SIAM SHADEのDAITA(G)が栄喜(Vo)、KAZUMA(G)、NATCHIN(B)、淳士(Dr)に対し、DAITAが作曲した38曲の楽曲使用差止等請求を提訴。その経緯をDAITAのオフィシャルサイトで公開した。
SIAM SHADEは1995年にメジャーデビューした5人組バンド。1997年リリースのシングル「1/3の純情な感情」が大ヒットするも、2002年3月に解散。2007年に東京・日本武道館で一夜限りの再結成ライブを開催して以降、不定期で復活し、期間限定での活動を行っている。昨年メンバーの栄喜、KAZUMA、NATCHIN、淳士は、2019年からDAITAに対して訴訟を起こしていたことを公表。訴訟問題が和解に至り、円満に解決したことを報告していた。今回のDAITAから4人への訴訟について、DAITAは以下のように述べている。
売上金に関する損害賠償請求訴訟について
2002年にSIAM SHADEは一度解散したが、2011年3月にNATCHINからDAITAへ連絡があり、メンバー5人で会うことになった。そこでSIAM SHADEとして東日本大震災に関するチャリティライブを行いたいという話を受け、当初DAITAはSIAM SHADE解散時の深い事情により、過去に関わってきた取引先企業を含め周囲に信用がないと思える状況にあったため一緒に再活動をすることを躊躇。しかし震災復興への思いもあり、熟慮した結果バンドを再結成するに至った。当時は過去に所属していたアミューズやソニー・ミュージックエンタテインメントから全面的な協力が得られない状況だったため、最終的にはDAITAの有限会社 SOUND MOTORSがライブ、グッズ、DVDの制作をすることとなった。
復興支援のためのチャリティライブは無事開催されたが、2018年10月上旬頃に栄喜、KAZUMA、NATCHIN、淳士から販売会社AにSOUND MOTORSとの取引に関する資料開示を求める内容証明の通知が届いた。SOUND MOTORSが担当している業務、状況を飛び越えて直接4人から販売会社Aへ内容証明が送られたという連絡を受け、DAITAは代理人弁護士を擁立し、取引上の責任ある立場として双方の間に入って対応を続けたが、次第に4人から当初決めていた売上金の分配とは異なる不当な要求が増え始めたという。SOUND MOTORSとしては従来通りの分配を主張。2020年5月までやりとりが続き、最後のやりとりから連絡が途絶えて1年を過ぎた2021年6月に売上金に関する訴状がDAITAおよびSOUND MOTORSのもとに届いた。SOUND MOTORSは2011年から2018年までの期間、その都度諸経費の精算後に分配金を各自に振り込み、精算処理をしてきたが、その間4人から精算に関する疑問や不満などの問い合わせの連絡は一切なかったとのこと。DAITAはこの件で4人の一般的なビジネス取引に関する理解が著しく欠如しているという事実を知り、驚きを隠せなかったと述べている。裁判において4人は立証責任を果たす義務があったが、売上金に関する証拠の提出は一切されることがなかったという。DAITAとしては正当に判決が出されることを求めてきたが、裁判開始から2年6カ月が経過した頃に、裁判官から和解の提案があり、最終的に2024年9月に4人との和解に至った。
一般社団法人復興支援SSSへの損害賠償等請求訴訟について
売上金に関する事案とほぼ同時期の2018年10月、東日本大震災の復興活動支援団体であるSSSより、栄喜、KAZUMA、NATCHIN、淳士の代理人弁護士から内容証明が届いたとDAITAのもとへ連絡があった。その内容は寄付金の5880万円の使途が不明であるため、使途を明らかにするよう要求し、要求に応じない場合は不当利得返還請求訴訟を提起するというものだった。やりとりは2020年まで続き、2021年夏頃にSSSは4人から2600万円を賠償額とする損害賠償等請求の提訴をされた。そもそもの経緯として、5人はSIAM SHADEとして2011年7月に 宮城・Zepp Sendaiで無料チャリティ公演を行ったあと、2011年10月に埼玉・さいたまスーパーアリーナにてZepp Sendai公演の負債分を回収して寄付金を集める興行を実施した。その興行収益金を日本赤十字社に寄付するという案も出たが、元所属事務所アミューズの代表取締役社長から寄付金先に関するアドバイスを受け、寄付金先を4人より一任されていたDAITAは、自分の知人であり、東北で事業を行っていた被災者に寄付金を託して東北の復興支援を行ってもらおうと思い、4人の同意を得たうえでその知人を代表とした復興支援会社SSSを2011年12月に設立した。SSSの活動内容は被災者へのサポート、DVDの無料配布、被災地の若者に対しての雇用問題改善へ取り組む店舗事業の推進だったが、4人からSSSに対して寄付した金額に関して「全額を返済しろ」「寄付金を返せ」という内容の訴訟が行われたという。2022年10月の判決言渡では、4人の損害賠償等請求はすべて棄却された。
SIAM SOPHIAコラボ発表について
売上金に関する損害賠償請求訴訟の和解後の2024年11月に栄喜、KAZUMA、NATCHIN、淳士がDAITAに対して訴訟を起こしていたことを公表し、SIAM SHADEのメンバーのうち4人のみで活動することが多くなるかもしれないということが唐突に発表された。さらに2024年11月にSIAM SHADEとSOPHIAによる“SIAM SOPHIA”として、2025年2月に大阪・大阪城ホールでライブイベントを行うこともアナウンスされた。4人は和解に向けた話し合いの中で、「5人でない限りSIAM SHADEの活動、名称使用等はしない」と裁判官の前でも明言していたとのことで、DAITAは「なぜ4人でSIAM SHADEとして活動をすると受け取れるような公表がされているのでしょうか?」という内容の苦情を弁護士を通して、4人の代理人弁護士へ申し入れた。その時点で4人からはSIAM SHADEとしてSIAM SOPHIAに参加することについて、DAITAへの相談、事前確認の連絡は一切なかったという。
2025年6月に4人は再びSIAM SHADEのライブ「2025 SIAM SOPHIA FINAL」を行うことを発表。それを受けて、DAITAは2024年11月に元所属事務所アミューズへ弁護士を通じて商標登録の所在について確認したところ、アミューズは商標権を有していないとの回答を受けていたことを思い出したという。DAITAは4人が実質的にSIAM SHADEとして活動を行っている状況を危惧したため、商標権の確認が必要と考え、特許庁へ商標登録を確認したところ、2024年11月に栄喜が単独で商標登録を申請していたことが判明した。その申請は2025年7月に特許庁により拒絶されたが、DAITAはこの行為をSIAM SHADEの存在、メンバーを冒涜する象徴的な行為だと感じ、本訴訟を提訴する覚悟を決めたという。
最後にDAITAは「メンバー5人がそろっていない状況でのSIAM SHADE楽曲のパフォーマンスを極力避けてまいりました。それは5人で一つのSIAM SHADEというバンドであり、その為に書き上げた楽曲たちだったからです。ですが、このような心苦しい状況の中でも自分らしく前向きに活動していく決意をし、2025年6月22日“DAITA D30 LIVE CONCERT”にて封印を解き、大切にしてきたSIAM SHADEのDAITAとして作曲した楽曲を“HOR D30 4部作”に編曲し演奏しました」と述べ、「私 DAITAは、現在もSIAM SHADEメンバーの一人であり、その熱い想いは永遠に変わることはありません。ギターを奏で続けられる限り、ファンの皆様の心にその想いが届くよう、私の作品、音色を通してこれからも伝え続けていければと心から思っております」とつづっている。
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