音楽ナタリー Power Push - Bowline 2015
“TMC”&“Bet in”掲げた「Bowline」2DAYSレポート
MAN WITH A MISSION
リハーサル中にも多くのファンが集まり、本番開始前から会場に熱気を漂わせたMAN WITH A MISSION。「Emotions」からライブをスタートさせJean-Ken Johnny(G, Vo, Rap)の歌声が会場に響きわたると、オーディエンスのテンションは一気に高まり、楽曲にあわせてジャンプし始めた。「Get Off of My Way」では「人間ノオ前ラソンナモンカ!」というJean-Ken Johnnyの檄も飛ぶなど、バンドはどんどん観客を煽っていく。途中10月14日リリースのシングル「Raise your flag」の表題曲も披露され、ラストの「FLY AGAIN」まで熱を帯びたままライブは進行。最後は観客と一緒に「1、2、3、ガオー!」のコールで演奏を締めくくった。
- Emotions
- Get Off of My Way
- Seven Deadly Sins
- Take What U Want
- Dive
- Raise your flag
- FLY AGAIN
四星球
四星球は「龍踊」の龍を操りながら観客の間を練り歩く。ざわめく観客を前に、彼らは「妖怪泣き笑い」からライブをスタートさせた。2曲を終えると「2曲も演奏させてもらったらもう十分なので、残り時間を10-FEETにあげます。四星球でした!」とステージを去るそぶりを見せ、自らアンコールの声をあげて笑いを誘う一幕も。さらに「四星球も『Bowline』をやってみたい。そのときはDragon Ashに出てもらいたい」とDragon Ashへの思いを語った。「Mr.Cosmo」では、北島康雄(Vo, Poem)が旗を手にフロアへ。そのまま、ファンを従えフロア内を駆け巡るという豪快なパフォーマンスでオーディエンスを引き込んだ。
- 妖怪泣き笑い
- クラーク博士と僕
- Mr.Cosmo
- フューちゃん
10-FEET
10-FEETはTAKUMA(Vo, G)の歪んだギターが印象的な「JUNGLES」で一気にオーディエンスを熱狂させていく。1曲を終えると、四星球のボケを引き継ぐようにTAKUMAが「10-FEETでした!」とステージを終えるようなMCで観客の笑いを誘った。また彼は「Dragon Ashがフェスとかやらかしてくれへんかなって思ってた」と「Bowline」の開催を喜ぶ。そしてミディアムナンバー「蜃気楼」、キラーチューン「RIVER」、オーディエンスに丁寧に語りかけて始まった「その向こうへ」をエモーショナルにプレイ。場内に大量のクラウドサーフやモッシュを巻き起こした。
- JUNGLES
- VIBES BY VIBES
- 1sec.
- 蜃気楼
- RIVER
- その向こうへ
group_inou
group_inouはステージにふらりと現れると「じゃあ始めます」とつぶやき、「EYE」をドロップ。一気に場内をクラブムードに変化させ、ファンは思い思いに体を揺らしながら2人の生み出すサウンドに身を委ねる。2曲を終えるとimai(DJ)は「ここで『group_inouでした』ってやる?」と四星球、10-FEETのボケを拾おうとしてはにかんだ。そして「group_inouはロックイベントに出ても盛り上がらないよって言われたことがあるんですけど、それ、嫌なんで、あと2曲、お願いしてもいいですか」と煽り、彼らは「RIP」「MAYBE」をプレイ。オーディエンスはimaiの言葉に応えるように、さらに体を大きく動かしたり、声をあげたりしながら、2人の熱演を堪能した。
- EYE
- MYSTERY
- CATCH
- KNUCKLE
- BLUE
- RIP
- MAYBE
山嵐
続いてRED STAGEには、過去の「TMC」にも出演したことがある山嵐が登場。場内に武史(B)によるベースの音が鳴り響き、そこに歪んだギターの音色が加わり1曲目「山嵐」でバンドの勢いを加速させる。SATOSHI(Vo)は自身の腕に彫られた「山嵐」というタトゥーを指さし、力強くリリックを届けていった。新曲「Bom」を届けたあと「HANDS UP」から「Rock N Roll Monster」へとなだれ込むと、SATOSHIがゲストとしてSUPER SONICSのTARO SOULを呼び込む。そしてTARO SOULとともにラップを掛け合い、さらに場内をヒートアップさせた。最後は「BOXER'S ROAD」。曲中ではプレイヤー陣も大きくジャンプするなど、楽しそうに笑顔を見せた。
