──千葉・幕張イベントホールと兵庫・ワールド記念ホールで行われた「幕神アリーナツアー2017 電波良好Wi-Fi完備！」を振り返っての感想を聞かせてください。

アリーナはトロッコに乗れたのが楽しかったです（笑）。私、代々木で初めて乗ったときに「やべえ！ 超楽しい！」みたいになっちゃって、もう1回やりたいって思ってたので。お客さんがこのライブのために一張羅で来てくれたり、コスプレしてくれてるのとかが見えるのもうれしいし。しかも今回トロッコのときのメドレーをPandaBoYくんに作ってもらって、メドレーは賛否両論っていうか「全曲フルで聴きたかった」っていう意見もあると思うんですけど、でも私はすごくよかったなと思ってて。でんぱ組.incは遊園地みたいって言われることが多いんですけど、そういうところがこのライブにすごく出たんじゃないかな。アコースティックのパートもあれば熱いところもあって、起承転結みたいなものが作れた気がします。

──でんぱ組.incにとって2度目の日本武道館公演となった「幕神アリーナツアー2017 in 日本武道館 ～またまたここから夢がはじまるよっ！～」はいかがでしたか？

自分の中でちょっと余裕ができたのかなって思います。最初の武道館の頃は高校卒業したばっかりだったんで、ちょっとまだ自分の中で追いつかないところがあって。今回はめっちゃ楽しかったし、いいライブができた気がする。

──今回のツアーを通して印象に残っていることは？

例えば間違えたらどうしようとか歌詞が飛んだらどうしようっていう緊張は若干あるんですけど、でもやっぱり信じてるというか、言葉にしなくても伝わるものがあるというか。この5年間は私たちだけでやってきたんじゃなくて、スタッフの皆さんやファンの皆さんがいるからここまで来れているっていうのを肌で感じてるので。だから安心して自分のパフォーマンスができる。もちろん自分のまだまだな部分もたくさん痛感するんですけど、でも今の自分の全力を出せばファンの人が喜んでくれる。それがわかるから安心してパフォーマンスできたっていうのはありますね。

──日本武道館公演では、メンバーが1人ずつファンにメッセージを伝えるコーナーもありました。ピンキーは「強い女になって皆さんを支えていけるようにがんばります」と話していましたね。

一応言うこと考えてたんですけど、もうトップバッターっていう緊張がすごくて、用意してたことで言えたのはたぶん2、3行かな。そのほかはもう全部あの場で考えて、だから実は「強い女」っていう表現もするつもりはなかったんです。グループに貢献できるように人間として成長したいっていうことを言いたかったんですけど、なぜか「強い女」って言ってました。「やべ、間違えた」と思って（笑）。でも私ももう成人しているし、この5年っていう大事な時間を全部でんぱ組.incに注いできたと思ってるから、やっぱり「女の子」じゃなくて、大人の「女」にならないとなと思ったんですよね。「別に女とか大人とかなんなくていいじゃん」みたいな意見があるのもわかるし、もしファンの人が求めてるものが「元気で末っ子のピンキーちゃん」だとして、その気持ちもわかるんですけど。でも、だったら今の私は「七変化」っていう言葉を借りて、大人の部分も子供の部分も見せていきたい。どちらかに偏らずにやっていきたいなと思ってます。