BiS1st|この4人で進む新たな未来

一緒に成長していく曲

──いろいろな変化も踏まえつつ、新曲「アゲンストザペイン」はどういった位置付けの曲だと考えていますか? これまでリリースされてきたシングル曲とはテイストの異なる、エモーショナルな内容になっている印象です。

ゴ・ジーラ こういう曲調は再結成後のBiSでは初めてだし、BiSのターニングポイントになるような曲だと思います。きっと誰にでも当てはまる部分のある歌詞だけど、BiSをやっている側からすると、本当にBiSのことを歌ってる曲だと思えるような重い歌詞です。適当に過ごしていたら曲と何も重ならないけど、今を一生懸命に生きることで一緒に成長していける曲だと思います。

ハナ 私は合宿のこととか思い出してウルウルしちゃうんですけど、聴く人それぞれの経験や痛みに寄り添ってくれる曲だと思います。

パン 歌詞を読むだけでBiSとして1年活動してきた思い出がいろいろと浮かんできて泣いてしまうので、あんまり見たくないんですよね。それくらいにいい曲です。曲調もこれまでと違ってカッコいいし、この4人で新しいものを作っていきたいと思うきっかけにもなりました。私たちでもっともっと意味のある曲にしていって、日本の音楽シーンに土足で乗り込んでいきたいです。

アヤ 今も感情移入できるんですけど、これからどんな体制になっても、そのときどきの物語と重なると思うし、歌い継がれていく中で、この曲自体が物語を作って、どんどん大きくなっていくんじゃないかと思っています。でも、この曲で泣きたくはないですね。悲しい歌にするもんかと思います。

ゴ・ジーラ 私も今は泣きたくないという気持ちはあります。両国国技館でライブをやったのに、地方のライブは全然埋まらないし、この前の渋谷CLUB QUATTROのライブもチケットがあと数枚ってところでソールドアウトしなくて、正直うまくいってるとは言い難い状況なんです。それでも年末にはZepp Tokyoでライブをやることが決まっていて、私もクアトロでは「涙なんて見せてやるものか」って強い気持ちで歌いました。Zepp Tokyoを満員にして、その次のステージに行けたときにいい涙を流せたらいいなと思います。

私がやりたいのはBiS

──ミュージックビデオでは皆さん涙を流されていますが、撮影はいかがでしたか?

左からアヤ・エイトプリンス、ゴ・ジーラ。
左からアヤ・エイトプリンス、ゴ・ジーラ。
左からアヤ・エイトプリンス、ゴ・ジーラ。

ゴ・ジーラ すごく楽しかったです。でも、「アゲンストザペイン」がずっと流れていて泣いちゃうから何回もメイクを直してもらったし、泣かないように気を遠くに飛ばしながら撮影しました。

──前回の「Don't miss it!!」のMVは香港で撮影された海外ロケ作品でした。今回はインドのクリエイティブディレクター、マンジョット・ベディさんが監督を務めたんですよね。

パン 実質インドで撮ったようなものですね、実際は九十九里浜ですけど(笑)。九十九里浜もフォトブック(完全生産限定盤に付属)の撮影をした大島も本当に景色がキレイで、曲を聴いただけでは浮かばなかったイメージがMVや写真集の撮影でより具体的になりました。

──靴を振り回す動きが印象的な振り付けはどなたが考えたんですか?

パン 中心はゴ・ジーラですけど、みんなで考えました。

ゴ・ジーラ この曲をしっかり表現する振り付けを作ろうってみんなで悩みに悩んで考えました。なかなか思い浮かばなくてサビで寝っ転がろうみたいなアイデアもあったんですけど、靴擦れして痛いなら靴を脱いで振り回しちゃおうってことで、この振り付けが採用されたんです。

ハナ 靴を一旦脱いで裸足で踊るんですけど、最後はまた靴を履いて4人で進んでいこうっていう思いを込めています。

──シングルの完全生産限定盤には、ソロバージョンの「アゲンストザペイン」も収録されています。皆さん1人で歌ってみてどうでしたか?

パン 恥ずかしくて1回しか聴いてないです。

ハナ ソロは自由に歌ってと言われて、より癖がある感じになってます。

ゴ・ジーラ でも、やっぱりソロよりBiSがいいなと思いました。 ソロで歌わせてもらうのも新たな挑戦でうれしいけど、私がやりたいのはやっぱりBiSだし、今の4人として輝きたいなって再確認しました。ソロでやらせてもらう機会がなかったら、そうは思わなかったと思う。

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イライラしていた