新曲の歌詞を読んで乙女心を理解してほしい
──ここからはニューアルバム「ときめきルールブック」の新録曲について順番に話を聞かせてください。まずは「最上級にかわいいの!」に引き続きコレサワさんが作詞作曲を手がけたリード曲「こんなあたしはいかがですか」について。
坂井 「こんなあたしはいかがですか」は私たちとき宣の“取り扱い説明書”でもあるし、女の子が男の子に対して思っていることが素直につづられています。男の子はみんなこの曲の歌詞を読んで乙女心を理解したほうがいいと思います(笑)。アルバムにはいろんなタイプの曲が入っていて、いろんなとき宣を楽しめる作品になっていますが、どんなとき宣も愛してほしいというメッセージも込めて歌っています。
──歌詞は「最上級にかわいいの!」の続編になっているんですよね。
坂井 「最上級にかわいいの!」で相手に振られたあとの物語ですね。「前回の恋は最悪でした」という歌詞はまさに振られたときのことを表していますし、そんな中でも「今回の恋は最高だって」など、前向きなフレーズが多くて。あと、落ちサビの振りが「最上級にかわいいの!」と同じだったり、曲を聴いてもパフォーマンスを観ても楽しめると思います。
吉川 コレサワさんに再び曲を書いていただけて、本当に幸せな気持ちでいっぱいです。「二人の恋が続くようにこれは守って」と提示しつつ、「君だけの ために守りたいことがあります」と言っているのがこの歌詞のかわいらしいところ。あと、「君の運命におじゃましていいですか」というワードもかわいいですし、さすがコレサワさんだなと思うフレーズがたくさん。最初に聴いたときは「失恋ソングを歌ったあとに」というコレサワさんの曲を連想しました。コレサワさんの恋愛観、世界観がとき宣の曲に表れていることがすごくうれしいです。
小泉 コレサワさんの「あたしを彼女にしたいなら」という曲もそうなんですけど、「こんなふうに思っている私を好きになって」というスタンスなんですよね。主人公感があるというか、女の子の味方みたいなイメージがあって、それがすごく素敵です。もともととき宣は承認欲求が強い曲が多いので(笑)、とき宣にすごくマッチしている歌詞だと思います。
杏 振付に関して言うと、サビは「最上級にかわいいの!」以上に真似しやすくなっていると思います。ダンスの経験がないような人でも踊りやすい、顔周りの振りが多くなっていので、ぜひ覚えてほしいです。
歌詞の内容を受け止められずに歌ったのは初めて
──アルバムの2曲目には「発⾒!ポジティブ☆モンスター!!」という、タイトルも歌詞も非常にインパクトの強い、ハイテンションな楽曲が収録されています。
吉川 すごく面白い曲です(笑)。
辻野 何も考えずに楽しめる楽曲ですね。ライブ映えしそうです。メンバー全員にセリフパートがあるのが特徴です。“ポジモン”になりきって言っているセリフもあるので注目してほしいです(笑)。
小泉 レコーディングのとき、スタッフさんに「もっとモンスター感を出してください」と言われて。そんな歌い方したことなかったから「どういうこと!?」と戸惑いました(笑)。「人間じゃない感じを出してほしい」とリクエストされたり、「どう歌うのが正解なんだろう?」って。
辻野 とき宣のメンバーとしてではなく、キャラクターとしてセリフを言っているイメージです。
坂井 スタッフさんから聞いたんですけど、あきちゃんのレコーディングがすごくいい感じだったらしくて。“ポジモン”に一番なりきれていたみたいで、完成した音源を聴いたら確かにその通りでした。
辻野 特に「静かに!」のパートが上手だよね。
菅田 ふふふ。スタッフさんに「いつもこんな感じのしゃべり方してるもんね」と言われました。そんなことないと思うんですけど(笑)、聴いているだけで楽しくなる曲です。
──「トゥモロー最強説!!」など、とき宣にはもともとポジティブな歌詞の曲が多いですが、この曲は突き抜けてますね。
坂井 異次元のポジティブさです。
菅田 歌詞にあるすべてのワードがポジティブ。
小泉 面白い歌詞ですけど、楽曲のアレンジがすごくカッコいい仕上がりなのも特徴です。
坂井 メロディもすごくいいんですよね。でも「ポジに願いを」という歌詞とか、「どういう意味なんだろう!?」って(笑)。そのギャップが面白いです。
辻野 そのあとの「あれ~見つかっちゃったポジ~?」というセリフもインパクトが強いですし、笑顔になれる1曲です。
──3曲目の「ちょま」も、また違った角度でインパクトの強い楽曲です。手をつないだりデートに行こうとしていたりと、いい雰囲気だったクラスの男子が、他校にいる彼女の写真を見せてくるというストーリーが描かれていますが、皆さんはこの曲をどのように受け止めましたか?