- 山嵐
- WIDE VISION
- Bom
- HANDS UP~Roc N Roll Monster feat. TARO SOUL
- Ride with us
- BOXER'S ROAD
SPECIAL OTHERS
この日のYELLOW STAGEのトリとして登場したのはSPECIAL OTHERS。彼らは小気味よいインストナンバーを送り込んでいく。MCでは、2004年発売のインディーズ時代の作品「BEN」はタワーレコードのレーベル・NMNL RECORDSからリリースされていたとタワレコとの密な関係性も明らかにした。そして芹澤“REMI”優真(Key)が「みんなが期待しているアレ(Kjとのコラボ曲「Sailin'」)はできないんですけど、とっておきの曲を用意してきたんで」と語ると、バンドはDragon Ashの「Fantasista」をカバー。観客を喜ばせ、Dragon Ashへバトンをつないだ。
- Good Luck
- Wait for The Sun
- Fantasista(Dragon Ashカバー)
「Bowlineメン」(19~21歳)
ライブ友達11人で来ました! 普段行くライブより年齢層が高かったかな。「Bowline」最高ー!!
Dragon Ash
最後を飾ったのは、この日のキュレーター・Dragon Ash。1曲目「AMBITIOUS」からシェイクのリズムでオーディエンスを踊らせていく。MCではKj(Vo, G)が「まとめるのがめんどくさいし、キャラでもないしって言って、基本的にフェスのトリは断ってきたんだけど、こうやって逃げらんねえシチュエーションを作ってもらうと、やれてよかったなと思う」とトリを務める感想を述べる。バンドが中盤に「Fantasista」をドロップすると、オーディエンスは一層ヒートアップ。ステージにも続々とこの日の出演者が登場し、お祭りムードとなった。
ステージにDragon Ashだけが残ると、Kjは静かに語り始める。「Dragon Ashのディレクターが死んじまったとき、レコーディングができなくてライブしかできなくて。そのときたくさんのバンドマンがライブに誘ってくれた。しまいにはベースも死んじまって、ライブもできなくなったのに、仲間のバンドはライブに誘ってくれて。そして皆さんが、待ってくれました」と、彼は目を赤くしながら、これまでDragon Ashを支えてくれた仲間やファンにお礼を告げる。そして「偉大なベースのあとを継いだニューヒーロー!」としてKenKenを紹介。バンドはKenKenがボーカルをとる「The Live」でライブを再開させた。山嵐のボーカル陣を呼び込んだ「ROCK BAND」に続き、「Lily」ではKjが感極まって歌詞をつまらせる姿も。バンドはアンコールで「Curtain Call」を熱演し、場内を熱気と感動で包んだ。
- AMBITIOUS
- For divers area
- SKY IS THE LIMIT
- 繋がりSUNSET
- Ivory
- 百合の咲く場所で
- Fantasista
- The Live
- ROCK BAND
- Lily
- <アンコール>
- Curtain Call
「Bowline」を終えて
“創る”という1点以外、すべてを人任せにして音楽人生を謳歌してきました。これからもそれは変わらないと思う。それでもあの日は大切な時間でした。スタッフやアーティスト、来てくれたオーディエンスには“ありがとう”を言い散らかしたので、ここではキュレーターを引き受けようと言ってくれたメンバーへ感謝の気持ちを伝えます。
(Kj / Vo, G)
初キュレーターを務めさせてもらった「Bowline」。およそ15年ぶりの「TMC」ということで、その名に恥じないラインナップ、ライブアクトが満載のイベントになったと思います。各アーティストの「TMC」にかける思いを強く感じ、うれしく、誇りに思いました! こんなすばらしい機会を与えてくれたタワーレコードならびにスタッフの皆さんに心から感謝します。
