「悪役令嬢と鬼畜騎士」
コミック:生還、原作:猫田、キャラクター原案:旭炬
一迅社
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悪役令嬢・ツェツィーリアはある日前世の記憶を取り戻し、今の自分は乙女ゲームの登場人物であることに気づく。その悪行から断罪されることがすでに決定しており、王子に婚約破棄されたのちヒロインにハメられて娼婦となったツェツィーリア。そんなツェツィーリアのもとへ最初の客としてやってきたのは、ヒロインの幼なじみでチートな近衛騎士団副団長ルカス・ヘアプストだった。ルカスに抱かれた翌日、ツェツィーリアはルカスの婚約者になっていて……。初恋をこじらせた鬼畜騎士×高級娼婦にジョブチェンジした悪役令嬢のラブファンタジーだ。
©生還・猫田・旭炬/一迅社
担当編集者・A氏(ゼロサム編集部)コメント
Q. 受賞した感想をお聞かせください。
「悪役令嬢と鬼畜騎士」異世界部門の受賞、誠にありがとうございます。
そして生還先生、原作の猫田先生、本当におめでとうございます!! 電子コミック大賞が始まり、上位5作品の中に入ったときは、ちょうど実際に生還先生とお会いして打ち合わせをしていたときでして、2人でソワソワしながら「もしかしたらもしかするのでは…!」とお話しておりました。
受賞の連絡をいただいたときは、先生も私もすぐには理解できず「本当に……?」という気持ちもあったのですが、生還先生は「これからもがんばります!!」と気合十分に、今回の電子コミック大賞で使用する色紙用のイラストなども(スケジュールが立て込んでいてお忙しい中で!)すぐに描いてくださいました。
生還先生は「悪役令嬢と鬼畜騎士」を本当に愛していらっしゃって、毎回ネームの構成や原稿などにも原作愛を詰め込んだコミカライズをされています。
「悪役令嬢と鬼畜騎士」の人気は、猫田先生の面白すぎる原作と生還先生の美麗な作画がマッチしたのはもちろんですが、そういった生還先生の原作愛の部分が読者様に届いた結果なのかなと思っています。
コミカライズとしても、TLとしても、少女マンガとしても、どれをとっても、ものすごくクオリティの高い作品になっていますので未読の方は是非この機会にお手に取ってみてくださいませ!
Q. 「悪役令嬢と鬼畜騎士」の推しポイントはどんなところでしょうか。
恐怖を感じるくらい一途にツェツィーリアを想うルカスの恋心と、勘違いしたまま怯えるツェツィーリアのじれじれのすれ違いがときに面白く、ときにキュンキュンするところが推しポイントです!
ほかの男から送られたドレスを脱がせたい一心のルカス。
恐怖に怯えるツェツィーリア。
また、生還先生の美麗な作画も「悪役令嬢と鬼畜騎士」を語るうえでかかせません。美しいドレスや装飾品、背景などの細部もぜひ一度じっくり拝見いただきたいポイントです。生還先生はアシスタントさんも最小限でほぼほぼおひとりで描かれているのですが、おひとりで描かれているのが信じられないくらい細かく、美しく描かれています!
瞳の中まで細かくキラキラに描かれています! 是非、細部までご覧ください!
「悪役令嬢と鬼畜騎士」は、ヒストリカル風なラブロマンスでありながら、いきすぎて面白くすら感じてしまうルカスの狂気具合と、ツェツィーリアの心の中のツッコミのギャップが面白いのですが、生還先生はそれを見事にマンガとして仕立て上げていらっしゃいます。
少女マンガ風にキラキラな華やかな画面から、ルカスのこわすぎる顔芸が繰り出されるところは面白く、思わず笑ってしまうポイントです(笑)。
ツェツィーリアを想うと思わず顔に線が増えてしまうルカス。
現在3巻までコミックスが出ていますが(今回受賞の【連載版】は15話まで配信中)、ルカスのヤバすぎる初恋がツェツィーリアに伝わる……!?
といった、キュンキュンなところもあり、思わず笑ってしまうところもあり、という内容になっているのでぜひコミックスで確認してみてください!
Q. 制作時の裏話や先生との印象的な思い出を教えてください。
「悪役令嬢と鬼畜騎士」は加筆修正が本当に多い作品だと思っています。R18シーンがあるため、オンライン版では見せられない箇所や、掲載できず泣く泣くカットした構成など、生還先生の好意ですべてコミックス時に加筆修正をしています。誇張ではなく、「悪役令嬢と鬼畜騎士」のコミックスは生還先生の汗と涙の結晶でできています……! また、「悪役令嬢と鬼畜騎士」は紙・電子のコミックスどちらも白抜き修正がされるのですが、生還先生はエロに対してものすごく熱い思いをお持ちのため、白抜き前のいろいろな部分もすべて細部まで描かれています。無修正版を読めるのは担当編集の私と、ノベル編集部の担当編集、そして原作の猫田先生の特権です。(でも、いつか読者さんに成人版としてお届けできないかなぁ、とは妄想しています。※会社の考えではなく、あくまで個人の考えです)
Q. ぜひ読んでほしいというエピソードや話数、シーンはどこでしょうか?
ぜひ読んでほしいエピソードということで、各巻より1シーンずつご紹介させていただきます。コミックス1巻から、まずはやはり第1話ですね! 最初からクライマックスという感じで、ルカスの狂気具合とツェツィーリアの勘違い怯えっぷりがよく出ている1話になっています。ゼロサム公式YouTubeチャンネルでボイスコミック化もされていますので、気になる方はこちらもぜひ!
