自分には到底できないことだからこそ憧れる
──アルバムは、CHiCOさんをモデルとした成海萌奈というキャラクターのテーマ曲として作られた「私、アイドル宣言」で幕を開けます。
萌奈ちゃんは、HoneyWorksの楽曲「可愛くなりたい」を歌っていた成海聖奈ちゃんの妹という設定なんです。レコーディングは自分なりに萌奈ちゃんのイメージを作り上げて臨んだんですけど、最初はちょっと気だるげな感じで歌ったんです。キャラ設定が“オタクで根暗”って聞かされていたから、きっとかわいい声じゃないんだろうなと思ったので。そうしたらshitoさんに「もっとかわいく歌って」と言われて(笑)。
──曲のタイトル通り、アイドルらしいかわいい声が出ていますもんね。
そうですね。基本的にはshitoさんの指示通り、かわいく歌いました。ただ、1番のAメロ、Bメロはアイドルになりたてで、レッスンを始めたばかりみたいな描写があったので、最初に自分がイメージした萌奈ちゃん像をすっと盛り込んでみたんです(笑)。結果、OKをいただけたのでうれしかったですね。
──合いの手パートが用意されていたりして、ライブではかなり盛り上がりそうです。
声優さん好きな方とかアイドルファンの方とかがこの曲では本領発揮してくれるんじゃないかなって思います(笑)。それを見て、「あ、ここは派手に盛り上がっていいところなんだな」って高校生とか若い子たちも一緒にライブで盛り上がってくれるといいですね。
──CHiCOさんはアイドルへの憧れを抱いたことはないですか?
ステージの上でキラキラしながら歌い踊る姿はすごくかわいいしカッコいいなとは思うんで、純粋に憧れはあります。自分には到底できないことだからこそ憧れると言うか。基本的に私はアイドルっぽい人ではないと思うんですよね(笑)。でも今回、萌奈ちゃんとしてこういう曲が歌えたので、ライブではちょっとした振り付け込みで披露できたらいいなとは思ってます。お客さんもみんなマネして踊ってくれたら最高ですね。
──3月3日公開の映画「プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~」の挿入歌となる「ツノルキモチ」は、片想いの切ない気持ちを描いたミディアムバラードです。サビのメロがすごくいいですね。
超いいと思いませんか! AメロBメロのキーがちょっと低いので、歌のニュアンスを出すのがちょっと難しかったんですけど、全体としてはしっかりと切ない思いを込めて歌うことができたと思います。
──映画はご覧になりました?
試写会で拝見させていただいたんですけど、「わあ、こんないいシーンで流れるんだ!」っていう驚きがあって。めちゃくちゃ感動する映画なので、ぜひ皆さんにも観てもらえたらなって思います。映画をきっかけに初めてCHiCO with HoneyWorksの曲に触れる方もきっと多いと思うので、たくさんの人に響くとうれしいです。
リトグリかれんとのコラボで見えた新しい表情
──今回、CHiCOさんが作詞を手掛けた曲は「シュウマツWorker feat. かれん(Little Glee Monster)」です。Little Glee Monsterのかれんさんがフィーチャリングボーカリストとして参加されていますね。
自分が作詞をした曲を別の方に歌ってもらうこと自体が初めてだったので、ちょっと緊張しました。「歌いにくいところはないかな? 大丈夫かな?」ってかなり心配してました。かれんさんのレコーディング風景を見学させていただけたことですごく勉強にもなりましたし、ものすごく刺激を受けました。
──かれんさんとのコラボによって、CHiCOさんのボーカルに新しい表情が見えているような印象も受けましたが。
かれんさんは力強く、カッコよく歌う方なので、それに合わせたほうがいいのか、逆にギャップを付けた歌い方がいいのかっていう部分でけっこう悩みました。結果、ちょっとかわいい雰囲気を出すことでギャップを狙うことになったんです。かれんさんの歌を受けて、アレンジがちょっと変わったり、それによって私の歌を部分的に録り直したり、いつも以上にこだわって作っていった感じでしたね。今まではハニワのゲストボーカルの鎖那ちゃんとしかコラボしたことがなかったので、ホントに貴重な、楽しい経験になりました。
──歌詞では社会人のストレス発散がテーマになっています。
歌詞を書くタイミングでちょうど友達が会社でイヤなことがあったらしく、ごはんを食べに行ったら「ちょっと聞いてよ! バーン!」みたいな感じになったことがあって(笑)。なので、私の実体験って言うよりは友達のエピソードを思い出しながら歌詞を書いていきました。今までは学生の皆さんが共感してくれる曲が多かったですけど、この曲は大人の方々にも響く内容になったんじゃないかなって思います。
──ちなみにCHiCOさんのストレス発散方法は?
カラオケ行ったり、友達とご飯食べに行ったり……あとはアニメのイベントに行くことですかね。めちゃめちゃ行きまくるので、スタッフさんからストップがかかりそうで(笑)。でもそれが日々のやる気につながってるので、止められないようにがんばってます(笑)。
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“セクシーCHiCO”の出来栄えは?
- CHiCO with HoneyWorks「私を染める i の歌」
- 2018年2月28日発売 / ミュージックレイン
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初回限定盤
[CD+DVD+グッズ]
3780円 / SMCL-532~4 -
通常盤 [CD]
3024円 / SMCL-535
- CD収録曲
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- 私、アイドル宣言
- ノスタルジックレインフォール
- ツインズ
- キララ
- ツノルキモチ
- ラブホイッスル
- ウルフ
- シュウマツWorker feat. かれん(Little Glee Monster)
- カヌレ
- 恋色に咲け
- 平成バブル
- イノコリ先生
- 可愛くなりたい
- 贈り歌
- 今日もサクラ舞う暁に
- 初回限定盤DVD収録内容
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Music Clips
- 恋色に咲け
- カヌレ
- ウルフ
- 今日もサクラ舞う暁に
- ツインズ
- ノスタルジックレインフォール
- イノコリ先生
- 可愛くなりたい
- CHiCO with HoneyWorks(チコウィズハニーワークス)
- ソニー・ミュージックエンタテインメント主催のオーディション「ウタカツ!オーディション」にてグランプリを受賞したCHiCOと、クリエイターチーム・HoneyWorksとのユニット。2014年8月に1stシングル「世界は恋に落ちている」でメジャーデビュー。2016年1月にCHiCO with HoneyWorksとして初のワンマンライブを東京・WWWで開催。同年4月にはHoneyWorks制作の劇場版アニメーション「ずっと前から好きでした。~告白実行委員会~」のオープニング主題歌となるニューシングル「恋色に咲け」をリリース。その後も数々の人気アニメ作品とタイアップし、全国のティーンを中心に人気と支持を集める。2016年と2017年には全国ライブツアーを開催。2018年2月に2ndアルバム「私を染める i の歌」をリリースし、3月に初の東京・日本武道館ワンマンライブを開催する。