さんのーがーはい！

星野　歌詞の博多弁は、普段私たちが使っている方言もあれば、最近ではほとんど使われないような言葉もあるんですよ。

──確かに九州以外の人だと「さんのーがーはい！」が「いちにのさんはい！」と同じニュアンスだとピンと来ない人も多いかもしれないですね。僕も九州出身ですが、すっかり忘れてました。

上田　名古屋のスタッフさんには「呪文？」って言われました。

希山　普通に使いよったけんさ、「え？」って言われて、こっちも「え？」って。

春乃　私は長崎なんですけど、長崎では「さんのーがーはい」は使わないんですよ。

西垣　私は山口だけど、幼稚園の先生が「さんのーがーはい」って言ってたから、小学校でも使ってみたら「そんな言葉ないよ」って言われました。

──九州にゆかりのない人にとっては、「おっしょい！」の歌詞は新鮮に響くフレーズだらけかもしれないですね。

上田　でもライブでは九州以外の人も、たぶんなんのことかわかってないのに「さんのーがーはい！」って一緒に叫んでくれてます（笑）。

学生やけんこそ歌える「知っとっちゃん」、じっくり聴かせる「さよならDESTINY」

──カップリング曲の「知っとっちゃん」は「おっしょい！」と同じく全編博多弁ですね。こちらは博多っ子の日常を描いたような楽曲で。

星野　ぴったりよね、私たちに。

上田　学生やけんこそ歌えるというか、学生だからわかる感じ。

希山　学生あるあるよね。

瀬田　でも振り付けはダサいものを求められました（笑）。「やけん けどね あんね」のところでそれぞれ決めポーズをするんですけど、ダサさをどんどん追究していって。

春乃　みんなで「ダサい」で調べたんですよ。「ダサい 写真 ポーズ」とかで検索して（笑）。

上田　それをさらにダサくして、自分たちふうに。

──ダサく踊ることに抵抗はないんですか？

春乃　逆に「かわいい」が出なくなってきました（笑）。

──「おっしょい！」と「知っとっちゃん」はどちらもテンポの速いロックですが、通常盤「聴きんしゃい盤」にのみ収録される「さよならDESTINY」は一転してさわやかで、じっくり聴きたい心に沁みるポップスですね。

上田　初披露のときはファンの方がコールをくれてたんですけど、「これは歌をじっくり聴く曲だ」と思ったのか、最近はみんな静かに聴いてくださってて。

春乃　しかも終わったら拍手してくれるんですよ！ なんか新鮮よね。

──将来的に大きなステージでこの曲を歌いながら感極まっている皆さんの様子が目に浮かびます。作詞作曲は「ばってん少女。」（2015年9月に発売されたインディーズ1stシングル）や「夢のキャンバス」（「ばってん少女。」カップリング曲）を手がけたAKIRASTARさんですが、どちらとも曲調は違っていて。

上田　「ばってん少女。」とか、ももクロちゃんの「ゴリラパンチ」を作った人だから、すごくガーッと来る方だと思ってたんですけど、意外とそうじゃなくて。私たちも控えめだからお互い「いえいえいえ」みたいな（笑）。

ホークスとごいっしょ

──そして期間限定生産盤「ホークスとごいっしょ盤」には、福岡ソフトバンクホークスの応援歌「いざゆけ若鷹軍団」のカバーが収録されます。

希山　歌詞はそのままなんですけど、キーが高くなってたり、テンポも速くなってたり、私たちらしい感じになっています。

瀬田　私はあまり野球には詳しくないんですけど、この曲を歌ってちょっとでもホークスさんの力になれたらなと思います。

──ちなみに野球好き、ホークス好きな人はいますか？

星野　はい！ お父さんが野球好きで、東京にいた頃はよく東京ドームに行ってたんですよ。こっち（福岡）に来てからはヤフオクドームによく行きます。だからメジャーデビューで「いざゆけ若鷹軍団」をカバーさせてもらえて、すごくうれしかったです。

上田　ほかの5人はホークスさんは知っていても、野球は全然わからなくて。球場に試合を観に行ったりしたことなかったんですけど、6人でホークスさんの試合を観に行かせてもらったんですよ。そしたらもう……。

春乃　すごかった！ あれから試合があるとすごく気になって。

西垣　球場で観ると感動するよね。

星野　わかるよ、わかる。日本シリーズの初戦だったんですよ。近くて選手がよく見える席だったので、みんなに「あれが誰々選手」って説明しました（笑）。