超ときめき♡宣伝部「ハートギュッと!」インタビュー|「すきっ!」の次は「ギュッと!」、6人が届けるまっすぐな恋心

超ときめき♡宣伝部の新作ミニアルバム「ハートギュッと!」がリリースされた。

超とき宣は昨年、TikTok上で2018年発表の楽曲「すきっ!」がブームになったことを受け、現メンバーで再レコーディングした「すきっ!~超ver~」をリリース。国内におけるファン層を拡大させただけでなく、TikTok週間楽曲チャートで1位に輝いた韓国や、Spotifyのデイリーチャートで1位にランクインしたインドネシアをはじめとする外国のリスナーからの人気も獲得し、大きくステップアップすることに成功した。そして彼女たちはその勢いを一過性のものに留まらせることなく前進し続け、今年5月には神奈川・横浜武道館で行った過去最大規模のワンマンライブを満員にしてみせた(参照:超ときめき♡宣伝部が過去最大キャパ横浜武道館で見た景色「とき宣は最強で最高のグループ」)。

新作ミニアルバム「ハートギュッと!」は、「すきっ!」で超とき宣が世界にアピールした王道女性アイドルグループとしての魅力をさらに突き進めた、ポップでキュートな作品に。「好きな人にギュッと!してほしい」というまっすぐな気持ちを歌ったリード曲「ギュッと!」はサビのキャッチーな“ギュッと!ダンス”やメンバー考案の“ハギュッポーズ”、ちりばめられた“胸きゅんゼリフ”が注目ポイントで、「すきっ!」に続いて大きく注目を浴びることが期待される。音楽ナタリーではミニアルバムの発売に合わせてメンバー6人にインタビューし、収録曲の魅力や、10月に開催される千葉・幕張メッセ イベントホール公演に対する思いなどを語ってもらった。

取材・文 / 近藤隼人撮影 / 斎藤大嗣

広がり続ける超とき宣の輪

──「すきっ!」がTikTokでバズってから1年近くが経ちましたが、超ときめき♡宣伝部の勢いは止まらず、YouTubeで公開されている「『すきっ!~超ver~』Live Edit ver」の再生回数は先日600万回を突破しました。

坂井仁香 1000万回いくかな?

吉川ひより 届いてほしいね!

坂井 今の600万回も、以前だったら考えられない数字です。

辻野かなみ なんだか不思議な気持ちです。

超ときめき♡宣伝部

超ときめき♡宣伝部

──右肩上がりで人気や知名度を高めている印象ですが、新規のファンが増えているという実感はありますか?

坂井 YouTubeのコメントで「最近知ったよ」と言ってくださる方がたくさんいますし、オンラインイベントでも初参加の方が昔と比べものにならないくらい多くて。イベントに参加するのって、ブログやInstagram、YouTubeにコメントするところからさらに一歩踏み込んだものというか。ホームページに飛んで、チケットを購入してっていう、もう一段階ハードルが高いものだと思うんですけど、私たちのことを新たに好きになってくれる人が増え続けているんだなと実感しています。

辻野 ライブで客席を見渡したときに、「初めて見る人だ」と思うことも多いです。それに、イベントとかで「初めてアイドルを好きになりました」「女性アイドルを推すのは初めてです」と言ってくださる方もけっこういて。今まではスターダストのグループがもともと好きな……いわゆる“スタダDD”の方がとき宣にも興味を持ってくれるというパターンが多かったんですけど、そうじゃないところからファンになってくださる方が増えているなと最近すごく感じています。そして、その輪がどんどん広がっていけば、もっと大きいステージにも立てるようになるのかなとワクワクしています。

──そういう方たちは、何がきっかけで宣伝部員(超とき宣ファンの呼称)になった人が多いんでしょうか?

