脱king of 学芸会!?
エビ中入門に最適な1stワンマンLIVE DVDリリース！

ライター / 近藤チマメ

ギャーーーーーーー!!!! 出た!!!!!!! エビ中こと私立恵比寿中学ワンマンライブのD・V・D! D・V・D! かわいい……かわいい……かわいい……かわいい……かわいい……かわいい……かわいい……かわいい……かわいい……かわいい……まじでカメラみつけてすかさず顔くっしゃくしゃにして笑ってくるひなたなんなの……♪ 自慢のほっぺに涙がドカド～カ～のあとのれいにゃんにどうしたらいいの……♪ ガ～ミガ～ミ言わないで、一生のお願いでーーー、しゅ、の「しゅ」が！「しゅ」が！「しゅ」のぁぃぁぃが！ メインパートでアップになったメンバーの激烈かわいさで少なくとも10回は死ねるエビ中ですが、恐ろしいことにエビ中は10人という大所帯を大いに活かし、ステージのはじっこで小芝居的な振り付けというか、振り付けにかこつけてふざけ合ったり笑い合ったりなんだかほんと仲良しでイチャイチャし合ってて、ライブ中その様子を見ているのもとても楽しいわけであります。そして、このDVDは、そんなイチャイチャの様子すら余すことなくキャッチしている……!!! 「ご存知！エビ中音頭」における安本さんと裕乃ちゃんのくるくる回るとこの愛おしさ！「もっと走れっ!!」におけるなっちゃんとりななんのなんだかわかんないけど「ごめんね」ってゆってるよねこれ、なっちゃん。「また明日」の♪何気ない瞬間～でりかちゃんの後ろでぴょこぴょこしてる裕乃ちゃん、自分のパートじゃなくってもうしろで一緒に歌ってるれいにゃんとか、舞台の最後部にいても全力でパワーを出し切っている真山さんや美怜ちゃんやぁぃぁぃなどなどなど、「いつもは推ししか見えてない！」な私たちのカユいところに手が届く、もはやえげつないほどによくできたDVDなのですよこれ。もちろんまだ音源化されていない「エビ中出席番号の歌 その1」や「イッショウトモダチ」、そして所属する3b juniorの持ち曲である超絶名曲「また明日」までもが収録されているというありがたさ！ しかもですよ、しかもですよ、DISC 2にはワンマンの1部（体育祭）で流れた映像と2部（文化祭）で流れた映像、さらに後夜祭で流れた映像までも収録……!! わー！ えげつなーい！ もとい、「エビ中って最近よく聞くけど……」とか「エビ中のことなんだかちょっと気になってる……」という皆々様も、一気にエビ中ちゃんを好きになっちゃう1枚であります。さあ、一緒に元には戻れない世界へ行きましょう……!!! てか、この体育祭の映像の私服かつ素のエビ中ちゃんたちがゲロかわいいんですけど……（泣）。もうずーーーーっとしゃべってる。ずーーーっとしゃべってる。女の子10人が集まるとこんなにかしましいのねとゆうことがよくわかります。僭越ながらわたくし一度エビ中ちゃんたちに取材させていただいたことがありますが、ほんっとにこんな雰囲気でした。あと同じように校長はかっぱえびせん食べまくって「これ案外うまいね」とおっしゃってました。ぁぃぁぃがフォローの苦笑いをしてくれました。しかしほんっとにみんなベタベタイチャイチャ仲良しでかわいいなぁ。「好きな席に座っていいんだって」と言われてもバラバラになんないで「隣がいい」って隣に座っていく様がくっそ可愛すぎるぜ。

とはいえとはいえ、メンバーの顔と名前が一致しないことにはまだまだまだまだ敷居が高いですよね。わたし、「ティッシュ」のPVと公式サイトのプロフィールを何度も何度も何度も何度も見返してエビ中メンバーの顔と名前を一致させました。ので、他媒体などで何度もやらせていただいておりますが、改めてやらせていただきますメンバー紹介！