Web広告で話題になった「わざと痛くしますね」。こちらで「悪役令嬢と鬼畜騎士」を知ってくださった方も多いかもしれません。
続いて2巻から、第9話の火蜥蜴とルカスのバトルシーンも必見です。美男貴公子のルカスが戦うシーンは思わずドキドキします…!(第1巻の第5話でもツェツィーリアを守るためにルカスが魔獣と戦うシーンがあります。こちらもカッコいいです!)
ルカスの異次元な強さがわかる見開きです。
そして最新刊の3巻から、第13話のツェツィーリアとルカスが2人で泣いてしまうシーン。第13話を通して見ていただくと、一瞬、時が止まったかのような臨場感あふれる構成で描かれていて、生還先生のセンスに脱帽です。なぜ2人が泣いてしまったのかは、ぜひコミックスで!
涙が溢れるツェツィーリアと涙が零れるルカス。
ほかにもかわいらしいミニツェツィちゃんたちや、ルカスの顔芸など見どころ満載です。
このほかにも博士ミニツェツィなどいろいろなミニツェツィがいますよ!探してみてくださいね!
キラキラ少女マンガと思いきや……。
すぐに瞳の瞳孔が開いてしまうヒーローです。
好評発売中のコミカライズ「悪役令嬢と鬼畜騎士」コミックス1巻~3巻、原作小説「悪役令嬢と鬼畜騎士」1~4巻をどうぞよろしくお願いいたします!
「転移先は薬師が少ない世界でした」
漫画:夏野はるお、原作:饕餮
アルファポリス
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勤め先が倒産し、職を失ってしまった主人公の優衣。彼女は神様のうっかりミスのせいで異世界に転移してしまう。元の世界に戻る方法もなく、仕方なくこの世界で生きることを決めた優衣は、神様に勧められた職業・薬師になることに。薬師としての基礎知識を授かったうえで、調合の特訓を積み、いざ地上で新たな生活をスタートさせる。すると薬師の才能が想像以上に花開き、優衣はこの世界で引っ張りだこになり……。平穏を求める苦労人女子の異世界ライフが描かれる。
©饕餮・夏野はるお/アルファポリス
担当編集者・I氏(レジーナ編集部)コメント
Q. 受賞した感想をお聞かせください。
受賞を知ったとき、夏野はるお先生も私も「信じられない……!」という言葉が真っ先に出てきました(笑)「電子コミック大賞2024」の投票期間中、「投票しました!」とコメントを寄せてくださる読者さんも多かったのですが、受賞して初めて応援してくださる読者さんの多さを実感しました。近年、多くの異世界ファンタジー作品が刊行される中で、本作を選んでくださった読者さんには感謝しかございません。
Q. 「転移先は薬師が少ない世界でした」の推しポイントはどんなところでしょうか。
主人公のリンが、一見派手なチートスキルの持ち主でありながら、“等身大”で奮闘し、未来を切り開いていく姿が推しポイントです。
元の世界でリンは早くに両親を亡くし、就職した会社は倒産するという不遇な状況が続いていました。そこから一転、異世界では神様からの恩恵を受けるものの、リンはチートスキルに驕らず、着実に自分のできることを増やしていきます。苦労から解放されたのびのび楽しい異世界ライフだけではなく、異世界でも現実の世界のように一歩ずつ進んでいくリンの姿を見守ってほしいです。
Q. 制作時の裏話や先生との印象的な思い出を教えてください。
夏野先生はハイ・ファンタジー作品がお好きなので、作画や設定などをこだわって描いてくださっているところが印象に残っています。キャラクターの衣装やダンジョン、モンスターのキャラデザまで丁寧に描いてくださります。よく見るとコマの隅でわちゃわちゃしているスライムや従魔たちの絡みがあるのですが、そうしたところからも夏野先生の遊び心と「隅々まで楽しんで読んでもらえるマンガにしたい」というポリシーを感じています。
原作者の饕餮先生も世界観をしっかり持っている作家さんなので、夏野先生が気になった設定を伺うと、小説には載せていなかった細かい設定が次から次へと出てきます。そんなおふたりだからこそ、「転移先」が読者さんに愛されているのだと思っています。
Q. ぜひ読んでほしいというエピソードや話数、シーンはどこでしょうか?
ぜひ読んでほしいお話は多いのですが、1つに絞るならテイマーに捨てられた従魔を癒すエピソードです。
3巻19話に収録されているエピソードなのですが、雨が降る中リンのもとに、テイマーに捨てられた従魔たちがやってきます。彼らはテイマーによってこき使われた挙句捨てられたため、体中傷だらけで人間不信になっていました。そんな彼らがリンのもとを訪ねて来たのは、元従魔仲間だったスミレという魔物が、リンのもとで楽しく生活をしているところを見かけたから。二度と傷つきたくない、心も体も傷ついた従魔たちを、リンの人柄と薬師の腕前で癒していきます。リンの優しさが回りまわって慕う者を増やしていくという、リンの魅力を表すエピソードです。