「機動戦士ガンダムNT」榎木淳弥インタビュー|声優として一度は“ガンダム”に乗ってみたかった

昔から「ガンダム」を好きな人にこそ観てほしい

──先ほど「機動戦士ガンダムUC」の話をされていましたが、全話観られましたか?

観ました。とにかくクオリティが高く、絵もすごいですしキャストの皆さんも作品に沿った人間臭いお芝居をしていて、「この作品の続編を作るのはなかなか大変だろうな」「ファンの次作への期待もすごいだろうから、それに恥じない作品にしよう」と思いました。

──特に印象的なシーンは?

4話のロニのエピソードですね。あの辺のエピソードで「理不尽に理不尽を返しちゃいけない」みたいな話があって胸に刺さりました。攻撃されたからやり返していると戦争は終わらない。だから我慢しろというわけではないですけど、自分の行動を正当化してやり返してはいけない……そんな言葉にすごく「なるほどな」と刺さりました。

「機動戦士ガンダムUC」4話より。ロニとバナージの戦闘シーン。 「機動戦士ガンダムUC」4話より。ロニとバナージの戦闘シーン。

──そういった学ばされる部分があるのが「ガンダム」シリーズの魅力ですよね。

そうですね。しっかりとテーマがあって、人間を丁寧に描いているから胸に刺さる作品が多い印象です。

──ほかの「ガンダム」シリーズでは何を観られていますか?

実は宇宙世紀シリーズはあまり観ていなくて、昔は「新機動戦記ガンダムW」や「機動新世紀ガンダムX」、「機動戦士ガンダムSEED」を観ていました。あとは最近だと「機動戦士ガンダムF91」を観ましたね。「ガンダムNT」と近い年代だったこともあり、観てみたらすごく楽しかったです。

──榎木さんの年齢的には、学生時代に「機動戦士ガンダムSEED」が放送されていた世代ですよね。

まさに中学生のときに「機動戦士ガンダムSEED」をリアルタイムで観ていました。ただキャラクターでは「機動新世紀ガンダムX」のヒロイン・ティファが好きでした。最初に観た「新機動戦記ガンダムW」のリリーナがキリッとしていたので「ガンダム」シリーズのヒロインはああいうイメージだと思っていたんです。でもティファは可憐な美少女で、兄と「『新機動戦記ガンダムW』と『機動新世紀ガンダムX』でヒロインを交換してくれたら最高だよね」なんて言っていました(笑)。

──最後に、新たな宇宙世紀100年の歴史を描くプロジェクト「UC NexT 0100」の最初の作品となる「機動戦士ガンダムNT」にかける意気込みをお聞かせください。

榎木淳弥

多くの人に観ていただきたいですね。特に昔から「ガンダム」を好きな皆さんに。中には新しい宇宙世紀作品が発表されると「設定がちょっと違うんじゃないか」と思う人もいるそうですが、それは一旦横に置いておいてとりあえず1回観ていただけたらと。絶対「楽しいからいいか」と思ってもらえるはずなので。

──自信満々ですね。

はい。物語のいいところってそういうところだと思うんですよ。観て楽しかったら、細かいことはどうでもよくなってしまうような。それぐらいの力があると思います。ですので、とりあえず1度は観て判断していただけたら嬉しいです。

「機動戦士ガンダムNT」
2018年11月30日(金)全国90劇場にて公開
「機動戦士ガンダムNT」
スタッフ

原作:矢立肇、富野由悠季

監督:吉沢俊一

脚本:福井晴敏

メインキャラクター原案:高橋久美子

キャラクターデザイン:金世俊

メカニカルデザイン:カトキハジメ、小松英司

企画・制作・アニメーション制作:サンライズ

キャスト

ヨナ・バシュタ:榎木淳弥

ミシェル・ルオ:村中知

リタ・ベルナル:松浦愛弓

ゾルタン・アッカネン:梅原裕一郎

ミネバ・ラオ・ザビ:藤村歩

ブリック・テクラート:古川慎

マーサ・ビスト・カーバイン:塩田朋子

モナハン・バハロ:てらそままさき

イアゴ・ハーカナ:中井和哉

アバーエフ:山路和弘

フランソン:星野貴紀

アマージャ:佐藤せつじ

タマン:駒田航

デラオ:荒井勇樹

パベル:島田岳洋

マウリ:玉野井直樹

ヨナ(8歳):中村文徳

ミシェル(8歳):横溝菜帆

榎木淳弥(エノキジュンヤ)
10月19日生まれ、東京都出身。主な出演作に「この音とまれ!」倉田武蔵役、「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」パンナコッタ・フーゴ役、「風が強く吹いている」城太郎(ジョータ)役、「活撃 刀剣乱舞」堀川国広役、「アイドルマスター SideM」舞田類役、「スパイダーマン:ホームカミング」ピーター・パーカー / スパイダーマン役など。