タクヤのこだわり
タクヤ ユーキの「Beasty Spider」は初披露だったよね。
ユーキ そうだね。僕はダンスの振りを付ける段階から関わらせてもらって、コレオグラファーのShow-heyさんには「超特急の曲の中で一番難しいダンスをお願いします」っていう発注をしました。曲の中で抑揚を付けたいなとも思っていたので、「間奏からラストサビまではめっちゃ踊るけど、途中は一気に抜いてほしい」とか細かくお願いをして、一緒に作り上げた思い出がありますね。ステージの演出に関してもこまめに連絡を取って、映像や照明のアイデアをまとめていって。すごく新しい挑戦をさせていただきました。
──ユーキさんのこだわりが詰まっていたわけですね。実際に披露してみて、いかがでしたか?
ユーキ 自分の意見が反映されたダンスっていうのもあると思うんですけど、やっぱりいつもに増して堂々と、と言うか……「俺を見ろよ」ってくらい胸張って踊れたと思います。
──そして、タカシさんのジャズナンバー「Whiteout」ですね。6人のメンバーとは離れて、舞台上をさまようように歩きながら歌う姿が印象的でした。
タカシ ジャズ気持ちいいんですよね。歌っていても、なんだかミュージカルの主人公になったような気分になって。この曲を歌っていると、なんか夢見てるような感覚になるんですよ。ここまでド直球のジャズってこれまでの僕らの曲にはなかったので、今後強みにしていけたらいいなって思います。「ここぞというときに出す!」みたいな。自分がメインなんで目立てるし……(笑)。
一同 あはははは(笑)。
──タクヤさんの「Clap Our Hands!」はアンコールの最後を飾りました。
リョウガ この曲を最後にやりたいって言ったのもタクヤだよね?
タクヤ そう。「Dramatic Seven」でもメンバーモチーフ曲の中では最後の曲だから、どこか途中でやるのはちょっと違うのかなって思って。で、演出のことで言うと……僕、ライブの最高潮のタイミングで音が止まって、そこでメッセージを伝えると銀テープがバーン!と出る、っていう流れがすごい好きなんですよ。一昨年の代々木では「fanfare」でやったんですけど。
リョウガ お気に入りなのね。
タクヤ それを今回「Clap Our Hands!」でやりたいとリクエストして、自分の曲でやらせてもらえたことがすごくうれしかったですね。
ユースケ そこのセリフ、僕かなりグッと来た。この案を考えたのがタクヤ自身だってこともあったから。
リョウガ 確かにいい顔してたよね。
──なるほど、そうだったんですね。ちなみにセットリストも皆さんがすべて考えたんですか?
タクヤ はい、一から考えました。それも僕らにとって挑戦だったかな。本編は「感謝、愛を伝える」というテーマを軸に置いていたので「Peace of LOVE」からの「Always you」というバラード2連続で、超特急らしくないしっとりさを残したままで終わらせて。
コーイチ 今までは盛り上がったまま終わる感じばかりだったからな。
タカシ そうやね。
ユーキ キレイにまとまったと思う。
コーイチ 思い出したけど「Always you」のあと、何も言わずにハケるっていうのもタクヤが出した意見だったんですよ。深く余韻が残るようなあの終わり方、なんかタクヤっぽくてよかったなあと思います。
世界に1つしかない超特急
──こうして振り返ると、「愛す。」公演は感動を誘うポイントが各所にあったなあと感じますね。
カイ ラブレターのことを8号車に伝えて、そのあとに「Peace of LOVE」があって……最後の畳みかけ方がすごかったかもしれないですね。
ユーキ うん。確かに。
──この流れで、皆さんそれぞれがライブ中にグッときたポイントを聞いてもいいですか?
カイ 僕は「Yell」で観た光景ですね。初めて撮影をOKにして、8号車にはペンライトの代わりにスマートフォンを持ってもらって。その景色はすごく新鮮だったし……それに、皆さんのスマホに記録されてる動画は世界に1つしかない動画だから、2万通りくらいの「Yell」と「Burn!」(神戸公演の撮影OK曲)があるっていうのがいいなって。その人しか持っていない超特急の姿がある、っていうのが新鮮でいいですよね。
コーイチ あれは確かに、来てくれた人うれしそうやったなあ。
──新しい一体感を感じた時間でしたね。
カイ そうですね。
ユーキ 僕がヤバかったのはあれです、「Peace of LOVE」。ユースケがもう、曲の前から感極まって泣いちゃって。
タクヤ MCから曲中、もうずっとぐっしゃぐしゃだったもんなあ。
リョウガ 「涙を流す」どころの話じゃない、もうぐっしゃぐしゃ。踊りながら「びえーん」って泣いてたからね(笑)。
ユーキ そう、それを見ていたしユースケの思いが伝わってきたんで……僕らはユースケを引き立てるようなイメージのダンスなんですけど、シンプルな振りなのに1つひとつの動きにすごい感情が入ったのを覚えています(笑)。
コーイチ 僕も「Peace of LOVE」が一番グッと来たかも。リハのときもね、ユースケが曲の前に急にしゃべりだして。泣きそうになりながら「スタッフの皆さん、本当にいつもありがとうございます」って言うんですよ。「今なの?(笑)」とは思ったんですけど、そのひと言が関わってくださっているスタッフさんの心を1つにしたと言うか……リハで急に泣きそうになるなんてひょっとしたら恥ずかしいことかもしれないんだけど、それでも「ありがとうございます」とまっすぐに伝えられることはすごいなって。あれで空気がまた1つ締まった感じがあったんですよね。
大好きな河川敷で
──そうだったんですね。ステージ上ではユースケさん、自分を支えてくれたメンバーへの感謝と8号車さんへの愛を言葉にしていましたが、そのときの気持ちを教えてもらえますか?