(桜井誠 / Dr)
テーマの「TMC」。出演できてうれしかったという声が各方面から上がっていたことがとても印象的でした。今回開催できたのも現在賛同して集まってくれた人たちがいて、そして当時一緒になって全国を回ってくれた人たちがあってのことだと思ってます。今後どういった形になるかわからないけれどこの偉大なテーマ「TMC」をまた掲げることができたらうれしいです。
(BOTS / DJ)
2000年の「TMC」でDragon Ashと出会い、2015年にDragon Ashとして仲間たちと今の「TMC」が開催できたことをとてもうれしく思っています。「Bowline」、そして皆さん、ありがとうございました。感謝の気持ちがあふれた楽しい1日でした。
(ATSUSHI / Dancer)
「TMC」、自分のDragon Ashでの初めてのステージが「TMC」でした。近年アーティスト主催のフェスが多い中、うちは呼ばれて出るスタイルを貫いてきている訳ですが(笑)、今回キュレーターとして、呼ぶ側にまわったわけです。出演してくれたアーティストは、いずれも深いつながりや思いがある方たちばかりです! 各アーティストの「TMC」に対する思いがどんどんと膨れ上がっていく会場の空気はほかでは味わえないものでした。出演アーティスト、スタッフ、関係各位本当にありがとうございました。そして「Bowline」「TMC」に参加してくれた皆さんありがとう! 次があるのか?わからないけど、もしまた「TMC」の旗が立ったときは! 快く参加していただきたく願っております。素晴らしい1日をともに過ごせたことに感謝します。
(HIROKI / G)
ごはん食べる暇もないくらいあっという間の充実した最高な1日でした! 朝一から会場に行き各バンドのライブをずっと観ていました! みんなで作り上げた1日! あらためて音楽のすばらしさを知る1日になりました!!
(DRI-V / Dancer)
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Bowline 2015
TOWER RECORDS presents Bowline 2015 curated by Dragon Ash & TOWER RECORDS
2015年9月26日(土)
千葉県 幕張メッセ国際展示場9~11ホール
OPEN 9:30 / START 11:00
出演者
wrong city(オープニングアクト) / TOTALFAT / AIR SWELL / ROTTENGRAFFTY / SUPER SONICS / the telephones / Xmas Eileen / MAN WITH A MISSION / 四星球 / 10-FEET / group_inou / 山嵐 / SPECIAL OTHERS / Dragon Ash
TOWER RECORDS presents Bowline 2015 curated by クリープハイプ & TOWER RECORDS
2015年9月27日(日)
千葉県 幕張メッセ国際展示場9~11ホール
OPEN 10:30 / START 12:00
出演者
go!go!vanillas(Warning Act) / 東京スカパラダイスオーケストラ / きのこ帝国 / miwa / 私立恵比寿中学 / フジファブリック / BLUE ENCOUNT / ストレイテナー / 04 Limited Sazabys / 銀杏BOYZ / indigo la End / クリープハイプ
TOWER RECORDS presents Bowline 2015 curated by HEY-SMITH & TOWER RECORDS
2015年10月12日(月・祝)
大阪府 Zepp Namba
OPEN 12:30 / START 13:30
出演者
Crossfaith / DUB 4 REASON / グッドモーニングアメリカ / LIFE IS GROOVE / POTSHOT / PUFFY / HEY-SMITH
Rinさん(29歳)
今日はDragon Ashの作るお祭り! Dragon Ashつながりで出会った友達が集まる1日です。