mickに何かを言われてハッとするような状況が来たらうれしい
──渋谷さんは今のAmelieをどんな存在だと思っていますか?
渋谷 同じレーベルでちゃんと俺らと同じように熱量を持ってやってるヤツがいるっていうのは、心強いですね。でも別のバンドなんで、それぞれ道はもちろんスタンスも絶対違って然るべきで。だから自分もAmelieを観ていて学ぶことはあるし、お互いそう思わせるべきだなって思います。
──先輩後輩は関係なく。
渋谷 はい、「次はこう来たか」っていう刺激を与え続けたいと思うので、後輩だろうが先輩だろうが関係ないですね。その相互作用がしっかりできる関係性でいたいので、mickに何かを言われてハッとするような、教えてもらうような状況が来たらもっとうれしいなと思います。
mick ……そんな偉そうなことできない。
渋谷 できるよ(笑)。むしろメンバー間だったら年齢とかで言える言えないがあるかもしれないけど、違うバンドでスタンスも違うし、やってる曲も違うんだから「私だったらあそこああしたな」って言えると思う。俺、それを聞いて「何言ってんだ?」って思うときもあるかもしれないけど、この関係性を続けていればきっと「ああ」ってなる瞬間がおのずと訪れると思う。そうなるとますます楽しいだろうなって。偉そうですけど、そこは先輩として俺が思うことかな。
mick sumikaとはそういう関係ですか?
渋谷 うん、言ってもらったりするよ。しかもAmelieと俺たちは……住み分けとかするのは面白くないけど、居場所が似てると思うので、大きな部分と細かいところ、どっちも言い合える関係になるんじゃないかなって思っています。
mick (小声で)がんばります。
渋谷 声ちっちゃ(笑)。
カッコ付けることをあきらめた
──mickさんが感じる、フロントマンとしての渋谷さんの魅力はどんなところですか?
mick 歌ってるときもそうだし、何しててもカッコいいじゃないですか。なんなんですか!って思うぐらい(笑)
渋谷 いやいや、俺ね、生まれてこのかたずっとどっかしらマヌケなんですよ。例えばどれだけいいロケーションを用意していただいて、どれだけカッコ付けてしゃべっていても、飲み物の入ったグラスを持ち上げたときにコースターが付いてきちゃうのが俺なんですよ。
mick あははは(笑)。
渋谷 一生懸命神様を振り向かせようとしてるのに、たまによそ見されちゃうというか(笑)。そこを自覚してるし、攻め攻めでライブに挑んでいてもどうしてもそこが出てしまう。
mick かわいい(笑)。その話を聞いて、だからお客さんもビーバーを近い距離に感じてライブを観てるんだなあと思った。
──そう考えると、“等身大”を大事にしてステージに立っているmickさんとの共通点が見えますね。
渋谷 mickは、カッコ付けようとするとカッコ付かないですからね(笑)。
mick あきらめたの……もちろん、カッコよくなりたいよ。ステージ上だけでもいいからさ、カッコいいmickでいたいけど、カッコ付けてもカッコよくなれないんだと思って。
渋谷 でも「おおお」って思うぐらいmickが神がかってカッコいいときってやっぱあって。それはホントのmickの中のカッコいい部分が見えてるときなんだと思う。それを作ろうとすると不自然なんだよね、俺たちは。
mick そうなんですよ。
渋谷 目指してるんですよ、とっても。理想のロックスター像を目指してるんですけど、努力で埋められない部分ってどうしても人間にはあると思ってるんです。努力をすればなんでもできるっていうのは、俺は嘘だと思ってて。俺が今から「100m短距離走の日本代表になりたい」とか言って毎日走ったところで、絶対に9秒台出せないんですよ。そういうことはできないって理解したうえで、できることを精一杯したいなってすごく思ってる。
不器用で愛嬌があって人間っぽいmick
mick ぶーさんは自分には向いてること、自分ができること、伸ばしたほうがいい部分っていうのをちゃんと把握してるってことですよね。私はどこを伸ばしたらいいと思いますか?
渋谷 愛嬌。
mick 愛嬌を伸ばす?
渋谷 うん。俺には絶対にない部分だし、音楽のみならず生きていく中で、そこが武器になるのはカッコいいヤツよりも強いと思う。その愛嬌って部分をmickはとっても自然に持ってるから、さらにその魅力を自分でわかってたら強いんじゃない? でもmickはホントに不器用だからね……(笑)。
mick あははは(笑)。どうしたらいいんだろうね。
渋谷 mickも俺も、ステージ上ではすごい気を張ってると思うし、スタンスとして攻め攻めの状況であることは大事だと思う。でもそんなmickが「何、この人かわいい」っていうところを一瞬見せたら、その振り幅ってとっても効果的だと思うんだよね。mick、俺よりも全然人間っぽいじゃん。
mick そうなのかな?
──ワンマンライブでけっこう号泣しているイメージはありますね(笑)(参照:Amelie「人生を変えてくれた」ツアー、eggmanワンマンで終幕 / Amelie渋谷クアトロ公演でmick号泣、ファンの温かな合唱響く)。
mick そう、泣いちゃうんですよね(笑)。
渋谷 すごく人っぽいですよね。あとは女性ボーカルならではの見せ方もあると思うし。女性だから出せる魅力、色っぽさとか。
mick 何をしたらいいんでしょう。
渋谷 女性らしさを前面に出すことはmickには必要ないかもしれないけど、わかっておくことは大事だと思う。でも、mickはあざとさがまったくないからね……ズルさがないんだよね。
mick 女のあざとさかあ……。
渋谷 そういう女性のそぶりに対して俺らバカな男たちが(胸に手を当てながら)「うー!」ってなる瞬間、おそらく女性は意識してやってると思うんですよ。俺は男より女の人のほうが2、3倍頭がいい生き物だと思ってるから。
mick 課題ですね……がんばります!
