超特急|8号車と共に、迷いなき新時代へ

「支えてくれるのは8号車だよね」って歌うのは……やっぱり僕かなって(笑)

──「8号車との歌」についても教えてほしいのですが、これはどういった経緯でできた曲なんですか?

ユースケ この曲は「超特急です!!!!!!!!」を作ったときに「もう1曲作ろう」と思って作った曲で、去年から存在していたんです。8号車にしかわからないと言うか、8号車との絆を確かめるような……「この曲があれば、僕たち夢をあきらめないで先へ進める」って思える曲が1曲ほしいと思ったときに生まれたんです。絶対に歌詞に「8号車」って入れたくて。「バッタマン」にも入っているけど、もっと強く意思がこもった「8号車」。歌詞には超特急のデビューの頃から今、未来にかけてのことが書いてあります。だからね、僕、この曲が誰でも買える通常盤に入ってるのが不思議なの。8号車にしかわからない歌かもしれないのに。

──この曲を聴いて、超特急がファンのことをどんなふうに思っているのかが聴いた人に広く伝わるのは素敵なことだと思いますよ。

カイ

カイ アルバムを買って、聴けば聴くほどこの曲が好きになる。超特急のいろんな曲を聴いて、僕たちを好きになってもらえばもらえるほどこの曲が好きになってもらえるといいよね。

リョウガ まだまだ僕らのことを知らない人からしたら、“スルメ曲”ってことだな。

ユースケ 歌詞の中では「今を大切にしてほしい」ってことを全面的に伝えています。サビに「永遠なんてないけど この時間は僕の宝物」ってあるんですけど、ホントにね、その通りだなって思っていて。永遠はないし、終わりがいつなのかもわからないから、本当に今を宝物に、大切にしてほしい。この曲を聴くたびにいろんな一瞬一瞬の記憶を思い出して忘れないでほしいっていうのが自分の願いだったので、それを8号車にすごい訴えてると言うか。

──でも、すごく前向きな力強さに満ちた歌詞ですよね。

ユースケ それは、これから8号車と夢を叶えることにワクワクしているから。全国開通も叶えたいし音楽番組に出演できている僕たちの姿も見てもらいたいし……本当に僕、無限の可能性を持っている超特急の勢いを止めたくないんです。この曲を形にできてよかったなって思います。最初はもっと私情が入ったりしてたんですよ(笑)。でも、6人で歌うときにそれは違うと思って歌詞も考え直して、この形にまとまりました。

──そうだったんですね。

ユースケ 作詞作曲って本当に難しいんだなって知った楽曲です。ちゃんと音楽と向き合った楽曲。1年くらいかけて、大切に作りました。で、この曲はメンバーみんなで歌ってます。8号車に対する思いをタカシだけじゃなく、僕たちダンサーの声も通して伝えたかった。あと、1人が歌っているときにほかの5人は踊ってるっていう新しい見せ方をイメージしてて。僕らはメインダンサー&バックボーカルグループなんだけど、この曲では違う形態を見せられたらって思います。最初メンバーが聴いてくれたときはね、タカシなんか泣きながら「いい曲やな」って伝えてくれたのがすごいうれしくて。

──メンバーが歌っているパートの歌割りには、やっぱりこだわりが?

ユースケ

ユースケ あります、あります! 最初はやっぱり、ユーキが初代リーダーだからユーキに歌ってほしかった。で、夢を語るのはやっぱりカイだなって。東京ドームワンマンの夢の話をするようになったのも、カイがきっかけだったと僕は記憶してて。「超特急はこうでありたい」とか、率先して言ってくれるのはカイだったんです。カイが話す夢につられて、僕もいろんな夢を持つようになったから……ここはカイ。で、そんな中で「僕たちを支えてくれるのは8号車だよね」って歌うのは……やっぱり僕かなって(笑)。みんなももちろん思ってるけど、僕はより思っちゃう。「いつも支えてくれてありがたいな」って。

──イメージがはっきりとあるんですね。

ユースケ はい。それが8号車さんに伝わってほしいなって思います。それぞれに感じたことが正解だと思うから、何か感じ取ってもらえたらいいなって思います。

超特急

──皆さんは、ユースケさんの思いを受け止めて、歌ってみてどうでしたか?

