もっといい方向に超特急を進めていきたい
──では、東京公演のポイントだったと思う1曲を、それぞれに聞いてもいいですか?
カイ 何年かぶりにちゃんと披露した「TRAIN」(CDデビュー曲)じゃないですか? 最後にやったのいつだっけ、ユーキ?
ユーキ もう覚えてないくらいだよね。
──2018年のさいたまスーパーアリーナではメドレーの中の1曲でしたけど、フルバージョンだと最初の代々木(2015年)でしょうか?
カイ でも、最初の代々木はクリスマスバージョンだったから、既存の振りではないじゃないですか。だから正式にフルでやったのはいつぶりかわからないくらいなんですけど……思い出しの作業はすぐに終わりました。
──そうだったんですね。
カイ やっぱり体に染み付いてました。
ユーキ だって、数えられないくらい踊ってたもんね。
カイ 「TRAIN」や「No More Cry」はやりすぎてるから、振りはすぐに思い出せるんですね。それに、2020年一発目のライブ、(CDデビュー)8周年の年の最初に披露できたのはよかったんじゃないかなって思います。
ユーキ ライブ後半の盛り上がりは、初披露だった「On & On」が引き金になったと思います。クールな振り付けと曲調だけど、メッセージが熱いところがいいなと思っていて。“やってやるぞ感”が歌詞に表れているので自分の気持ちも上がりますし、この曲から「Hey Hey Hey」「STYLE」とグルーヴィな曲が続く流れって今までになかったものなので、また違ったアプローチというか、新しい見せ方ができた気がしたんですよね。
──この曲のメッセージがユーキさんの気分にフィットした感じですか?
ユーキ そうですね。上へ、上へという思いは超特急として活動している自分が常日頃持っているものなので。代々木よりもさらに上のステージへ8号車と一緒に行きたいし、前向いて熱く生きていこうぜというメッセージは僕の魂にすごくズシッと響きました。そういう意味で、この曲は気持ちが上がりますね。
タカシ 僕はダブルアンコールで歌った「gr8est journey」です。この曲は最終日にしかやらなかったんですけど、歌いながら超特急に対しての希望とか、胸を張って進んで行けるんじゃないかなという気持ちとか……そういう思いが純粋に湧き上がってきたというか。明るい未来へ向けて2020年もレベルを上げていけるように、もっといい方向に超特急を進めていきたいと自分の中で感じられた1曲だったんです。
──そうだったんですね。
タカシ 本番の舞台に立ってみんなの前で歌うと、自分の中にある「もっとこうしたい、ああしたい」という思いが自然と湧き上がってくるもので。その思いを、曲を通してどうしても伝えたいっていう気持ちになるんですよ。自分は8号車をもっと笑顔にしたいし、もっといい場所に連れていきたい。「gr8est journey」のイントロが鳴った瞬間に、気持ちがあふれてきました。
──タカシさん、「“超特急は”速度上げて」と歌詞を変えて歌っていましたが、それも?
タカシ 自然とですね。気付いたらそうやって歌っていた、という感じでした。
8号車への“無意識の意識”
──新たな挑戦や革新的な表現がこれからの超特急の可能性を広げるようなツアーだったのではと感じましたが、皆さんが「Revolución viva」を終えて掴んだ手応えや思いがあれば、教えてください。
タカシ 大阪と東京でここまで内容が違うライブをやり遂げた経験は大きいと思います。ツアーを終えたとき、ホントに自分自身を褒めてあげたいなと思えるくらいのカロリーがあったので(笑)。それだし、5日間のライブを通して「gr8est journey」の話ではないですけど……超特急をもっといい方向に進めていきたいなと強く思いました。
──アリーナツアーは1月5日にファイナルを迎えましたが、1月中に男性限定ライブがあり、ファンクラブツアーも始まって……と、ツアーを終えてもなお超特急は地続きでパワフルに動いている印象があります。
タクヤ そうですね(笑)。
──そんなことを踏まえつつ、どんな思いを持ちながら皆さんが2020年を進んでいるのか、教えてもらえますか?