- Amelie「ビューティフルライフ」
- 2018年5月30日発売 / [NOiD] / murffin discs
-
[CD]
2700円 / NOID-0025
- 収録曲
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- Entrance
- キセキ
- ライアーゲームじゃ始まらない
- ビューティフルライフ
- 朝は来る
- 愛と呼ぶ
- step!
- Discommunication
- フェイク
- クルテク
- STAND BY YOU
- Amelie「ビューティフルライフ」
Release Tour 2018 -
- 2018年6月16日(土)埼玉県 EASYGOINGS / LIVE ABBEY ROAD(「Amelie 鐘フェス 2018 ~君が為に越谷で鳴らす~」出演)
- 2018年6月22日(金)大阪府 BEYOND(ワンマン)
- 2018年6月24日(日)愛知県 ell.SIZE(ワンマン)
- 2018年7月10日(火)神奈川県 F.A.D YOKOHAMA
- 2018年7月14日(土)茨城県 mito LIGHT HOUSE
- 2018年7月26日(木)愛知県 豊橋 club KNOT
- 2018年7月27日(金)兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
- 2018年7月28日(土)京都府 京都MOJO
- 2018年7月29日(日)岡山県 CRAZYMAMA 2nd Room
- 2018年8月3日(金)長野県 LIVE HOUSE J
- 2018年8月4日(土)石川県 vanvanV4
- 2018年8月5日(日)新潟県 GOLDEN PIGS BLACK STAGE
- 2018年8月11日(土・祝)広島県 CAVE-BE
- 2018年8月12日(日)福岡県 Queblick
- 2018年8月14日(火)山口県 LIVE rise SHUNAN
- 2018年8月16日(木)高知県 X-pt.
- 2018年8月17日(金)香川県 DIME
- 2018年9月7日(金)宮城県 仙台MACANA
ツアーファイナルシリーズ
- 2018年9月14日(金)大阪府 OSAKA MUSE
- 2018年9月16日(日)愛知県 APOLLO BASE
- 2018年9月22日(土)東京都 LIQUID ROOM(ワンマン)
- SUPER BEAVER「歓声前夜」
- 2018年6月27日発売 / [NOiD] / murffin discs
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初回限定盤 [2CD]
3564円 / NOID-0026 -
通常盤 [CD]
2970円 / NOID-0027
- CD収録曲
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- ふがいない夜こそ
- 虹
- 閃光
- ラヴソング
- シンプリー
- まちがえた
- シアワセ
- 美しい日
- 嬉しい涙
- ひとこと
- なかま
- 全部
- 初回限定盤CD収録曲
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・Zepp Tokyoで行われた全国ツアー「SUPER BEAVER『真ん中のこと』Release Tour 2017 ~ラクダの、中心~」最終公演のライブ本編を全曲収録
- ファンファーレ
- 青い春
- うるさい
- 美しい日
- 贈りもの
- irony
- ひなた
- 人として
- 27
- →
- 361°
- 証明
- 正攻法
- 東京流星群
- 秘密
- それくらいのこと
- 歓びの明日に
- Amelie(アメリ)
- 2011年に紅一点のmick(Vo, G, Piano)、あっきー(B, Cho)、直人(G, Cho)、アサケン(Dr, Cho)により埼玉県越谷市で結成されたバンド。2015年6月に[NOiD]より無料CD「手のなるほうへ、光のほうへ」をリリースし、全国各地で8000枚を配布した。同年12月に初の全国流通盤として1stフルアルバム「グッバイ&ハロー」を発売。2017年1月に1stミニアルバム「ドラマチック」を、11月に4曲入りシングル「ステップ×ステップ」をリリースした。2018年3月には2度目の東京・渋谷CLUB QUATTRO単独公演を開催。5月に2ndフルアルバム「ビューティフルライフ」をリリースし、6月には初となるサーキットイベントを地元越谷市で行う。9月には東京・LIQUID ROOMでのワンマンライブを控えている。
- SUPER BEAVER(スーパービーバー)
- 2005年に渋谷龍太(Vo)、柳沢亮太(G)、上杉研太(B)、藤原“29才”広明(Dr)の4人によって東京で結成されたロックバンド。2009年6月にEPICレコードジャパンよりシングル「深呼吸」でメジャーデビューする。2011年に活動の場をメジャーからインディーズへと移し、年間100本以上のライブを敢行。2012年には自主レーベル「I×L×P× RECORDS」を立ち上げる。2013年、東京・shibuya eggmanのスタッフ・YUMAが「mini muff records」内に発足させたロックレーベル[NOiD]とタッグを組み、精力的にツアーや自主企画を開催。バンド結成10周年の節目に当たる2015年4月1日にフルアルバム「愛する」をリリースし、2016年4月にはバンド史上最大規模のワンマンライブを東京・Zepp DiverCity TOKYOにて開催。6月にフルアルバム「27」を発表し、10月にZepp DiverCity TOKYO公演の様子を収めたライブDVDと渋谷による書き下ろし小説「都会のラクダ」をパッケージした「10th Anniversary Special Set『未来の続けかた』」を発売した。2017年1月にニューシングル「美しい日 / 全部」を発表し、4月からの1年間、渋谷がニッポン放送「オールナイトニッポン0(ZERO)」のパーソナリティを担当した。9月には新作ミニアルバム「真ん中のこと」をリリース。2018年4月には初の東京・日本武道館ワンマンライブを開催し、6月にはニューアルバム「歓声前夜」を発売する。