「ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~」が6月18日に全国公開を迎える。
本作は、1998年長野オリンピックで、日本が金メダルを獲得したスキージャンプ団体戦を題材にした物語。栄光を支えた25人のテストジャンパーたちの知られざるエピソードが実話にもとづいて描かれる。「虹色デイズ」の飯塚健が監督を務め、田中圭、土屋太鳳、山田裕貴、眞栄田郷敦、小坂菜緒(日向坂46)、古田新太らがキャストに名を連ねた。
映画ナタリーでは日本代表のエース・原田雅彦役を務めた濱津隆之にインタビューを行い、実在の人物を演じた心境や役へのアプローチ方法、撮影時のエピソードなどを聞いた。さらにジャンパーの目線で長野・白馬ジャンプ競技場を訪れた気分になれるVRコンテンツを体験してもらった。
取材・文 / 秋葉萌実 撮影 / TOWA
濱津隆之が
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──まずはVRゴーグルを着けて、auスマートパスプレミアムで展開中の「ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~」のVRコンテンツを体験していただきたいです。長野の白馬ジャンプ競技場で撮影されたもので、スキージャンパーの視点からジャンプを疑似体験できます。
ここ、撮影で行きました。うわーすごい! 映画館でスクリーンのすぐ目の前で観ているような感覚があるし、後ろまで見えるんですね。
──前後や上下など360°に対応しています。スキージャンプについて学べるナレーションや、濱津さんが演じた原田雅彦さんのメッセージも付いているんです。
今、ジャンプをして着地しました! テレビ番組でVRを体験している人たちを見て「実際はそんなにビビらないでしょ」と思ってましたが、やっぱり体が反応しちゃいますね。ジャンプ台も下から見るとまた印象が変わりますね。キョロキョロしたくなるなあ。
──自分が実際にジャンプを体験しているような臨場感がありますね。
すごかったです。撮影へ入る前に、飛ぶってどういうことだろう? できるものなら実際に飛んでみたいなと思って体験できるところを探したものの、日にちが合わず行けませんでした。それでカメラを体に着けて滑っている映像をYouTubeで観ていたのですが、このVRコンテンツはその映像以上に、飛んでいる感覚を体験できました。
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──「ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~」は実話をもとにした物語です。オファーを受けた際の心境を「びっくりしかなかった」とおっしゃっていましたが、出演の決め手はどこにあったのでしょうか。
基本的に、いただいた仕事はよほどのことがない限り断らないんです(笑)。今回も「ありがとうございます」という気持ちでお受けしました。台本をいただくまでに聞いていたのは、実話をもとにした物語で、原田さんの役を演じることくらいでしたね。
──撮影に入る前に資料をたくさん集めて研究されたそうですね。
検索して出てきた記事を片っ端から読んで、当時のインタビュー映像もひたすら観ていきました。自叙伝(「パパ、やったよ―原田雅彦・恵子夫妻ふたりの自叙伝」)を書かれていたので、それも読みました。
──当時の資料に触れる中で、原田さんに対してどんな印象を抱きましたか。
最初は皆さんがイメージするような、いつでも笑顔で優しくて、飄々とした柔らかい雰囲気の方なのかなと思っていました。ただ、カメラマンの視点から原田さんについて書かれた本があって、そこにはすごく落ち込んでいたり、怒っていたりと画面には映らない姿も描かれていたんです。それを読んで、一瞬に懸けるアスリートの芯の強さを感じましたね。
──実在の人物、しかもスキージャンプ日本代表のエースを演じるのはプレッシャーがあったのではと思います。濱津さんは以前、別のインタビューで「演じようとせず、ただしゃべるだけでその人になっている感じを目指したい」と語っていましたが、これまでの作品と比べて役へのアプローチ方法は変わりましたか?
正解がある役(実在する人物)を演じるプレッシャーと責任感は、ほかの作品とは比べものにならないほどありましたね。原田さんに怒られないようにという気持ちも……(笑)。ご本人が見て「違うんだけどな」と思われるものにはしたくないと考えていました。
──原田さんらしさを表現するにあたって、何か大事にしていたことはありますか。
やっぱり、何があっても人前では笑えるところですね。ご本人はサービス精神がある方なのかなと感じています。それと僕はけっこう自分で背負いたい性格の人間ですが、原田さんも何かあったときに周囲の人に相談するというよりは一人でひたすら悩んでいたようで。そういった点では自分と近い印象を抱いていました。
──キャストの皆さんはご本人に会って役作りをした方もいれば、撮影期間に対面した方もいたとか。濱津さんはご本人とお会いになったのでしょうか?
それが会えなかったんです。今は北海道でジャンプのコーチをやられているそうで、練習を見学に行けないかなと思ったのですがなかなか行けず……。できればお会いしたかったですね。
田中圭さんから熱い気持ちをもらえた
──ジャンプ台からスタートする瞬間と、着地の場面は実際に演じたそうですね。スタートゲートはビル35階分の高さと聞きました。
スキー自体が初めてでまったく滑れなかったので、最初は震え上がりました(笑)。
──その恐怖はどう克服されたのでしょうか。
一発目は本当に怖かったけれど、撮影当日に現場で何度かやっていくうちに慣れていきました。でもたとえワイヤーでつながれているとはいえ、恐ろしかったですね……。
──そうなんですね。劇中では原田と主人公・西方仁也の友情も見どころの1つとして描かれます。西方を演じた田中圭さんは「濱津さんの完コピぶりがすごい!」と絶賛していましたが、濱津さんから見て彼のお芝居はいかがでした?
田中圭さんはかっこよかったですねえ。すごくまっすぐな方で、熱い気持ちをもらえました。
──なるほど。最後に一観客として、もっとも心を動かされたシーンについて聞かせてください。
天候が悪化して競技が中止になるかもしれないという状況で、25人のテストジャンパーが続行のために命を張って飛んでいくシーンにはグッときました。きっと映画を観てくれた方にもパワーを与えてくれる作品になっていると思います!
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