出席番号1番 瑞季（中3）

先生～！ 今日も名字わすれちゃいましたぁ～！ エビ中のダンス部長こと瑞季ちゃん。冒頭の映像のなかでダンスを教えてるシーンがありましたが、まさにあんな感じ。瑞季ちゃんはみんなのダンスの先生なのです。そして隠れアイドルヲタで朝が苦手なマイペースさん。エビ中リーダーの宮﨑れいなと親友で、れいにゃん転校後のれいにゃんパートはほぼ瑞季ちゃんに受け継がれました。「ご存じ！エビ中音頭」や「チャイム！」でのダンスショットのアップはひたすらかっこいい！

出席番号2番 宮﨑れいな（中2）

エビ中をどげんかせんといかん！ 天使と小悪魔のハートを持つ冷静リーダーことれいにゃん。十人十色でバラバラなエビ中の精神的支柱であり、その冷静分析でアイドルとは思えないぶっちゃけトークをカマしてたツンデレ少女。「ひなたは……ぶりっ子だよ」「は？ れいなのイメージが下がるようなこと言わないでくんない？」「最初は怖かったと思うよ。れいな人見知りだし新しい人嫌いだから、"なんなの？"って思った」など歴史に刻まれるMC多数。でも本当は素直で優しい女の子です。昨年末にエビ中を転校し芸能活動をやめてしまいました。

出席番号3番 真山りか（中3）

上から～読んでも～（まやま―！）下から～読んでも～（まやま―！）エビ中のハイテンションガールことりかちゃん。エビ中の、というよりもはやどのアイドルグループとしても、誰よりも誰よりもハイテンショントップギア。とはいえ初期メンバーとしてエビ中を引っ張ってくれる最年長、重要なパートが多く、可愛いのもカッコいいのも、カッコ悪いのだってちゃんとこなせる優等生です。アニメ好きが高じたアニメ声もお手の物。「オーマイゴースト？」ゾンビ後の「アーメンソーメンヒヤソーメン」の役になりきった感じ、そこからの「ハイ～ッ！」の切り替え、さすが!!

出席番号4番 杏野なつ（中2）

マジカルマジカルマジカルなっちゃん！ MCといえば～？（なっちゃん！）黙っていれば清純派のなっちゃん。個性派ぞろいでかしましいエビ中のMCをまとめる頭脳派。本当に頭の回転が速くて、場の盛り上げ方や、メンバーの個性の引き出し方を冷静に見極めてる。エビ中のライブがものすごく面白いのは、なっちゃんのおかげでもあります。細い体でダンスも一生懸命、歌も一生懸命、「エビ中一週間」の♪ 50～ね～んぐぉぉぉ～はめっちゃ好きだし♪ 皆さまご存じエビ中音頭ぅぉぉ、も最高！

出席番号5番 安本彩花（中1）

（彩花のあー）あー（彩花のやー）やー（彩花のかー）カカカカカカカッ……トマト大好きリコピン少女、安本さん。お父さんが作った別バージョンの自己紹介もある安本さんは常にお父さんと二人三脚。照れ屋さんで引っ込みじあんで、頭にリボンをつけただけでいつもと違う自分に恥ずかしくなっちゃうような、ピュアでイノセントかつ天然純度の高い少女。エビ中アイデンティティの中枢を担う。「エビ中のボーカロイド」と称される完璧なピッチを持つ歌声は、ひなたとはまた違う歌唱力を誇るエビ中になくてはならない声。

出席番号6番 廣田あいか（中1）

♪ぁーいぁぃ（ぁーいぁぃ）ぁーいぁぃ（ぁーぃぁぃ）エビ中のマスコットこと小文字でぁぃぁぃ。舌っ足らずのエンジェルボイスで唯一無二の個性を振り撒き、"いっしょけんめい"いつも全力体当たりのパフォーマンスで新ジャンルのアイドル像を築くぁぃぁぃ。ブログやMCコメントで中1とは思えないしっかりとした意見を披露し、信念を持って自身のドラマを積み上げていく。「もっと走れっ!!」オーラスの♪負～け～た～くな～いを歌いきるカッコいい姿、そのあとのすがすがしい笑顔には鳥肌。あとぁぃぁぃのゾンビっぷりがほんとめっちゃ好き。

