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友成空 睨めっ娘
「鬼ノ宴」に続くキラーチューン、多彩なサウンドの上で繰り広げる恋の駆け引き
文 / ナカニシキュウ
今年1月リリースの「鬼ノ宴」で一躍注目を浴びた気鋭のシンガーソングライター・友成空。「鬼ノ宴」は各ストリーミングサービスで上位を席巻し、総再生数は7000万回を超える。
そんな友成の最新曲「睨めっ娘」は、和のテイストを取り入れたエイトビートポップナンバー。シンプルなメロディラインと複雑なサウンドメイキングが特徴的な1曲だ。序盤こそオーソドックスなバンドサウンドで始まるものの、高らかに打ち鳴らされるティンバレスを合図に楽曲のサウンドデザインは次々にあらぬ方向へ飛び火し始める。ジャジーなAORパート、弦と合唱によるシンフォニックパート、テクノフュージョンを思わせる間奏パート、ピアノバラードパートなど、1曲の中で無節操と言ってもいいほどにさまざまな音楽ジャンルを横断していく。
それでいて楽曲としてはまったく破綻していない。類いまれな編曲センスのなせる業だと言ってしまえばそれまでだが、具体的な要因のひとつとして、伝統的な日本民謡を思わせる五音音階を基調としたメロディラインを挙げてもいいだろう。わらべ歌を彷彿とさせる七五調の歌詞とも相まって、スッと耳に馴染むリズムと旋律が核として存在し続けることで一本芯が通って聴こえるという仕組みだ。それに加え、この膨大な情報量が約2分半という短尺に収まっているのも特筆に値する。
そしてこれは言うまでもないかもしれないが、恋の駆け引きを“にらめっこ”になぞらえた歌詞も本楽曲の重要な魅力のひとつだ。「あっちゃぁ あっちゃぁ」「やっべぇ やっべぇ」「別品さん」など耳に残るリズミカルなフレーズが多用され、その中毒性の高さですでに多くのリスナーを魅了している。
友成空「睨めっ娘」リリックビデオ
友成空(トモナリソラ)
2002年生まれのシンガーソングライター。作詞、作曲、アレンジ、イラストを自分でこなすマルチな才能を持つ。2021年にリリースしたデビューEP「18」がプロフィールを一切明かさない中で異例の反響を得る。2022年、BiSHが一般公募した楽曲コンペに選ばれ、楽曲「I」をアレンジャーにYaffleを迎え制作した。2024年1月発表の楽曲「鬼ノ宴」が大きな話題を呼び、各ストリーミングサービスで上位を席巻。同年5月に新曲「睨めっ娘」を配信した。
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友成空(TOMONARI SORA) (@TomonariSora) | X