「せーの」でみんな一斉に笑顔になるんですけど、本当に心の底から笑顔なんですよね。
松野 わかる! こうやって回ってるとき、私いつも1人ひとりの顔を見てるんだけど、すっごいほっこりするというか、ジーンとしちゃう。
廣田 あとさあとさ、「あれもこれも全部幸せと」のあと……。
廣田・星名 呼んでいいんだねー!
廣田 あそこで私たちだけが向き合ってお客さんを見てないんですけど、そのときの顔がみんなすごくいいの!
松野 ぽーちゃん(小林)の笑顔が私好きだよ。
小林 あら。
中山 真山は真剣なときと笑顔のときがあるんだよー(笑)。
柏木 そう、幸せな顔をして口を閉じてるときと、幸せすぎて口がパカッと開いてるときがある(笑)。
真山 あのね、私この曲いつも泣きそうになっちゃうんですよ、すぐ。ホントにライブの終わりで歌うことが多いから、ライブが終わっちゃう寂しさもあって。「金八」で聴いてても感じると思うんですよ。アルバムが終わりに向かっていく感じがあって。
- 13. ハイタテキ!
- [作詞:TAKUYA、MEG.ME / 作曲:TAKUYA / 編曲:TAKUYA、Keisuke Iizuka]
──確かにアルバムの流れとしても、「貼り紙」で幕を下ろしてからのアンコールがここから始まるみたいな印象があります。
真山 どうですか、ホレタさん。
中山 ホレタさん。
星名 決めゼリフ担当になってきたよね。「フユコイ」の「好きだよ。」とか。
廣田 「アンコールの恋」の「まだ、、、忘れられない」もそうだよ。
安本 萌えポイント担当だよね。萌えー。
──ではホレタさんが「ハイタテキ!」を解説してください。
中山 えっ。なんだろう、私的には、ダンスで上半身を大きく見せようとがんばっている曲です。
真山 曲についてじゃないんだ(笑)。
松野 「惚れた」のセリフをもらったときはどう思ったの?
星名 インタビュアーだ(笑)。
中山 「惚れた?」ってハテナマークだと思ってたら本当は「惚れたっ!」でビックリマークなんだねってよくエビ中ファミリー(ファンの総称)の皆さんに言われます。
星名 あなたに惚れたーっ!ってことじゃない?
廣田 「本当の想いをアイツに伝えてみる」んだから確認してるようにも聞こえるよね。どう? 惚れた?って。
安本 歯痛的だから自分の歯に聞いてるんじゃないの? 歯が痛い歯が痛い……歯さん、私のこの気持ちどうなの?って。
真山 今どきそんな不思議ちゃんいないよ(笑)。
- 14. 大漁恵比寿節
- [作詞・作曲・編曲:井手コウジ / ホーンアレンジ:田中優至(奇妙礼太郎トラベルスイング楽団)]
──アルバムからの新曲としてはこれが最初にファンの前で披露された曲でしたけど(参照:エビ中“大学芸会”で横アリが巨大おもちゃ箱に)、その次に披露したのが「フユコイ」で、一体どんなアルバムになるんだという不安は与えたと思います(笑)。
松野 確かにこの2曲だけしか聴かなかったら意味わかんない(笑)。
星名 差が! この曲はどうですか廣田さん。
廣田 どうですか小林さん。
──廣田さん小林さんの2人がサビやセリフを担当する重要なポジションですけど。
廣田 きっと賛否りょうりょんのある……。
松野 りょうりょん(笑)。
廣田 言えない(笑)。誰か言ってください!
真山・星名 賛否両論。
廣田 ……のある曲だなと最初からわかってたんですけど、私は最初にデモを聴いたとき、個人的に挑戦してみたい曲だなと思ったんです。アイドルの中でも、アーティストさん全体の中でもなかなかない曲だから。今までもいろんな曲を歌ってきたけど、また新しい道を見つけてきたスタッフさんがすごいなと思いました。
──エビ中も音頭まではやってましたけど、節は初めてですね。
星名 セットリスト確認するときは「節(ぶし)」って呼んでて、ブシブシ言ってます(笑)。日本中の節の中で一番ポップな節みたいな。
松野 学校行事とかでも流行りそうじゃない?
──ああ、エビ中の手を離れて1つの新しい節として愛される可能性もあるという。
廣田 振り付けも覚えてそのままやってほしい!
- 15. 買い物しようと町田へ
- [作詞・作曲・編曲:大内正徳 / ホーンアレンジ:鬼頭哲(渋さ知らズ、KITO,Akira Brass Band ! )]
廣田 校長(藤井ユーイチマネージャー)はこれがイチ押しだって。
小林 滑舌が悪くてうまく歌えない……。
柏木 私も最初の「たらたらたた」が言えなかったのにパートもらっちゃって。レコーディングはすごく難しかったです。噛んじゃうんですよ。
──誰もが抱える日曜の憂鬱が詰まった曲で。
松野 あるあるってことばっかり。「イヤフォンがない」とか。
中山 今日イヤフォン忘れた……。
安本 私3個持ってるからあとで貸してあげるよ。
真山 なんでそんなに持ってんの(笑)。
安本 歌詞の中で出かける街がそれぞれキャラに合ってるんですよね。秋葉原がぁぃぁぃ(廣田)だったり……。
真山 ……それ私ちょっと不満なの。私は中野か秋葉に出かけたかったの!! だって中野にはまんだらけ本店があるんだよ?
小林 私、中野行ったことない……。
真山 ほらー!
廣田 タイトルになった町田担当が不満持っちゃダメだよ!
松野 私巣鴨だよ! 美怜より絶対私のほうが銀座に出かけてるからね!
