青山テルマが語る「ティーンスピリット」|目でも耳でも楽しめる、パワフルでアガる青春音楽ムービー

ファッションで自分らしさを手に入れる

──青山さんはファッションがお好きで、自らスタイリングを手がけることもあるとか。本作のヴァイオレットのファッションはどのように映りました?

「ティーンスピリット」

ヴァイオレットの人間性がわかるというか、背伸びをしようとせず“彼女らしい”格好をしているのが印象的でした。歌手活動を続けると、普段の自分なら選ばないような服装やメイクをしたり、「ああしたほうがいい」と大人の手がどんどん加えられていって混乱する時期もあるんです。でもヴァイオレットは、メイクやスタイリングの力に頼らず、自信を付けた結果としてどんどんきれいになっていった感じがしました。その段階がうまく画に落とし込まれていたのがよかった! この作品はヴァイオレットがデビューを目指す過程の話ですが、自分のデビュー当時を思い出しましたね。昔は何も知らなくてうぶで、今の自分が見るとびっくりします。ダサッ!って。

──そうなんですね。ちなみに青山さんは、自分に自信が付いて変化したと感じた瞬間は覚えていますか?

私は何年か猫を被っていたので(笑)。青山テルマだったら何を言うだろう?と、本来の自分とは別の人間として捉えていたんです。でも時間が経つにつれて、理想と実際の自分がかけ離れていたことに気付いて、たとえ間違えたとしても自分らしさを見出してみたいと思うようになりました。MCを関西弁でやっちゃおう、着る服も自分で決めちゃおう、ジャケットのデザインもやってみよう……といろんなことに挑戦していくうえで、自分らしさを少しずつ手に入れていきました。

青山テルマ
青山テルマ

負けてもチャンスがある時代

──本作のような、歌もののオーディション番組をご覧になることはありますか? 近年の公開オーディションについてどう思われているかも伺いたいです。

歌ものだったら「アメリカン・アイドル」をたまに観ますね。昔は公開オーディションが少なかったので合格してから売れるまでの時間が長かったけど、今はこういう番組に出たら負けたとしても人気が出る可能性がありますよね。普段だったらなかなか見つけてもらえないような人も、自分の魅力を武器に這い上がれる。SNSや視聴者を巻き込んで人気を獲得していけるスタイルには、いろんなチャンスが転がっていていいなと思います。

──もしプロの歌手でなければ、こういうオーディションに挑戦してみたいですか。

「ティーンスピリット」
「ティーンスピリット」

バンバン受けていると思います! 今でもチャレンジしてみたいし、「テラスハウス」みたいなリアリティ系にもちょっと興味があります(笑)。

──リアリティ系の番組を観ていてテルマさんが出てきたら、視聴者がびっくりしそうですね(笑)。では最後の質問になりますが、この作品をどのような人にお薦めしたいですか?

何かを目指してがんばっている若い子に観てほしいです。1人で悩んでいる子や、やりたいことがあったとしても何かを言い訳にして向き合う時間を作れない人にも。この映画に背中を押されて、自分も夢に挑戦してみようと思ってもらえるんじゃないかな。私はチャレンジすること自体が“成功”だと思っているのですが、「ティーンスピリット」はトライしたときに初めて見る景色、出会う感情があることに気付ける映画だなと。それと音楽好きにも楽しんでほしい! 目でも耳でも楽しめるおしゃれな作品です!