タカシ アリーナツアーで「もっともっとがんばっていくぞ」という気持ちになって、今は実際どのように進んでいけばいいのかを模索しているタイミングかなと僕自身は思っていて。ファンクラブツアーの合間にも、そんなことを考えたりしていますね。
タクヤ タカシの言う通り、今は準備期間とは言わないまでも……いろんなことをクリアにしていかなきゃいけない。超特急にとって、みんなで1つ壁を登りきらなきゃいけない時期なのかなとすごく感じています。それに加えて、2020年は1つになって高みを目指していきたいですし、アリーナ規模のさらに上へ、今年中とは言わないけど、次のステップにつなげられる年にできたらなあと思いますね。(CDデビュー)8周年という節目の年だし、8号車に対していろんな部分で恩返しできるように。それを表現できるようにしていきたいです。
ユーキ 僕は2020年、超特急がある意味原点に戻れるタイミングなんじゃないかなと思っています。またゼロから超特急というものを見つめ直す時間があってもいいのかなと思うし。っていうのもあるし、今まで付いて来てくれた8号車のみんなをもちろん大切に思いつつ……僕らのことをまだ知らない人へ向けてのアプローチも。8号車もこれまで数々の壁を僕らと一緒に乗り越えてきてくれたから、対バンとかフェスみたいなアウェーな場所は好きだと思うんですけど(笑)、外に向けて、僕らのライブのあり方みたいなものをどんどん見せていけたらいいなとも思っています。
──もっといろんなところに貪欲に飛び込んでいきたい?
ユーキ はい。やっぱり守りに入っていたら何も始まらないんで、攻めていきたいです。今回のアリーナツアーでは大人っぽい表現を見せましたけど、僕らは全力がモットーのグループなんで、原点はやっぱり全力でがむしゃらなパフォーマンス。年齢を重ねても、僕たちの長所は大切にしていきたいので。今回のツアーで表現の幅が広がったことは1つの新しい一面として武器にしつつ……2020年は僕らに一番似合う、カオス的な、超特急らしい走り方を見せていきたいなって思います。
──ありがとうございます。では最後にリョウガさん。
リョウガ もう言い尽くした感ありますけどね(笑)。でも本当に、思うことは一緒で。8号車の皆さんはなかなか先の見えない状況に不安や思うことはいろいろとあると思うんですけど……僕たちメンバーとしては、超特急というグループがある限り前を向いて突き進んでいきたいっていう気持ちは変わらないので。2020年はアリーナツアーでいいスタートが切れたと思うし、これからは昨年あまり出られなかったフェスへの出演だとか。あとはCMに出たいとか世界進出とか、地方での公演数を増やすとか、目標はいろいろあるので。そんな目標を1つずつクリアするためにも、メンバーと8号車が一丸となって、より強い力で前に突き進んでいきたいと思います。
──皆さんが8号車さんに対してすごく真正面から向き合っている姿勢って、いつまでも変わらないですよね。今回のツアーでもムビステを駆使して8号車さんに自分たちから迫っていく姿に、超特急メンバーと8号車さんのつながりの強さを実感しました。でもそういう姿勢って、皆さんの中で意識していることではないんだろうな、とも思います。
リョウガ そうですね。そもそも超特急というグループは、8号車と一緒に作り上げてきたグループだという感覚がありますし。“8号車”という名前の通り、ファンの皆さんもメンバーの一員だというのが言葉だけじゃない事実だということがライブでは特に現れていると思うので。これからも、無意識的に意識できればなと思いますね。
ライブ情報
- 超特急「ARENA TOUR 2020 SPRING WELCOME TO THE BULLET TRAIN DINER」
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- 2020年6月9日(火)神奈川県 ぴあアリーナMM
- 2020年6月10日(水)神奈川県 ぴあアリーナMM
- 2020年6月13日(土)大阪府 エディオンアリーナ大阪
- 2020年6月14日(日)大阪府 エディオンアリーナ大阪