ユースケ そうですね。僕、何かの企画とかで「愛してる」とか言うとき、謎な役を作りながら言っちゃったりするんですよ。それはやっぱり恥ずかしさもあって!(笑) でも、このときに言った「愛してるよ」は恥ずかしい気持ちはなく……ただストレートに、僕らがこれまでやってきたことが「超特急の愛」なんだ、ってことを8号車さんに知ってほしいという思いと、本当に8号車さんの支えがあるから僕たちは生かされているんだっていう感謝を伝えたいという思いでした。
リョウガ でもそうやってユースケは「支えてもらった」って言うけど、僕らのほうもユースケに支えてもらっていることはめちゃくちゃあるしね。
コーイチ うん。
リョウガ だから、僕はなんと言うか……曲中に彼の肩に手をかけたりするパートがあるんですけど、そこは8号車に対してだけじゃなくて、ユースケに対しても思いを持ちながら踊ったみたいなところはありましたね。
──踊りながらも涙が流れたのは、どういった思いが心の中にあったからなんでしょう。
ユースケ それは、自分の弱さかもしれないです。「誰かに認めてもらいたい」という思いがあって、いつも以上に素が出ました(笑)。2016年は心が折れることも多くて、ステージに立つ自分は何か足りなくて、模索しても見つからなくて。「こんな状態で“超特急のユースケ”は成り立つのか?」って、深く考えることもあったんです。ただ「Peace of LOVE」という曲ができて聴いたとき、「このミドルバラードが僕のセンター曲!?」と思ったのと同時に、この曲が「素の自分を見せてもいいんだよ」と教えてくれたんです。この“ありのままの自分を忘れないための曲”が僕に力を貸してくれたから、ただただ曲に寄り添っている、という感覚でした。
タカシ 踊っているときのユースケの表情、すごかったです。僕、間奏あけのユースケのソロダンスに、いち表現者としてとても心打たれたんですよ。
──ソロダンスと、そのあとのコーイチさんの“頭ぽんぽん”は、本当に印象的でしたね。
ユースケ あのソロはコンテンポラリーで、初めて挑戦するジャンルだったんで最初は戸惑いがありました。けどステージの上では、僕の大好きな河川敷で練習しているときの感覚で踊っていました。河川敷で、誰にも見られてないけど伝えたいダンス。「どうか今だけは、超特急の愛を感じてください」という気持ちでした。コーイチの頭ぽんぽんは……素直に照れましたね。リハーサルのときは見つめ合うだけの振りだったんですよ。だから「アドリブ入れてきたあー!!」って(笑)。
コーイチ あはははは! いや、僕も「そうしたい」とか「しよう」とか思ったんじゃなくて、自然とやってたんですよ。ビックリさせて申し訳ないです(笑)。
リョウガ あそこのコーイチのお父さん感、ハンパないよな。
一同 あはははは!(笑)
リョウガ 「息子よ、大きくなったなあ!」みたいな。
ユーキ いや息子、めっちゃ泣いてるけどね!(笑)
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「超特急は未来」の奥にあった思い
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- 収録内容
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- Seventh Heaven
- Kiss Me Baby
- Burn!
- 超えてアバンチュール
- LIBIDO
- One/O Signal
- ライオンライフ
- Beasty Spider
- We Can Do It!
- Whiteout
- Snow break
- バッタマン(battle_ver.)
- Yell
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- Peace of LOVE
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-
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- 収録内容
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- Superstar
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- Shake body
- Believe×Believe
- バッタマン
- バッタマン
- Kiss Me Baby
- We Can Do It!
- Time Wave
- Beautiful Chaser
- Burn!
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- Yell
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- 2017年12月25日(月)千葉県 幕張イベントホール
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- ボーカル2人の美しいハーモニー、奇抜で独特なダンスパフォーマンスで人気を集めている“史上初!! メインダンサー&バックボーカルグループ”。コーイチ(1号車 / バックボーカル / お父さん担当)、カイ(2号車 / メインダンサー / 神秘担当)、リョウガ(3号車 / メインダンサー / ガリガリ担当)、タクヤ(4号車 / メインダンサー / 筋肉担当)、ユーキ(5号車 / メインダンサー / ドジっ子担当)、ユースケ(6号車 / メインダンサー / 元気担当)、タカシ(7号車 / バックボーカル / 末っ子担当)の7人で構成されている。2012年6月に1stシングル「TRAIN」でCDデビュー。2014年3月には6thシングル「ikki!!!!!i!!」を発売し、ホールツアーを実施する。同年12月に1stフルアルバム「RING」を発表。2015年6月にはデビュー3周年記念の9thシングル「スターダスト LOVE TRAIN / バッタマン」をリリースし、インドネシア・ジャカルタでのライブイベントに出演して海外“開通”を果たす。さらに12月23、24日には東京・国立代々木競技場第一体育館でのワンマンライブを成功させた。2016年3月にカンテレ・フジテレビ系ドラマ「お義父さんと呼ばせて」の主題歌を表題曲とするシングル「Yell」を発表。10月26日に2ndアルバム「Dramatic Seven」をリリースする。2017年4月に、デビュー5周年を記念したシングル「超ネバギバDANCE」を発売し、同作で自身初のオリコン週間シングルランキング1位を獲得。7月にはフジテレビ系ドラマ「警視庁いきもの係」の主題歌「My Buddy」をシングルリリースした。9月に2016年のクリスマスワンマンを記録したBlu-ray「BULLET TRAIN CHRISTMAS ONEMAN SHOW 2016 愛す。in Wonder Land」を発表した。