「最上級にかわいいの!」のTikTokでの“バズ”をきっかけに、テレビCMや「ミュージックステーション」などの音楽番組への出演、そして年末の埼玉・さいたまスーパーアリーナ公演のチケットソールドアウトなど、2024年を通して大きく躍進した超ときめき♡宣伝部。メディアに引っ張りだこの人気アイドルとなった彼女たちだが、1月に前作「ときめく恋と青春」を発表してから1年と経たないうちにニューアルバム「ときめきルールブック」をリリースし、アイドルとしての本業である音楽活動の面でも猛攻を見せている。
ニューアルバムには、“君に振られて最上級にかわいくなった私の物語”が描かれた「最上級にかわいいの!」の続編で、引き続きコレサワが作詞作曲を手がけたリード曲「こんなあたしはいかがですか」をはじめ、個性の強い恋愛ソングやとき宣らしい応援歌が詰め込まれている。今回のインタビューではアルバムの新録曲についてメンバーにたっぷりと解説してもらった。
取材・文 / 近藤隼人撮影 / 梁瀬玉実
今の10倍忙しくても大丈夫
──すっかり売れっ子アイドルになった超ときめき♡宣伝部ですが……。
小泉遥香 いやいや!
坂井仁香 全然! これからです。やっと一歩踏み出した感じですから。
──でも、相当忙しくなりましたよね。弱音を吐きたくなることはないですか?
吉川ひより 「忙しくなったんじゃない?」ってよく言われるんですけど、忙しくて大変!という感じでもでもないんですよ。メディア出演が増えたからそう思われるのかもしれないです。
坂井 でも、ライブのリハーサルに割ける時間は前より少なくなりました。今年のツアー(「超ときめき♡宣伝部のきみのハートにロックオンTOUR 2024」)は2日間くらいのリハーサルで一気に覚えて、あとは各公演のゲネプロで練習していった形で。その分、テレビのお仕事が増えましたが、忙しいかと言ったらまだまだです。
菅田愛貴 もっとお仕事したいです!
坂井 今の3倍……いや10倍でも大丈夫です!
──頼もしいですね。結成当初はもちろん、数年前と比べても活動の規模や範囲が大きく変わったわけですが、ふとグループの現状に改めて驚いたり、感慨深く感じたりすることはないですか?
辻野かなみ ピザーラのテレビCMに出演させていただいたんですけど、そのCMがテレビで流れているのを実際に観ると、「すごいところまで来たなあ」と感慨深くなります。あと「ミュージックステーション」や、「FNS歌謡祭」をはじめとする音楽番組に呼んでいただけるようになったことにも同じように感じますね。先日の「CDTVライブ!ライブ!」では「最上級にかわいいの!」に加えて、新曲の「こんなあたしはいかがですか」を初披露する機会もいただいて。新曲の初披露の場がテレビ番組ってすごいことですし、グループが成長した1つの証なのかなと思いました。
小泉遥香 ひさしぶりに会った親戚から「とき宣のこと知ってるよ」って言われることが増えました。「とき宣のこと知らない人いないよ」と言われたこともあって、「え! 私たちそんなところまで来てるの!?」と思ってうれしかったです。
吉川 でも、もっともっとお茶の間に知られたいです。
坂井 この間、知り合いが美容系の学校の文化祭に行ったら、「最上級にかわいいキーホルダー作り」みたいなコーナーが出し物の1つとしてあって、パブりん(超とき宣のマスコットキャラクター)の絵が飾ってあったらしくて。
辻野 えー!
