マンガから小説に逆輸入したい

岡田　咲良先生、初めまして！ 今日をすごく楽しみにして来ました。

咲良　僕もお会いしたかったです。

──そうか、「D・F・O」のおふたりは今日が初対面なんですよね。

オオイシ　僕と岡田さんは「奴隷区」の単行本が出るタイミングとかでちょくちょく飲んでるんですよ。マンガの今後の展開をこうしてみようとか、原作と違う流れになってるところを相談したり。

岡田　ほぼ「ガンガンやってください！」っていう答えですけどね（笑）。咲良先生の「D・F・O」はいちファンとして楽しく読ませてもらっています。原案にいない新キャラ・ピクシーのフォニィが登場したときは、逆輸入したい気持ちでした。原案が殺伐としているんで、マスコットキャラは必要だなと。

咲良　本当ですか！ うれしいです。自分の画風もあると思うんですけど、全体的に重い物語なので追加させていただきました。あとこの物語の中核を担うヴァンパイアのピエルは、原案だとすごく美しい設定ですが、僕の絵だと……（笑）。

──魅力のあるおじさま風のヴァンパイアですよね。岡田先生は「奴隷区」は原作、「D・F・O」では原案を手がけていらっしゃいます。

岡田　はい、なので2作品で関わり方が少し違います。でもどちらもアレンジは大歓迎です！ すべてストンと納得いく改変をしてもらっているので、僕は勉強しているような気持ちでマンガを読んでいます。

咲良　ありがとうございます！ お会いしたことがなかったので、Twitterで話しかけようか悩んでいました（笑）。

オオイシ　会ったことなかったら、話しかけるの躊躇しますよね（笑）。「奴隷区」もいろいろアレンジをさせていただいていますが、中野タイジュのビジュアルは原作から結構変えていますね。夜の街で働いているキャラが多いので、黒髪キャラが圧倒的に少なかったんですよ。なので中野タイジュは黒髪の美少女風にしました。男ですけどね。

岡田　僕はマンガ家さんが花形だと思っているので、僕の原作や原案をご自分の作品にしてしっかりかわいがってほしいって思っています。読者さんに面白いものを届けて、より多くの読者さんに読んでもらうことが一番大事なので、それさえ叶えば何も言うことはありません。