Devil ANTHEM.が10月24日にニューシングル「EMOTIONAL」をリリースする。8月より新メンバーのAIRI.を加えて活動している彼女たちにとって、新体制の初シングルとなる今作。疾走感あふれるロックナンバーの表題曲では、力強いバンドサウンドがグループの新たな一面を引き出している。
音楽ナタリーではメンバー6人へのインタビューを実施し、「EMOTIONAL」や11月12日に東京・下北沢GARDENで行われるワンマンライブ「冬の聖歌祭り」について話を聞いた。また特集の後半には“エモい”をテーマに制作された今回のシングルに参加した、クリエイター5人からのコメントを掲載している。
取材・文 / 近藤隼人 撮影 / 塚原孝顕
特技は料理とクラシックバレエ
──最初に、新メンバーのAIRI.さんの自己紹介をお願いします。
AIRI. はい。15歳の高校1年生です。特技は料理とクラシックバレエで、料理は時短料理が得意です。バレエは3歳のときからずっとやっていて、留学してバレリーナになるのを目標にコンクールにもバリバリ出てました。そんなバレエ漬けの生活をしていたある日、衣装を雑誌で探してるときにキッズのファッションショーの「TTKC(TOKYO TOP KIDS COLLECTION)」のページを見つけて「これに出たい」と強く思ったんです。それから「ニコ☆プチ」とかを読むようになって読モの世界に興味が湧いて、オーディションを受けるようになり、小学生のうちに「TTKC」にも出させてもらえるようになって。でも、バレエもずっと好きだったので、バレリーナになるかモデルになるかで心が揺れてたんですよ。
──そこから、アイドルグループであるDevil ANTHEM.へ加入したのはどういう経緯で?
AIRI. 中学校に入ってからは芸能界から離れてバレエ一色だったんですけど、やっぱり芸能界を忘れられなくて、「Popteen」のオーディションを受けたりしていたんです。でも、事務所に所属していたわけではなかったので、固定の仕事がなくてうずうずしていて。そんなときに以前声をかけていただいた事務所の方から「アイドルをやらないか」と電話がかかってきて、今に至ります。面接に行った次の月からレッスンに参加して、お披露目までは先生と毎日レッスンしてました。曲の振り付けを覚えるのがすごく大変で、夜中の3時くらいまで家で自主練する日もあって。移動中はずっと曲を聴きながら頭の中で振りのことを考えてました。
──もともとアイドルに興味はあったんですか?
AIRI. すっごいありました。小さい頃から「プリキュア」とかキラキラした世界に憧れていて。AKB48さんも好きでした。母は最初「アイドルはダメ」って反対していたんですけど、うずうずしてる私を見て「やりたいんだったらやってみな」と言ってくれました。
──バレエの踊りとアイドルの踊りでは全然違いますよね。
AIRI. はい。アイドルのダンスとバレエでは筋肉の使い方が全然違っていて。メンバーからは「体、柔らかいね」って言われます。
──その体の柔らかさはデビアンのダンスの中で生かせてますか?
AIRI. めっちゃ生かせてますね。ブリッジとか、アクロバチックな振りがあるので。
新体制になってみんなで助け合うように
──メンバーから見たAIRI.さんの印象はいかがですか?
SATSUKI. 見た目から想像できる通り、けっこうおっとりしてます。でも自分の意志をはっきり持っていて、積極的にいろんなことを言ってくれます。
KURUMI. 合流して最初に、新体制をお披露目した「TIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)」のセトリでレッスンをしたんですけど、AIRI.ちゃんは振りを完璧に覚えていて。曲数も多いのにすごいなと思いました。あと最初からフレンドリーで、メンバーが気を使うこともなく話しやすかったです。
KAEDE. すごくポジティブで明るくて、最初に会ったときからめっちゃ話しかけてくれて、みんなで「かわいい!」って言ってました。打ち解けるのに時間はかかりませんでしたね。
──新体制での初パフォーマンスを披露した「TIF」のステージはいかがでしたか?
SATSUKI. ライブの直前までみんなで「ヤバい! ヤバい! どうしよう!」って焦ってて、何回も踊りを合わせてました。まだAIRI.ちゃんは今ほどグループになじんでなかったかもしれませんが、ステージではまとまって踊れたと思います。
KAEDE. 最初のステージなのにAIRI.ちゃんは堂々と踊ってて、すごくよかったです。
AIRI. でもめっちゃ緊張しましたし、立ち位置を覚えるのが大変でした。自分のことに必死で、お客さんの反応を見るのが怖かったですね。結果的に楽しかったんですけど、スタッフさんに「2点」って言われちゃって悔しかったです……。でも、あとでライブ映像を観たら本当に2点だと感じたので、「ほかのメンバーに早く追い付かなきゃいけないな」と思って練習してます。
──新体制になって意識的に変えたこと、新しく決めたルールなどはありますか?