出席番号7番 星名美怜（中2）

あなたのハートが（ほっしーな！）みんなの声援（ほっしーな！）盛り上がって～（ほっしーな！）360度どこからみてもアイドル！ なエビ中のアイドル美怜ちゃん。きゃぴきゃぴした歌声や発言、持ち物、握手会での対応まですべて完璧にアイドル。長い手足を駆使したダンスもピカイチで、「エビ中一週間」での下から見上げたダンスショット、いかに美怜ちゃんが関節をやわらかくして指先まで踊りに神経注いでるかよーっくわかります。何度も言いますが、美怜ちゃんからはアイドルとして生き急ぐ少女のエロスとタナトスの炎が見える。アンコールの♪ダイヤモンドッの生命の煌めきっぷりすごい。

出席番号8番 鈴木裕乃（中2）

はい！（はい！）はい！（はい！）はい！（はい！）スズッシュ！（わー！）100％スマイルサーブ、テニスの王女様こと裕乃ちゃん。笑顔がキラリと光る、脱力ダンスが裕乃ちゃんの真骨頂。「売れたいエモーション」におけるまったく萌え要素を感じさせない♪ にゃいにゃい、やゾンビで動き回る姿、「なにがなんでも」♪腕組んであるいてたーよ後のドヤ顔などなど逆に萌え！「歌が苦手」という発言どおり、ややつたない歌ながらもソロパートが増えてきてるし、S気味なMCもハマってて、見た目の美しさだけでない存在感を持ち始めています。期待！

出席番号9番 松野莉奈（中1）

（わたしま～つ～の）莉奈でーす！ 見た目は大人、中身は子供！ 色白長身モデル体型のお嬢様りななん。しかしその見た目とはウラハラに、末っ子ひなたをぶっちぎって「エビ中一のお子サマ」の呼び声が高い。楽屋では大騒ぎ。MCの台詞も棒読み。だけどその演出抜きのひたむきな頑張りがりななんのいいところ。ぁぃぁぃの「たしゅけて～」の後ろでギラギラしてるゾンビの姿や、最後の最後のMC直前でフォーメーションわかんなくなってぴょんぴょんしてるりななんがめちゃくちゃ可愛いです。

出席番号10番 柏木ひなた（中1）

（おーもち、もちもち）柏木ひなた～♪ 小っちゃいけど負けません！ エビ中に転入してきて1年足らずの末っ子ひなた。握手会のとき「可愛いかったです！」とか言うとくっしゃくしゃの笑顔で「ありがとうございますっ！」て対応してくれるのが可愛すぎる天使の子。エビ中音頭で担がれてるときの愛くるしさははんぱない。だけど、彼女のすごさはなんといっても大人顔負けの歌唱力。「どしゃぶりリグレット」におけるソロパートの表現力は生半可じゃありません。小さい体をバネにして自分の遠心力で吹っ飛びそうな激しいダンスもかっこいい。