菅田愛貴 やっぱりTikTokの影響が大きいですね。

杏ジュリア YouTubeでMVを観たことがきっかけの方もいますし、私たちの「むてきのうた~2021ver~」が「マチトム」(ABEMAオリジナルドラマシリーズ「都会のトム&ソーヤ ぼくらの砦」)の主題歌に使用されたときに、そのドラマを観てとき宣のことを知ってくださった方もいます。

吉川 あと、USENもですね。街で流れている曲を聴いてとき宣のことを知ってくださる方もいて、YouTubeのコメント欄にも「ラーメン屋さんで毎日曲がかかっていて、気になって調べたらここにたどり着きました」という声がありました。そういうきっかけの積み重ねでたくさんのファンの方が付いてくれているんだと思います。ホントにありがたいです。

小泉遥香 今年1月には「スッキリ」(日本テレビ系)に生出演させていただいたんですけど、それを観たことがきっかけでライブに来てくださった方もいました。いろんなところが入り口になってファンの方が増えている印象で、とてもうれしいです。

──番組ではかなり長い尺で超とき宣のことが紹介されていましたが、やっぱり地上波のテレビは反響が大きいんですね。

坂井 「CDTV」の年越しスペシャルに出たときも反響が大きかったので、これからいろんな番組に出させていただけるようにがんばります!

超ときめき♡宣伝部

超ときめき♡宣伝部

“ザ・アイドル”だからこそ海の向こうにも届く

──昨年秋には「すきっ!~超ver~」が、韓国のTikTok週間楽曲チャートやインドネシアのSpotifyにおけるデイリーチャート「バイラルトップ50」で1位を獲得しました(参照:超ときめき♡宣伝部「すきっ!」韓国TikTokチャート1位に喜び「心を込めて歌い続けていきます!」 / 超とき宣「すきっ!」がインドネシアSpotifyのチャートで1位に「世界共通語になってほしい」)。その流れもあってか、YouTubeで外国の方のコメントが目立つようになりましたね。

坂井 そうなんですよ! 以前は外国の方からコメントが届くことなんて想像できなかったので、「あれっ? なんでこんなにほかの国の方々もコメントしてくれるんだろう」と最初は不思議だったんです。いろんな言語でコメントが書き込まれているので、日本全国だけじゃなく、ホントに世界の人たちが私たちのことを知ってくれているんだと実感します。外国の方のコメントは絵文字やハートマークがいっぱい並んでいて、とても愛を感じるんですよ。和訳して読むと、壮大な愛を伝えてくれているのがわかってうれしくなりますし、私たちの存在が海外に届くまでがんばってきてよかったなとしみじみと思います。

──特にどこの国の方のコメントが多いですか?

菅田 韓国、インドネシア、あとサウジアラビアの言葉も多く見ます。

小泉 マレーシアの方も多いですね。

菅田 今まではInstagramのフォロワーさんも日本の方が圧倒的に多かったんですけど、TikTokで「すきっ!」が流行ってからはその比率が変わってきて、7%くらいが韓国やインドネシアの方だったりするんです。

 ブログも日本語の文章をどうやって読んでくれているのかわからないんですけど、外国語のコメントをいただくことがあるんです。ブログまで読んでくれて、そこにコメントしてくれるのってすごいことですよね。

左から杏ジュリア、菅田愛貴。

左から杏ジュリア、菅田愛貴。

吉川 こういう状況に合わせて、超とき宣もFacebookを始めたり、YouTubeの動画に韓国語やインドネシア語の字幕を付けたりしていて。ちょっとでも海外のファンに寄り添えるように、スタッフさんもがんばってくれています。

──今、K-POPが世界的に受け入れられているのに対し、日本のアイドルの音楽は海外まで届かないことが多いですが、超王道で正統派の日本アイドルである超とき宣の魅力が海の向こうまで伝わったのはどうしてだと思いますか?

辻野 韓国のファンの方の中には、私たちのことをアニメのキャラクターっぽいと言ってくださる人もいて。とき宣はフリフリの衣装だし、ラブリーな曲が多いし、ダンスもわかりやすいし、そういうところを好きになってもらえているんじゃないかな。TikTokには今もまだ「すきっ!」を踊ってくれる韓国の方が多いんですよ。

坂井 日本にたくさんの種類のアイドルさんがいる中で、私たちは“ザ・アイドル”みたいな衣装、楽曲で活動していて、正統派の方向性に振り切っているからこそ、海外の方にも興味を持っていただけているのかなと思います。中にはとき宣が持つラブリーな感じが世界的に1つの文化になったらいいよねと言ってくださるファンの方もいて、スケールの大きな話なんですけど、そう言ってもらえると夢が広がりますね。