「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL」特集 「仮面ライダーオーズ / OOO」渡部秀×三浦涼介インタビュー|お前を選んだのは間違いじゃなかった

変わらない秀くんが横にいてくれることで、僕が安定し始めた(三浦)

──では、お二人が気を許し合ったきっかけは?

三浦 というか、僕が彼を好きにならざるを得なかったんだと思います。それだけ2人でいる時間がすごく長かったからね。仲悪いとしんどいなって。

渡部 はっはっは! 俺、それプラスに捉えていいの? 無理やり好きになってくれたの?

一同 (笑)

左から渡部秀、三浦涼介。

三浦 全然、無理やりとかじゃないけど! 秀くんはずっと変わらずいてくれたので、そんな人が横にいてくれることで僕が安定し始めた。それが大きいんじゃないですかね。アンクみたいに、映司といることで成長していったんです。

渡部 なんかさ、仲良くなってから、俺らの関係変になったよね? 変なことで面白がってて。りょんくんが消毒液持って、俺がウエットティッシュ持って、2人で写真撮ったの覚えてない?

三浦 え? それちょっと、忙しすぎてしんどかったんじゃない?(笑)

渡部 仲良くなり方が異常で、2人でわけわかんない奇行に走ってた(笑)。

三浦 2人で、映司とアンクそのままの髪型で一緒に帰ったのは覚えてる。撮影終わってからメイクも落とさず、そのまんまで。

渡部 ああ、懐かしい。アメ横で、「どっちが先にバレて名前呼ばれるか、勝負しようぜ」って言ったやつだ。

──街はパニックになりませんでしたか?

渡部 意外と駄目だったんだよね。人混みにもみくちゃにされて「すごすぎてどっちの勝ちかわかんなかったねー」で終わるのかと思ってたんですけど、閑古鳥が鳴いてた。

一同 (笑)

三浦 (手をたたいて笑いながら)ははは! 大したことなかったよね。こざっぱりしてた。

──声はかけられましたよね?

三浦 ちょこちょこですね。魚屋さんのお兄さんとか。

渡部 あとガチャガチャをやってた家族連れに「ちょっとちょっと!」って言われたりはしたんですけど。懐かしいなあ。上野、行ったねえ。

──その頃にはもう、言い争うことなどもなくなっていたのでしょうか?

渡部 後半はもう、気付いたら2人で同じ方向を向いてましたね。

三浦 ここはもう同じ気持ちだってわかったから、2人の間で争うことはなく。お互いやチームを守るっていう考え方で、共通して目指すものを外に向かって発信してる感じでした。

渡部 もう本当に、映司とアンクですよ、まさに。そっからはもうあっという間で、気付いたらファイナルステージでした。

三浦 速かったね。

──ファイナルステージの中で、渡部さんが本編最終回の放送前日に三浦さんからメールをもらったとおっしゃっていて。もし差し支えなければ、内容を教えていただけないでしょうか……?(ビデオパスで「仮面ライダーオーズ / OOO ファイナルステージ&番組キャストトークショー」を観る

三浦涼介

三浦 え、覚えてる?

渡部 (あっさりと)全然覚えてない。

一同 (爆笑)

渡部 でも、感動的なメールが来たのは覚えてる。

三浦 送ったかな? まあ僕、普段感謝を人に伝えるのが下手で。ありがとうって思っててもどう表現したらいいかわからないから、直接なんてまず言えなかったんです。当時は「ありがとう」って言葉をいただくばっかりでしたし、最後に言わないとと思ったんだろうね。

渡部 たしかに、そのメールにはけっこう長文でストレートな思いが書いてあったと思う。

三浦 うん。まあ1年間、家族より一緒にいましたからね。

渡部 ねー。長かったね。僕は最後にブログで伝えましたけどね(参照:ありがとう。|渡部秀オフィシャルブログ「奏」Powered by Ameba)。キャスト全員に対して、公の場でラブレターを(笑)。りょんくん、お母さんから「秀くんのブログ見なよ!」って言われたんでしょ?

三浦 ん? なんで自分が言ったことに関してはそんなにちゃんと覚えてるの?

一同 (笑)

渡部 ははは、俺その話すっごいよく覚えてるの。りょんくんいつ見てくれるのかなって、現場で触れてくるの待ってたのに、読んでなかったんですよ(笑)。で、りょんくんのママに「秀くんがこんなこと書いてるから、あんた早くブログ見なさい!」って言われたらしい。

大事にしたいのは、今の仮面ライダーの映画ってこと(渡部)

──先ほど、お二人の関係はまさに映司とアンクのようだったというお話がありました。「オーズ」最終話にはアンクの「お前を選んだのは俺にとって得だった。間違いなくな」という名ゼリフがあり、この「平ジェネ」への出演が発表された際に三浦さんがTwitterで「映司。お前を選んだのは間違いじゃなかった」とつぶやいていらしたのも印象的です。お互いが、この人とコンビ役でよかったと思うポイントはどんなところでしょうか?

