思わずガッツポーズが出ちゃいそうな石投げ(本郷)
──又吉さんがキャラクターを大切にされてるというだけあって、1人ひとりのキャラを掘り下げる描写も多々ありました。皆さんの役の「ここを観てほしい」という見どころを教えていただけますか?
櫻井 僕はこの5人の中だとムードメーカー的な明るい役なんですけど、実はそれだけじゃなくて。片桐仁さん演じる父親と真正面から向き合うシーンではそれまでと違う顔を見せたりするので、その二面性に注目してもらいたいです。
亀田 僕が演じた竜二の「噂好き」っていう性格は、きっと自信のなさの表れなんです。他者の話で自分の存在を認めてもらうというか。でも5人でたき火しながら話すとき、初めて自分自身に向き合った本当の竜二の言葉が出てくるんです。そこで彼の思いを感じ取ってもらえたらなと思います。
須賀 僕は川のシーンかな。撮影初日に冷たい水に入って、寒くて過酷だったというのもあるんですけど、監督から「このシーンを大仏の核にしたい」と撮影前から言われていたので。そんな大事なシーンが初日なのかっていう緊張もありながら撮影しました。
本郷 僕は非常に手応えを感じたシーンが1つありまして。20mぐらい離れてる家の窓ガラスに石を投げて割るんですけど、きれいに当てることができたんです。スタッフさんから「理想はこのへん(に当ててほしい)。でもCGでなんとかできるから」と言われてたんですよ。いざ投げたら、吸い込まれるようにそこに当たってガシャーンと。だからCGも使ってない。思わずガッツポーズが出ちゃいそうなレベルの会心の出来でした。
佐野 最初から最後まで全部注目してほしいんですけど、1つ挙げるとするとポスターになっているあのシーンです。さっきも少し話しましたが、奏多くんの一言で思い切りできたっていうのもあるし。耕太って最初はああいうことするやつじゃないんですけど、だんだん心情が変わっていく。その変化に注目してもらえたら、より面白くなるんじゃないかと思います。
──楽しい撮影裏話から見どころまでお話しいただきありがとうございました。ちなみに撮影の終盤には皆さんでバーベキューをされたそうですね!
須賀・亀田・櫻井 ……ん?
本郷 ほら、最後の日に。野外用のストーブに網置いてさ。
佐野 プールサイドのシーンのね。一晩中撮影が続いて長かったんですよ。夜中は冷えるから、どうやって温まろうかってみんな考えて。
須賀 もしかして……いやいや、あれをバーベキューなんて言うのは美化ってもんでしょう。だってバーベキューって広いところでわいわいやるものでしょ? みんな縮こまってストーブに集まってたじゃん。あんなもんをバーベキューなんて言われちまったら! こちとらもう!!
櫻井 あれをバーベキューって言うのは絶対違う(笑)。
本郷 ちょっと待て、言わせてくれ。僕と勇斗が2人で取材受けたとき、「印象に残ってるエピソードは?」って聞かれたら「みんなでバーベキューしました」って答えてたんだよ。悲しいぞ、我々は。
須賀 むしろ本郷さんはバーベキューのつもりだったんですか?
本郷 あれはバーベキューだよ。
須賀・櫻井 だははは!(手をたたいて爆笑)
亀田 ずいぶん原始的なバーベキューですね(笑)。
佐野 じゃあ、みんなは逆になんだと思ってたの?
櫻井 寒いし餓死寸前だったから、とにかく何か食料焼いて食わなきゃ……みたいな。死なないために。それで勇斗が持ってきてくれたチーズとかソーセージとか焼いたり。
須賀 本郷くんのマネージャーさんがベーコン買ってきてくださったりね。でも楽しかったからいいか!
ハルカミライが主題歌&挿入歌を提供!
橋本学(Vo)コメント
こんにちは。ハルカミライというロックバンドで歌を歌っています。橋本学と言います。作中、聞き馴染みのあるイントロが聞こえてきて「あ、本当に俺達なんだ! すげえ!」って思いましたね。
僕ね、王道だったり一見クサかったりってものが大好きなんです。友情、努力、勝利!みたいなものが。完全に某少年週刊誌の三大原則のそれですけど、そんなようなことが大好き。それが素直に受け入れられたり、正当化される瞬間がこの映画にあるんじゃないかなあと思ったんです。さあ、僕達と僕達の曲で広げられるのは僕達を知っているそこの君まで。君がこの映画を観たらまた話をしようぜ。
そしてこの映画がきっかけで知ってくれた方々、ハルカミライという4人組のロックバンドです。宜しくお願いします。映画「凜-りん-」ありがとうございます。応援しています。