風と女と旅鴉
カゼトオンナトタビガラス
上映時間:91分 / 製作:1958年(日本) / 配給:東映京都
解説 加藤泰監督による股旅時代劇。島帰りの中年ヤクザ・仙太郎とチンピラヤクザ・銀次が、奇妙な友情を感じ合い、銀次の故郷へ戻ってきて巻き起こす騒動を描いている。銀次はその故郷の村で、かつて父母を悲惨な死に方で亡くし、追われるように村を去ったのだが、帰ってきた銀次を迎える村人たちの目は冷たい……。中村錦之助をはじめ出演者全員がノー・メイクの素顔で登場し、全場面がアフレコいっさいなしの同時録音。加藤監督のありのままの自然さを追求しようとする意気込みがうかがえる。仙太郎に扮する三國連太郎が、いつも銀次に村の人たちと仲良くすることを諭す、苦労性の渡世人を渋い味で好演。錦之助も、ひねくれた若者の姿を見事に演じていて、白塗りのない素顔で、いたずらっぽくにやける姿が、妙にかわいらしい。加藤監督得意のロー・アングルのカメラが効果を発揮し、叙情的で心温まる作品になっている。
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