渡部秀

渡部 やっぱり、りょんくんは素直なので。僕よりも歳は5つも上だから、最初は怖いお兄ちゃんだなあと思ってたんですけど。僕は大人ぶっちゃって実年齢よりも精神年齢を上に見せるタイプなので、りょんくんが実年齢よりも若い、無邪気で素直な部分を見せてくれるようになってからは急に足並みがそろうようになったと思います。そこがすごく魅力的で、本当にりょんくんが相方でよかったなと思います。

三浦 人と長く仕事をするのはなかなか難しいことじゃないですか。仕事のうえでは何年先輩だから……って関係も大事にしつつ、ステージの上では一緒に闘わないといけないし。でも秀くんは、そういう気遣いを必要とせず、堂々と前を歩いてくれる。そんなところを本当に尊敬しています。年齢とともに自分もしっかりしていかなきゃっていう、最近の僕がようやく気付き始めたことを、秀くんははるか前から、むしろ(「オーズ」に主演するため)東京に出て来た段階からわかっていて。もちろん気を張っていたんだとは思いますけど、こんな若い子が一生懸命やって大人たちに「付いて来てください」と言ってくれてる。そういう部分で、この人でよかったと思えました。

──ありがとうございます。では最後に、「平成ジェネレーションズFINAL」を楽しみにしている「オーズ」ファンの方々、仮面ライダーファンの方々に一言お願いします。

三浦 僕たちのことを待ってくれていたファンの方々に、満足していただけるような濃い内容になっていると思います。ぜひ劇場で楽しんでいただければと思っております!

左から渡部秀、三浦涼介。

渡部 「レジェンド、レジェンド」と言っていただいていますけど、僕が一番大事にしたいのはやっぱり、結局これは今の仮面ライダーの映画ってことなんです。ビルドやエグゼイドが輝くような作品作り、現場作りを徹底したいと思って参加したので。なんでかと言うと、僕が現行の仮面ライダーだった当時、映画でいろんなゲストの方々に力を貸してもらった分、今度は僕が協力する番だと思っているんです。今回もりょんくん含め、たくさんの素敵なゲストの方々が出ていますけど、今のライダーを輝かせたいっていう気持ちはみんな一緒。そしておまけとして、映司とアンクのちょっとしたやりとりを、クスッと笑いながら楽しんでいただければうれしいです。

三浦 (プロデューサーの高橋一浩を見て)おまけって言ってますよ!

高橋一浩 あれ、前はオーズが一番って言ってなかった?(笑)

三浦 っていう自信があるからこそ、余裕を見せられるんですね。

渡部 そんな感じです!(笑)

一同 (笑)

「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー」
2017年12月9日(土)より全国公開
「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー」
ストーリー

すべてを超越する力を求め、人類消滅計画をもくろむ凶悪な科学者・最上魁星 / カイザーが現れた。立ち向かおうとする仮面ライダービルド / 桐生戦兎と仮面ライダーエグゼイド / 宝生永夢だったが、永夢は変身ができない。それは以前、ビルドのフルボトルに成分を吸収されたせいであった。そんな絶体絶命の危機にある2人を助けに現れたのは、あの男たち。無事人間としてよみがえった仮面ライダーゴースト / 天空寺タケル、“始まりの男”として神の力を手に入れた仮面ライダー鎧武 / 葛葉紘汰、母校・天ノ川学園高校の教師となった仮面ライダーフォーゼ / 如月弦太朗、アンクと再会を果たした仮面ライダーオーズ / 火野映司が帰ってきた。世界を救うため、ライダーたちが力をひとつにする。

スタッフ / キャスト

原作:石森章太郎
脚本:武藤将吾、高橋悠也
監督:上堀内佳寿也
音楽:川井憲次、ats-,清水武仁&渡辺徹、中川幸太郎
アクション監督:宮崎剛
特撮監督:佛田洋
出演:犬飼貴丈、飯島寛騎、渡部秀、福士蒼汰、佐野岳、西銘駿、赤楚衛二、高田夏帆、瀬戸利樹、松本享恭、岩永徹也、松田るか、小野塚勇人、黒崎レイナ、甲斐翔真、土屋シオン、柳喬之、滝裕可里、関智一(声)、三浦涼介、田中卓志(アンガールズ)、水上剣星、前川泰之、大槻ケンヂ

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渡部秀(ワタナベシュウ)
1991年10月26日生まれ、秋田県出身。2008年に第21回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト準グランプリを受賞。2010年に特撮ドラマ「仮面ライダーオーズ / OOO」で初主演を果たす。主な出演作にNHK連続テレビ小説「純と愛」、映画「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」などがある。2017年には大東駿介とダブル主演を務めたSFアクション「BRAVE STORM ブレイブストーム」が公開された。現在はドラマ「科捜研の女 season17」に橋口呂太役でレギュラー出演中。また2018年には「おみおくり」が3月に、「シュウカツ2」が春に封切られる。
三浦涼介(ミウラリョウスケ)
1987年2月16日生まれ、東京都出身。2002年に映画「おぎゃあ。」でデビューし、2005年に特撮ドラマ「超星艦隊セイザーX」にケイン役でレギュラー出演する。2012年に「夏だよHONEY!!」で歌手デビューも果たした。主な出演映画は「PIECE~記憶の欠片~」「るろうに剣心 京都大火編」など。2017年には舞台「失なわれた藍の色」に主演し、舞台「グランギニョル」にも参加した。2018年1月には主演映画「星くず兄弟の新たな伝説」が公開されるほか、4月に舞台「1789―バスティーユの恋人たち―」が上演される。

衣装協力(三浦涼介) / wjk(wjk base 03-6418-6314)


2017年12月8日更新