Devil ANTHEM.|BLAZEワンマンで感じた手応えと課題を抱えて

Devil ANTHEM.が3月27日にニューアルバム「Fake Factor」をリリースする。昨年10月よりメンバーにAKIRA.を加えた5人編成で活動し、12月に東京・新宿BLAZEでグループ史上規模のワンマンライブ「Enter awake mode」を開催したデビアン。アルバムには既発曲のほか、本公演で初披露された新曲「Fake Factor」と「LINK」を含む全12曲が収められる。音楽ナタリーではメンバーにBLAZEワンマンで感じた手応えや課題を語ってもらいつつ、新曲2曲について話を聞いた。また特集後半には「Fake Factor」のミュージックビデオ撮影現場でのオフショットを掲載する。

取材・文 / 近藤隼人 撮影 / 藤木裕之

もう1回BLAZEでチャレンジしたい

──まず、昨年12月に東京・新宿BLAZEで行われたデビアン史上最大規模のワンマンライブ「Enter awake mode」を振り返っての感想を聞かせてください(参照:Devil ANTHEM.フロア熱気で包んだ新宿BLAZEワンマン、2ndアルバム&東名阪ツアー発表も)。

KAEDE.

KAEDE. ライブの1週間くらい前から「全然お客さんが来てくれなかったらどうしよう」と心配していたんですけど、ステージに立ってフロアを見たら多くの人がいて、鳥肌が立って泣きそうになりました。その瞬間が一番印象深かったですね。

AIRI. 会場がパンパンになるイメージが湧かなくて、当日楽屋のモニタでフロアを見てるときも不安でした。思っていた以上にたくさん人がいて安心したんですけど、歌って踊っているうちに「次は満員にしたい」「もう1回BLAZEでチャレンジしたい」という気持ちも湧いてきました。

KURUMI. 実はステージから見て感じたお客さんの数と実際の動員数にはギャップがあって。「感じていたほど埋まってなかったんだ」と悔しい気持ちもありましたが、私たちは純粋に楽しんでライブをやりきったと思います。

YUME. BLAZEでワンマンをやることはデビアンの目標の1つだったので達成できてうれしかったんですけど、個人的に悔しい思いもありました。過去最多の23曲を披露したら思っていた以上に体力が持たず、途中で酸欠になりかけてしまって、今でも心残りです。次はもっと体力を付けてワンマンに臨みたいです。

KURUMI. 2時間半以上ライブをやったのは初めてだったので確かに体力的に疲れたんですけど、終演後スタッフさんに「まだまだいけるね」って言われるくらい精神的には元気でした。

──AKIRA.さんはデビアンに加入して2カ月でBLAZEワンマンを迎えたわけですが、ステージに立ったときはどういう心境でしたか?

AKIRA. フロアの後ろのほうにも想像していた以上にお客さんがいて、やっぱりうれしいという気持ちが一番でしたね。

──緊張はしなかったんですか?

AKIRA. 緊張よりも不安が大きかったです。私は振りを覚えるのは早いほうだと思うんですけど、立ち位置を間違えがちで。BLAZEはステージが広いのでミスが目立ちやすいのでよりプレッシャーを感じたし、いろいろと不安がありました。

KURUMI. この5人で初めてのワンマンだったし、今までで一番大きいハコということでみんな緊張していたと思います。立ち位置や歌割りなど覚えることが多くてみんなに負荷がかかっていましたが、AKIRA.ちゃんが「私たちもがんばらなきゃ!」と思わせてくれました。

全体のパフォーマンスレベルが上がった

──それぞれ悔しい気持ちもあったと思いますが、メンバーのパフォーマンスはもちろん、照明などの演出も含め観客を圧倒するステージが展開されていたように感じました。

KURUMI. 今まで以上に照明や音にこだわっていたし、楽曲派の人が観ても振りコピ派の人が観ても、今までで一番いいライブだったと思ってくれたんじゃないかな。

──ダンスのレベルが確実に上がっているんじゃないですか?

KURUMI. ダンス経験者のAKIRA.ちゃんから学ぶことが多くて、成長できたことも多かったです。

KAEDE. 今まで以上にダンスの細かい部分を気にするようになりましたし、みんな意識が大人になっていると思います。

AKIRA.

AKIRA. ファンの方からも「AKIRA.が加入してから全体のパフォーマンスのレベルが上がって、観ていてすごく楽しい」と言ってもらえることがあって、うれしいです。

YUME. あと、BLAZEワンマンでは新衣装をお披露目して、すごく反響がよかったんです。

──カラフルでポップだった前の衣装と比べて、かなりシックなデザインですよね。

YUME. 私はこの衣装が一番好きなんです。4月でメンバー全員が高校生になるということもあって制服をイメージしたデザインになっていて、回るとスカートがフワってなるのがかわいいです。

──現体制がスタートしてから約4カ月が経ちましたが、BLAZEワンマンを通してグループの結束力は高まりましたか?

AIRI. そうですね。最初は不安定な時期があったり、それまでそろっていた踊りがずれたりすることがあったんですけど、最近はライブをやるたびにファンの方から褒められることが増えて。新曲のダンスレッスンでもみんなの意識が上がってるのを感じました。

──楽屋などでのメンバー間の雰囲気はどうです?

KURUMI. みんなまだ中学生と高校生なので、ちょっと子供すぎるときもありますが、仲のよさはいい感じだと思います。メンバーだけのLINEグループで頻繁に連絡を取り合ってるし、クラスにいつもいる5人という感じで、いい距離感です。

YUME. この5人はみんな年齢が近いですからね。

KAEDE. 最近さらに仲よくなった気がします。私は人見知りで自分をあまり出せないタイプなんですけど、デビアンは居心地がよくて、素を出せるほんわかした空気があります。