貧困生活から這い上がってきたヤンキー大地真と、名家に生まれエリート街道を歩んできた天堂誠、まったく逆の人生を歩んできた2人の「マコト」の人格がボクシングの試合中に入れ替わってしまう。ゲッサンで連載中のボクシングマンガ「マコトの王者」は、2人の主人公をそれぞれの視点で描いた同時進行の2本立て連載だ。コミックナタリーはこのマンガ界初の試みに注目し、「マコトの王者」を徹底解剖。作者の福井あしびに2本同時連載ならではの面白さと難しさを語ってもらった。

取材・文／坂本恵　編集・撮影／唐木元

マンガ界初の試みを徹底解剖

第1話を除き、「赤コーナー」「青コーナー」の同時並行連載という形をとっている「マコトの王者」。発売される単行本は2冊に分かれており、「青コーナー」の第1話は新たに20ページ描き下ろされている。

2人のマコトをとことん比較

ボクシングスタイル

• サウスポーで強いパンチを打ち、がむしゃらに前に出るファイター型。モデルはマニー・パッキャオ。
• 攻めてよし、守ってよし、何でもできるオールラウンダー型。モデルはオスカー・デ・ラ・ホーヤ。

家族

• 家族仲が悪く、特に父親とは絶縁状態。弟は父親の秘書。
• 両親とは死別したが、妹3人と仲良く暮らしている。

性格

• 人情家で義理に厚い。感情で動くタイプ。
• 他人に興味がない。理性で動くタイプ。

財産

• 大金を稼ぐスターボクサーで億万長者。パーティでのディナーや、恋人が作る高級料理を食べることも。
• 父親の残した借金3億円を背負っている貧乏人。食事は卵かけごはんがメインメニュー。