坂井 普段目の届かないところにもとき宣のことを知ってくれている子がいるんだなって。そういう話を聞くとグループの存在が広まっていることを実感します。
吉川 私の妹の学校で、文化祭が終わったあとに先生からサプライズの出し物があったらしくて。先生たちが「最上級にかわいいの!」を歌っている映像が全校生徒の前で上映されたそうなんです。姉が吉川ひよりだということを、妹が学校で公言しているわけでもないのに。妹は「ヤバい!」って鳥肌が立ったらしいです(笑)。曲が世の中に浸透している状況ってこういうことなんだなと思いました。
菅田 街中を歩いているとき、衣装じゃなくて私服でも気付かれることがあるんです。小学生の女の子が私を見て反応してくれたり、そういう小さい子たちの世代にもとき宣の存在が届いているのかなと思うとうれしいです。
杏ジュリア SNSで「すきっ!~超ver~」がバズったときもそうだったんですけど、普段自分たちがテレビを通して観ている有名な方々がとき宣の楽曲を使って踊ってくださったりして。そういう動画を観たときに「すごいことだな」と実感します。
テレビで個性をバンバン出していきたい
──Mステでのパフォーマンスはどうでしたか? 「最上級にかわいいの!」と「学園天国」の2曲を披露したり、ほかの共演者が楽曲の振りを真似してくれたりと、トークも含めてしっかり爪痕を残せていたのではと思いますが。
坂井 すっごく緊張しました……! メンバー全員そうだったよね。リハーサルでスタジオに入ったときから緊張感がすごくて、みんな声が震えていました。今までにない緊張感でした。Mステに出演することをずっと目標にしていたんですけど、いろんな音楽番組に出させていただけるようになった中、Mステ出演はなかなか叶わなくて。ずっと視聴者として観ていた番組だったから、スタジオに入った瞬間、「いつも観てる番組がここから放送されているんだ」とか頭の中でいろいろ考えてしまって、ドキドキしてもはや泣きそうでした(笑)。
吉川 いろんな番組で「最上級にかわいいの!」を歌ってきたから、もうそろそろ慣れてきたかな、歌に安心感が出てきたかなと思っていたんですけど、Mステはやっぱり違いましたね。リハーサルでカメラマンさんを見るだけで、「私、Mステに出るんだ……!」という実感が湧き上がってきて。でも本番で泣くわけにいかないし、気持ちを切り替えつつ「楽しむぞ……!」と自分に言い聞かせながら生放送に臨みました。そうしたら、本番は「学園天国」のカバーも含めて本当に楽しめました。とにかく、競演してくださった方々が優しくて……!
菅田 前に共演したことのあるアーティストさんが多かったのでラッキーでした!
辻野 視聴者の皆さんにも、Mステのスタッフさんにも爪痕を残せていたらいいなと思います。
坂井 最初で最後の出演じゃなく、絶対にまた出たいです!
──音楽番組以外にもテレビへの出演が続いていますが、グループとしてのバラエティ力が確実に上がりましたよね。
坂井 昔がダメすぎたんですよ。全然しゃべれなかったし、何かしゃべっても発言するタイミングがメンバーと被っちゃったり。今は自分たちの冠番組も、ゲストで出演させていただく番組も楽しんで収録できるようになりました。緊張もせず、とき宣らしさをちょっとずつ出せるようになってきたのかなって。
──特に吉川さんは、見ていて気持ちいいほどにはっちゃけている印象です。
吉川 バラエティ番組は「とき宣ってこんな感じの子たちだったんだ」と、私たちの特徴をわかってもらえる機会だと思うので、自分の個性をバンバン出していこうと思っています。「こういうことができる子なんだ」って認知してもらえたら今後にもつながっていくだろうし、メンバーみんなでバラエティ力を高めていけたらいいなと思います。ホントに楽しんでやってるよね。
坂井 6人それぞれキャラクターが分かれてるからね。「ときめき♡超音波!!」(10月から11月にかけて日本テレビで4週連続で放送された冠番組)では、MCのインディアンスさんがホントに優しくて……!
菅田 私たちが言ったことをなんでも拾ってくれるんです。
坂井 最初の収録のときに「なんでも思ったこと言っていいからね。全部拾うから」と言ってくれました。
小泉 すごく心強かったです。そのおかげで、前に出ることを怖がったり恥ずかしがったりすることなく収録に臨めました。
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新曲の歌詞を読んで乙女心を理解してほしい