みんながドン引きしたフリ(高良)
──浜野さん演じるソースは6人の中では後輩でしたね。同じく後輩の大成を演じた藤原季節さんが本日残念ながらお仕事の都合で取材に参加できなかったのですが、藤原さんとのエピソードも伺いたいです。取材前にもお話が出ていたようなのですが、愛されキャラだったということなんでしょうか?
高良 一番歳下だもんね。
成田 違う、僕の1個上(笑)。
高良 えっ、そうなの!? 凌のほうが歳下!?
一同 (爆笑)
若葉 撮影中に季節が栄養ドリンクをめちゃめちゃ飲んだことあったよね。
成田 あったあった。血管がバキバキッて出て、目がギンギンになってた(笑)。
浜野 あとカラオケで飲むシーンがあるんですけど、季節くんの勢いがよすぎてガーッと飲んで、ワーッと口から出ちゃったみたいで。そのシーンだと僕はトイレに行っている設定なんですけど、そのあとみんなでわざと脅かしてなかった? 「いやいや、季節それはないよ」って。そうしたら季節くんめちゃめちゃ気にしちゃったみたいで「クソッ! あんなことやらなきゃよかった……!」って落ち込んでたよ。
一同 (爆笑)
高良 本当は笑えるNGなので、「面白かったからそれ使おうよ!」っていう展開もあるかもしれないんですけど、あのときはそういうのが一切なく、みんながドン引きしたフリ(笑)。わざと「季節、(映像が)使えなくなるかもしれないじゃん」と諭すっていう。
成田 「自分の役は自分で守ろうよ……」って。でもみんなものすごい真顔だから、季節くんからしたら「どこからどこまでが本気なの……?」って思ったんじゃないかな(笑)。
油断してるとひっくり返されるような展開(目次)
──皆さんそれぞれ一押しのシーンはどちらでしょうか?
目次 冒頭シーンは長回しで撮っているんですけど、何回も繰り返したので、ぜひ観ていただきたいですね。さらに言うとこの作品は、油断してるとひっくり返されるような展開があるので、そこは「覚えておけよ」とお伝えしたい。
浜野 ワンカットのシーンは確かにそうですね。あと自分が出てないシーンを観てみたらすごく面白い! 特に大成の家に吉尾とネジが泊まってわちゃわちゃしてるシーンは「あー、ここにいたい!」と思ってました。
若葉 僕もそのシーン好きなんですよ。あの3人のアンバランスさも面白いし。あそこだけ40分ぐらい観ていたい。
目次 あれって撮影の最終日だったんだよね。
松居 そうだったね。
高良 映像観て思ったんですけど、全編通じてみんな笑い方がそんなにきれいじゃないよね(笑)。
成田 あー、それわかるなあ(笑)。
高良 顔もそうだけど、声の出し方とかけっこう汚い! でも逆に僕はそこが好きなので、観てほしいですね。
成田 僕はこの6人だけの内輪ノリみたいなものが、ダサくもあるけどかわいらしいと思っているんです。特に事件も起きず、なんてことのない部分のほうがいいシーンだと感じていました。この映画って、熱くなりそうだなと思ったら、すぐ「ふー」ってクールダウンしていくんですよ。そこも味じゃないかと思っています。
──皆さんのお話を踏まえてもう一度観返したくなってきました。松居監督、撮影で一番大変だったシーンはどこでしょうか?
松居 精神的にきたのは、やはりデリケートな部分なのでクライマックスですね。あと6人で夕焼けを見るシーンも苦労しました。いい夕焼けを収めたかったんですけど、最初は曇っていてどうしようかなと不安だったんです。でも本当に偶然、一瞬いい光が入ってきたんですよ。
成田 あそこ完璧でしたよね! ビルとビルの隙間からいい感じに光が差してきて。
──ラストシーンの夕焼けもすごくきれいですよね。
松居 ありがとうございます。あそこも狙ったわけじゃないのにすごくきれいな画が撮れました。
生放送中なのにトイレ行ったよね(浜野)
──本作では友人の結婚式の余興で赤フンダンスを披露するもスベってしまった6人が、気まずい空気の中で2次会までの長い時間を過ごす様子が描かれます。差し支えない範囲で構わないのですが、皆さん過去に「やってしまった……」と思った出来事はありますか?
成田 「くれなずめ」の宣伝のためにバラエティ番組に出させていただいたんですけど、めっちゃスベっちゃったかもしれないです……。
高良 そこはウケてよ……。
浜野 でも高良くんは前に一緒に番宣やったときに、生放送中なのにトイレ行ったよね?
高良 いやそれは、そこで行っとかないと本当にやらかしちゃうから!
一同 (爆笑)
──若葉さんは何かありますか?
若葉 僕、基本やらかさないので、ないですね。
目次 すごい。
高良 本当に……?
若葉 (笑)。松居さんは何かあります?
松居 それこそ高校の同級生の結婚式で、赤フン姿でハンドベルを演奏してダダスベりしたことがあります。
若葉 (笑)
松居 でもその思い出を「やっちゃったなあ」と覚えてたから、「くれなずめ」に生かせたのかもしれないですね。
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「みんなのものになっちゃうんだ」という寂しさ(松居)