坂井 いや、受け止めきれてないです(笑)。歌詞の内容を受け止められずに歌ったのは初めてかも。
辻野 どういうこと!?って(笑)。
菅田 歌詞のストーリーを私たちに置き換えるとすると、ファンの方が違うアイドルさんの現場に通っていて、そのことを知っちゃったという状況に近いのかも。浮気されているのか、もしくは私たちが浮気相手なのか……。
坂井 あー(笑)。でもこの曲は、彼女の写真を見せてくるところが意味わからないよね。
小泉 嫉妬してほしいのかな?
辻野 それかすごい天然で、何も考えてないのか。
吉川 えー!? 「メガネあり男子」っていう描写もあるし、チャラい感じでもないよね。
坂井 真面目ぶってるのかも。「テストの期間と雨降りの日は メガネなしバージョンで現れる」という歌詞もあるし、ギャップを見せるためにメガネをかけたりかけなかったりしてるんだよ!
吉川 計算高いなあ。
小泉 最悪です(笑)。
──「この男子、最悪だな」と思いながらレコーディングを?(笑)
坂井 はい(笑)。でも、メロディがすごくいいんですよ!
小泉 アレンジもカッコいいですし、曲自体は大好きです(笑)。今回のアルバムでは「ちょま」が私の“推し曲”です。
吉川 言葉使いが面白くて、女の子が翻弄されて混乱しているのが伝わってきます。
坂井 最終的にはなんだかおかしくなっちゃっていますからね(笑)。「いざ這い上がれ沼」と歌っていて(笑)。ここはあきちゃんのパートなんですけど、恋に狂っちゃったような感じが表現されていて、1本のドラマを観たような感覚になれます。
吉川 恋って怖いなって(笑)。
辻野 歌詞の続きが気になりますね。
とき宣って最強じゃん?
──4曲目「We Can Do It Now!」は、とき宣らしくストレートに前向きな楽曲ですね。これまでとき宣の楽曲を数多く手がけてきたMUTEKI DEAD SNAKEさんの提供曲ですし、聴いていて安心感を覚えます。
辻野 歌い出しの「何度転んでも諦めないなら」とか、すごくとき宣っぽいなと思います。実際、私たちは何度転んでもそのたびに立ち上がってきたグループですし、聴いていると「これからも何があってもがんばっていこう」と思える、背中を推してくれる楽曲です。
吉川 「私たち実際問題かなり 最強じゃん?」というフレーズは自分たちに言い聞かせるようなイメージで。先ほどの話のように「今すごいところまで来てるのかな?」と活動の中で思う瞬間もありますし、「とき宣って最強じゃん?」と思いながら歌っています。
──「私たち実際問題かなり最強じゃん?」は吉川さんのパートですが、ライブのMCで前向きな言葉を発しているイメージが強いですし、歌に説得力がありますね、
吉川 ありがとうございます。あと、この曲はジュリアのラップも聴きどころです。長いラップパートを全部担当しているので。
杏 ここまで長いラップパートを担当するのは初めてでした。いつもと違う歌い方のラップになっているので、ぜひ注目してほしいです。「We Can Do It Now!」は等身大の自分を肯定するような、とき宣らしいまっすぐな曲で、聴いていると勇気付けられます。メンバー6人で歌うパートが多いので、とき宣みんなでこの曲のメッセージを伝えていきたいです。
──続いて、5曲目「ときどきセンチメンタル」は2021年発表の「ラヴなのっ♡」以来となる、すぅ(SILENT SIREN)さんの作詞曲です。
菅田 「ラヴなのっ♡」が大好きだから、また書いていただけてうれしいです。
坂井 これは恋人と別れたあとを描いた失恋ソングですね。大人になっても思い出してしまう恋。相手のことが相当好きだったんだろうなと、歌詞を読んで思いました。
辻野 別れたあともずっとその人のこと考えていたんだろうなって。
坂井 同じ失恋ソングでも「最上級にかわいいの!」のようには吹っ切れてはいないんですよね。でも、最後は「笑ってバイバイセンチメンタル」という歌詞になっていて。
辻野 振られたあとに強くなっていったことが1曲を通して伝わってきます。あと「ガラスの靴履いてね」とか、すぅさんの言葉選びが全体的にかわいいです。
吉川 「逃したプリンセスは大きいの!」というフレーズもかわいいよね。
小泉 歌詞がすごく素敵な曲です。2番の「ごめんねって言える2人でいれたら 何かが変わっていたかな」という歌詞が切なくて。でもメロディやサウンドは明るいから、そのギャップもこの曲の面白いところなのかなと思いました。
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