カイ ユースケの思ってることを歌詞にしてくれたわけだけど、やっぱり、感じていることが違うわけではないので。ダンサーの僕らはタカシみたいにいろんな曲を歌っているわけじゃないけど、歌手みたいなことを言うと……スッと歌詞が自分の中に入って来る感覚、みたいなものはありました。自分の心とリンクするから、歌いやすかったです。

タクヤ ユースケにしか書けない曲だと思うし、ちゃんとメンバーそれぞれが歌うところまでしっかりイメージできててね。そんな曲が8号車のもとに届くっていうのは、純粋にうれしいですよね。

タカシ、大きくなれよ

──「GOLDEN EPOCH」という作品は2018年の超特急の集大成でもあると思うので、この1年が皆さんにとってどんな1年だったか、ということも教えていただけますか?

リョウガ

リョウガ この6人での超特急の姿というものを、ある意味探しながら。8号車と一緒にね、駆け抜けてきて。で、年末のツアーが今年の、新体制の集大成を見せるべき場だと思っているので。今年の僕らのすべてがさいたまスーパーアリーナと大阪城ホールで見れると言っても過言ではないと思います。それとダンサーもですけどね、きっと何より一番に……いろんなことを求められたタカシがとてつもない進化を遂げてきた1年だと思うので、その成果を(ライブで)見せられたらいいですね。

──この1年間、止まることなく進み続ける超特急のいろいろな姿を私たちが見ることができたのは、表には見えないタカシさんのすごい努力があったからこそなんじゃないかなと思います。ダンサーの皆さんから見て、タカシさんの姿はどう映っていましたか?

ユースケ タカシで映画を作れるくらい。

カイ ドキュメンタリーのね。

ユースケ 本当に大変だったと思う。僕は今、彼が超特急の軸になっていると思っているので。彼の声なしでは僕らは踊れない。だから本当に体に気を付けてほしいっていうことは常に思います。ライブでも、自分たちは歌っていないけど、タカシは歌って踊って、ということを今はしている。だから本当にすごいことをやってると思ってる。

タカシ

リョウガ (天井を見上げてソワソワするタカシを見て)タカシ、何してんの(笑)。

ユースケ ねえ、大事な話してるの、集中して!(笑)

タクヤ 自分のこと話されると落ち着かないんだよな(笑)。

タカシ ……。

ユースケ 8号車にそういう姿が見えないのはもったいないけど、でも、見せなくてもいいかもって思う。うん。8号車にはがんばってる姿じゃなくてカッコいい姿を見せたいって、きっとタカシ自身が思ってるだろうから。だからそこまでの準備はすごい大変だけど、ね。アリーナツアーに向けての準備もあるし、まだまだがんばらないとだけど……みんなで助け合いたいよね。

カイ

カイリョウガタクヤユーキ ……。

タカシ 特に賛同を得られていない……(笑)。

ユースケ おーい、みんな! 「うん」とか「はい」とか言いなさいよ!(笑)

カイ タカシは手助けしたらしたで責任感じちゃうから。やれるだけやってほしいっていう気持ちもあるよ。本当に迷ったときだけ誰かに言ってくれれば、たぶんちょっと救われるんじゃないかな。のびのび育っていってほしいなって思う。タカシ、大きくなれよ。

タカシ (小さな声で)のびのび……。

──タクヤさん的には、そのあたりどうですか?

タクヤ いい意味でバカですよね、本当に。僕が同じ立場だったら絶対に無理なんで。

ユーキ ホントだよ。

タクヤ

タクヤ バカ真面目すぎるの。何を言われても真に受けて、自分の中でちゃんと考えて答えを出して……って、そうやって成長していく姿がバカそのものって言うか。もちろんいい意味で、ですよ。手を差し伸べようと声をかけたこともありますけど、時間が経ってもタカシから何もアクションがないっていうことは大丈夫だってことだと思うんで。強いですよね。うらやましい部分でもありますけどね。

タカシ 僕にとっては春のツアーでの経験もフェスやレコーディング、歌収録での経験も、全部“得たもの”で。だから、そうやって得たものをどうやってこれからの自分に生かすかだと思うんです。自分にしかできないことだけど、いかに経験値に変えていくかってことが、意外と難しい。壊すことはすごく簡単にできるけど、何かを作り上げたり自分の中でモノにするのは難しいことなんやなあって思ったりもします。あと、歌だけじゃなくて今はダンスもさせてもらえる機会が多くなってきたので、それに関してはやっぱり「ダンサーのみんなに恥じないようにしないとな」と思ってます。とにかく今年は、考えるだけで目が回りそうになるような、そんな1年だったなって感じます。今までで一番脳を使ったかも(笑)。

──そうだったんですね。

タカシ やるだけやっても「自分にはこれだけしかできない」とか思って、でも解決の仕方もどうしたらいいのかわからなかったり、自分の中での戦いが正直ありました。でもその分……自分が超特急として駆け抜けたことによって得られたことは大きいから。まだこれからアリーナツアーもあるので、がんばっていけたらなと思います。