SATSUKI. 歳上とか歳下とか関係なく、みんな積極的に行動するようになったと思います。これまでは誰かに頼りがちで、例えば衣装をメンバーに配るのも毎回決まった人がやっていたんですけど、今は協力してするようになりました。
KURUMI. ダンスの面でもみんなで助け合うようになりました。
AI. あと、「ライブの30分前になったら弱音を吐かない」ということを最近になって決めました。一昨日くらいに(笑)。
KAEDE. 私は1年前にYUME.ちゃんとグループに加入して、ずっと新メンバーという立ち位置だったんですけど、新しくAIRI.ちゃんが入って「負けないようにがんばらなきゃ」と思うようになりました。
YUME. 「私たちも先輩になったんだな」という気持ちになりましたね。
二面性がデビアンの楽曲の魅力
──今年4月に1stアルバム「Fever」がリリースされて以降、じわじわとファンが増えてるように思います。実感はありますか?
SATSUKI. ライブで初めて見るお客さんが増えたなと感じます。フェスや対バンで「新メンバーはどんな子かな」と興味を持ってライブを観てくれる人もいますね。
YUME. 特典会で「初めまして」って言ってくれる人が多くなりました。
KURUMI. やっぱり、アルバムを出してからお客さんが増えた気がします。
──アルバムのタイトル曲の「Fever」はライブの人気曲になりましたね。
KURUMI. イントロが流れた瞬間、お客さんの歓声がすごいです!
AI. リリイベってリリース週は毎日のようにやるから、平日は仕事で来られないファンの方もいて、1stシングルの「Devil ANTHEM.~キミのハートを征服中~」のときはお客さんが10人いればいいほうだったんです。それがどんどん増えていって、「FEVER」のリリイベの最終日には100人くらい来てくれて、「やっててよかったな」とすごい感動しました。
KAEDE. Twitterでいいねをくれる人も増えましたね。
──楽曲のよさがアイドルファン全体に認知されてきている気がします。改めて皆さんが思うデビアンの楽曲の魅力とはなんですか?
SATSUKI. カッコいい曲とかわいい曲両方があって、デビアンの二面性をうまく表せてるところだと思います。激しい曲のときはアクロバットやヘドバンをする一方、かわいい曲のときはとことんかわいく見せるっていう。
KURUMI. キャッチーで頭に残るメロディばかりなので、どれを聴いてもいい曲なんです!
AI. いろんな曲があるんですけど、今城(沙々)さんがずっと作詞作曲しているのでちゃんと統一感もあると思います。
YUME. 曲にフレッシュさがありますね。
KAEDE. ダンスも、初めてライブを観る人にとって乗りやすい踊りになってると思います。
──AIRI.さんはデビアンの曲の中でどの曲が好きですか?
AIRI. 「恋する乙女のクライシス。」とか「Fly」とか、ライブであまりやらない曲ですね。「恋する乙女のクライシス。」はピコピコした音がかわいらしくて好きです。
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私たち進化してる!
- Devil ANTHEM.「EMOTIONAL」
- 2017年10月24日発売 / youthsource records
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[CD] 1296円
YOSO-0013
- 収録曲
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- EMOTIONAL
- OMONPAKARU
- めっちゃサマー
- EMOTIONAL(instrumental)
- OMONPAKARU(instrumental)
- めっちゃサマー(instrumental)
- Devil ANTHEM.ワンマンライブ「冬の聖歌祭り」
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- 2017年11月12日(日)東京都 下北沢GARDEN
OPEN15:00 / START16:00
- 2017年11月12日(日)東京都 下北沢GARDEN
- Devil ANTHEM.(デビルアンセム)
- AI.、KURUMI.、SATSUKI.、KAEDE.、YUME.、AIRI.の6人からなるアイドルグループ。「悪魔の聖歌」という意味の名を冠し、女の子の持つ天使と悪魔の二面性をコンセプトに掲げてライブを中心に活動している。2015年6月にタワーレコード内のアイドル専門レーベル・youthsource recordsに第1弾アーティストとして参加。同年8月にデビューシングル「Devil ANTHEM. ~キミのハートを征服中~」をリリースした。2016年8月に3rdシングル「らすとご!!」を発売し、12月に結成2周年記念のワンマンライブ「EASTER」を開催。2017年3月には東京・下北沢SHELTERにて初のファン参加型主催イベント「デビアンフレンドパーク」を実施した。同年4月に1stアルバム「Fever」を発表。10月24日に4thシングル「EMOTIONAL」をリリースし、11月12日には東京・下北沢GARDENでワンマンライブ「冬の聖歌祭り」を行う。