「ウィーアーリトルゾンビーズ」特集 |新たなる才能に刮目せよ!! 令和元年も“ゾンビ”が映画界を賑わす!

2017年に短編映画「そうして私たちはプールに金魚を、」で日本人監督として初めてサンダンス映画祭グランプリに輝いた長久允。長編デビュー作となる「ウィーアーリトルゾンビーズ」が、6月14日に日本公開! すでに今年度のサンダンス映画祭、ベルリン国際映画祭、ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭で賞に輝き、3大陸での受賞を達成した本作がついにそのベールを脱ぐ。

本作は、両親を亡くし、火葬場で出会った13歳の少年少女4人が、心を取り戻すためにバンドを結成する青春音楽映画。数々のクラシック映画に影響を受けた描写とRPG風のアートワーク、そして8bit音楽が融合した革新的な映像表現。その圧倒的なオリジナリティから海外で“ネオジャパニーズ”と称された監督・長久の作家性のもとに、主人公たちを取り巻く“大人たち”として佐々木蔵之介、工藤夕貴、池松壮亮、菊地凛子、永瀬正敏ら錚々たる俳優陣が集結した。先日公開された劇中バンドLITTLE ZOMBIESのMVは3日間で150万回再生をたたきだし、現実世界で実際にメジャーデビューが決定するなど話題を呼んでいる。writtenafterwards山縣良和ら各界のトップクリエイターたちが参加したLITTLE ZOMBIESの造形にも要注目だ。

ナタリーでは、本作の公開を記念した特集を3ジャンルにわたって展開。キャストである池松や、本作を鑑賞したクリエイターたちと長久の対談を通して、「ウィーアーリトルゾンビーズ」の創作の根源に迫る。

文 / 浅見みなほ

特集一覧
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キャラクター紹介

ヒカリ

ヒカリ(二宮慶多)
ヒカリ(二宮慶多)
とし
13歳
そうび
ポケットゲーム
ジョブ
ボーカル

両親をバス事故で失った少年。広告プロデューサーの父と新聞記者の母はともに忙しかったため、愛された記憶を持たない。1人でゲームばかりして過ごしていたものの、“デフォルトで孤独”なので、寂しいと感じたことはない。

イシ

イシ(水野哲志)
イシ(水野哲志)
とし
13歳
そうび
ママの中華鍋
ジョブ
ドラム

ガス爆発で両親を失った、中華料理屋の息子。強くなるために仕方なく空手を習っており、家に帰ってからチンジャオロースを食べるのが日課だった。ガス爆発は、母親がイシのチンジャオロースを作っている際に起きたものと思われる。

タケムラ

タケムラ(奥村門土)
タケムラ(奥村門土)
とし
13歳
どうぐ
メルセデス自転車
ジョブ
ベース

4人兄弟の次男。工場を営んでいた父は、借金苦により母親とともに自殺。香典は、その場で借金取りに奪われた。生前家庭内暴力を振るっていた父に抵抗するも、一切敵うことはなかった。スリルを味わうため、万引きを繰り返している。

イクコ

イクコ(中島セナ)
イクコ(中島セナ)
とし
13歳
とくぎ
冷たい目付き
ジョブ
ピアノ

両親を殺されてしまった少女。左手の薬指が第二関節までしかない。その容姿は美しく、どんな大人も意図せずに魅了してしまう。母親はそのことを“無差別恋愛”と呼んでいた。

高見弦(佐々木蔵之介)
高見弦(佐々木蔵之介)
ヒカリのパパ
大田理恵(工藤夕貴)
大田理恵(工藤夕貴)
ヒカリのオバ
望月悟(池松壮亮)
望月悟(池松壮亮)
バンドマネージャー
江口栗子(初音映莉子)
江口栗子(初音映莉子)
バンドマネージャー
竹村倫太郎(村上淳)
竹村倫太郎(村上淳)
タケムラのパパ
竹村南(西田尚美)
竹村南(西田尚美)
タケムラのママ
加茂慶一郎(佐野史郎)
加茂慶一郎(佐野史郎)
音楽会社社長
伊武侑子(菊地凛子)
伊武侑子(菊地凛子)
イクコのママ
伊武春彦(永瀬正敏)
伊武春彦(永瀬正敏)
イクコのパパ

2019年6月12日更新