以上！顔と名前は一致したでしょうか？

しかし、このワンマンライブの映像を見ていると本当にいろんなことが思い返される。小池梨緒ちゃんの転校を発表し、泣きながら手紙を読むりななんや、「アイドル新時代はエビ中が引っ張っていきます」のれいにゃんリーダー就任宣言、生誕祭で「ロマンティック浮かれモード」を歌うなっちゃんや、「ドレミの歌」を歌うりななん、「だってあーりんなんだもーん☆」を歌う安本さん、「少女A」を歌うれいにゃん、テレビ出演を祝ってタワレコ渋谷でみんなで缶ジュースで乾杯したこと、なのにしずちゃんに選んでもらえなくって本番で歌えず（しずちゃんは俺の敵）、WEBを介して葬式のようなVTRを見せられたこと、TIFでのキョンシーメイク、粗末なダーツ大会、などなどなど、いろいろあったなぁ。いろいろあったけど、彼女たちは、「10月8日のワンマンライブで学芸会を抜け出さなきゃダメだと思うんです」と、繰り返し発言した。それが使命だとすら言っていた。まだまだ中学生、透明な時代を過ごす少女たちが、涙も不安もプレッシャーも抱えたまま、覚悟を決めて、アイドルという魔物に挑んだ軌跡。それが、この「1stワンマンLIVE DVD」なのです。「ステージに立つとテンパっちゃうから、テンパらないようにしたい」と言っていたりななんは、やっぱりテンパってしまって、自分の発言が飛んでぶるぶる震えてしまっていた。「泣き虫だから、どうやったら泣かずに済むか考えてるんです」と言っていた美怜ちゃんは、本当に最後まで涙を封印してがんばってた。ぁぃぁぃは「アイドル向いてないのかなって思って、悩んで、やめようかなって思ったときもあったけど…」といって号泣してしまった。10人それぞれが、さまざまな思いを抱えて、この日の、ワンマンの、O-EASTのステージに立っていたんだと思う。何度も言うけど、まだ中学生。思春期の少女たち。コンプレックスもあるだろうし、挫折もあっただろうし、どんなに仲良しでも、グループであるがゆえの葛藤だって、当然あったはず。それでも、たくさん転んで、たくさん泣いて、私立恵比寿中学として、みんなでがんばってきた。このDVDは、そんな少女たちのメタモルフォーゼの瞬間が刻まれたドキュメンタリー作品、だと思うのです。10人みんなの努力の結晶がステージでキラキラ輝いていた、その様を捉えた奇跡の映像作品、だと思うのです。

2011年12月26日、リーダーの宮﨑れいなが転校。私立恵比寿中学は9人となって再出発した。精神的支柱を失った彼女たちは、また新たな不安要素を抱えて活動していくのだなぁ、などと思ったりもしたけど、でも、ライブ観たら、9人でもエビ中ちゃんたちはエビ中ちゃんたちだったなー。もちろん大きな喪失感はあるけど、それこそ中学生らしいあっけらかんとした軽さで、そんな負を乗り越えてる感じ。わたしが私立恵比寿中学のことを好きな理由のひとつは、シリアスさを微塵も感じさせないところ。エビ中のメンバーには、歌が上手な子も、歌が苦手な子も、ダンスが上手な子も、ダンスが苦手な子も、自己表現が得意な子も、自己表現が苦手な子も、それぞれ、みんな、いる。ともすれば、表現の質にバラつきが生まれてしまうネガティブ要素を、個性に変えて、あるがままの姿をステージにぶつけるローティーンのまばゆい煌めき。それが私立恵比寿中学の最大の魅力だと思ってます。まぁ校長とかスットコドッコイだけど、ガチガチの戦略や演出で固めずメンバーの個性を愛し、スタッフさんもお客さんも含めてみんなで現場をつくって盛り上げてる。エビ中の現場がハッピーで楽しい雰囲気なのは、そんな、愛の積み重ねのたまものだと思います。なにより、メンバーみんな仲良しで、おもしろおかしくキャッキャしながら今日もステージに立つエビ中ちゃんたちが、やっぱり大好き。

5月にはメジャーデビューが決まっている私立恵比寿中学。これからもおもしろおかしく、たまに泣いたりしながら、おのおのの個性にさらに磨きをかけて、九人九色すったもんだのステージングで私たちにしあわせを振り撒いてほしいです。そして、私たちも、永遠に中学生を気取って、楽しく現場に足を運ぼうじゃありませんか！ なーんつって。とにかく、みんながさらに大きな舞台へ羽ばたく姿をみるのはとても楽しみです。殻を脱いで、まっすぐに未来に走り出したエビ中のこれからに、大いに期待しています！ わー！