安本 私は恵比寿。セレブだから。
星名 あやちゃん(安本)が巣鴨じゃない?
廣田 私はほかのパートがなくなってもいいから秋葉を取りたい!と思ってたので幸せです(笑)。
- 16. 私立恵比寿中学の日常(Epilogue):蛍の光(Demo)
- [作詞・作曲・編曲:尾崎世界観]
星名 これも好き。めちゃくちゃ好き。涙出そうになる。
真山 3本ぐらいのマイクを置いて、みんなで一気に歌ったんですよ。2回録って1回目のほうが採用されました。校歌斉唱みたいだったよね。
廣田 緊張感あったよね。静かな場所でみんなで一発録りだったので、すごい緊張感の中で歌いました。
星名 「(Demo)」ってところが気になるよね。
──ものすごく作り込んだ完パケバージョンが登場する可能性もありますけど。
廣田 めっちゃアップテンポだったらどうする?(笑)
柏木 ラップになったりして(笑)。
まさに「金八」です!
──全16トラックで1つのアルバムとして形になったものを聴いて、どんな印象を持ちましたか?
真山 イメージとしては、朝登校してから下校するまでの1日なんですよ。青春、って感じですねー。
星名 あとすごくライブっぽいなって。
廣田 セットリストみたいだよね。
柏木 この曲順のままライブやったらどうなるんだろう。
廣田 やってみたい! キンコンカンコンで幕を開けて……。
中山 「金八DANCE MUSIC」で始まるの面白そう(笑)。最初からアゲアゲで。
──全体像を口頭で説明するのは難しいアルバムだとは思うんですけど、例えばテレビ番組でひとことコメントを求められたらなんと答えますか?
真山 えーと、ご覧の皆さんこんにちは。
星名 朝のチャイムが鳴りました! 私たち……。
全員 私立恵比寿中学です!
真山 はい! このアルバムはまさに「金八」です!(笑)
廣田 「金八」の意味は、アルバムで! バイバーイ!
松野 気になる感じで終わらせたいね。
真山 これは勝手な私の解釈ですけど、元のドラマのほうも生徒が全員個性豊かじゃないですか。このアルバムも曲の1つひとつが生徒じゃないかと思っていて。どれも欠かせない重要人物みたいな。
安本 ちなみに不良はどの曲なの?
真山 不良は「反抗!!!!!」ですよ。
廣田 あいかは「節」の生徒も気になる(笑)。
星名 「チチンプイ」はチャラ男(笑)。
松野 わかるー! 絶対チャラ男だ。
安本 でもホントに「節」はなんなんだろう(笑)。
──じゃあ最後に柏木さん締めてください。
柏木 私!? や、あー……2ndフルアブルバム……えへへ(笑)、「金八」はホントに、もう……金八らしさが出ているアルバムなので、皆さんぜひチェックしてください!
- 2ndアルバム「金八」 / 2015年1月28日発売 / DefSTAR Records
- 初回限定盤 [CD+Blu-ray Disc] / 4800円 / DFCL-2115~6
- 通常盤 [CD] / 3000円 / DFCL-2117
CD収録曲
- 私立恵比寿中学の日常(Prologue):二乗の事情
- 金八DANCE MUSIC
- 未確認中学生X(金八ver.)
- テブラデスキー~青春リバティ~
- キングオブ学芸会のテーマ~Nu Skool Teenage Riot~
- 私立恵比寿中学の日常(Interlude):早弁ラップ
- バタフライエフェクト
- ちちんぷい
- U.B.U.(金八ver.)
- フユコイ
- PLAYBACK
- 幸せの貼り紙はいつも背中に
- ハイタテキ!
- 大漁恵比寿節
- 買い物しようと町田へ
- 私立恵比寿中学の日常(Epilogue):蛍の光(Demo)
初回限定盤DVD収録内容
LIVE FOOTAGE from「エビマニVol.1~逆襲の干され曲~」@舞浜アンフィシアター
- 結果オーライ
- 歌え!踊れ!エビーダダ
- パクチー
- Another Day
- 大好きだよ
- 新・青春そのもの
私立恵比寿中学(シリツエビスチュウガク)
スターダストプロモーション芸能3部に所属するアイドルグループ。2009年夏に結成し、2010年2月には初のシングル「朝のチャイムがなりました!」を発表した。2011年4月には事務所の先輩であるももいろクローバー(現・ももいろクローバーZ)の中野サンプラザ公演にゲスト出演し、前山田健一プロデュース曲「ザ・ティッシュ~とまらない青春~」などを披露。同年10月には東京・Shibuya O-EAST(現TSUTAYA O-EAST)で初のワンマンライブを行った。2012年5月にはDefSTAR RECORDSよりシングル「仮契約のシンデレラ」でメジャーデビューを果たし、2013年7月には初のオリジナルフルアルバム「中人(ちゅうにん)」をリリース。2014年4月に行われた東京・日本武道館公演「私立恵比寿中学合同出発式~今、君がここにいる~」を最後に瑞季、杏野なつ、鈴木裕乃の3名が“転校”(脱退)した。現在は真山りか、安本彩花、廣田あいか、星名美怜、松野莉奈、柏木ひなた、小林歌穂、中山莉子の8人で活動しており、同年8月には山梨・山中湖交流プラザきらら シアターひびきにて野外コンサート「エビ中 夏のファミリー遠足 略してファミえん in 山中湖 2014」を実施。11月には神奈川・横浜アリーナ、兵庫・神戸ワールド記念ホールの2カ所でワンマンライブ「私立恵比寿中学 東西大学芸会2014『エビ中のおもちゃビッグガレージ』」を行い、いずれも成功に収めた。2015年1月には2ndオリジナルアルバム「金八」をリリース。