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上坂すみれがコミックシーモアからチョイスした「いつか誰かに食らわせたい必殺技が載っている」8作品

昨年8月にオープン10周年を迎えた電子書籍配信サイト「コミックシーモア」。11万冊を超えるそのマンガラインナップを紹介すべく、コミックナタリーでは著名人がテーマに基づき選定したマンガセレクションを公開する。

前回のドレスコーズ・志磨遼平(参照:コミックシーモア特集、志磨遼平がチョイスした「理想のヒーローが登場する」7作品)に続く2人目のセレクターは、声優・上坂すみれ。「いつか誰かに食らわせたい必殺技」という、なんとも人を食ったテーマのもと、彼女が選んだ8冊とは?

取材・文/成松哲 撮影/上山陽介

最近、四次元殺法コンビがとっても熱くて!

──この選書テーマを設定したということは、誰か必殺技を食らわせたい方が?

上坂すみれ

それはまあ(笑)。でも皆さん、そういう相手っていますよね?

──はい。僕も会社の人間の半分くらいには食らわせてやりたいと思ってますし。

ですよね(笑)。

──で、そのテーマに沿って選ばれた8冊なんですけど、正直意外でした。

我がことながら結構こじつけ感があるな、とは思ってます(笑)。

──ではさっそくこじつけ感ある必殺技の数々について聞かせてください(笑)。まずは「キン肉マン」から。

あっ、でもこれはあんまりこじつけてない作品ですね。

──登場する超人はみんなフィニッシュホールドを持ってますもんね。

「キン肉マン」

その中でも以前はアシュラマンが好きだったんですけど、最近はペンタゴンとブラックホールの四次元殺法コンビがとっても熱くて。

──あんまり強いタッグチームじゃないですよね?

私の中では超人の強さはわりと気になってなくて……なんて言えばいいんだろう? 顔面がないキャラクターが好きなんです。

──確かにペンタゴンの顔は☆マークだし、ブラックホールに至っては顔のド真ん中に穴が空いている。目、鼻、口はないですね。

私、映画泥棒も好きなんですけど、そういうキャラの系譜の元祖に「キン肉マン」の超人がいると思っていて。「キン肉マン」の顔のないキャラってなぜか表情が雄弁な気がするんです。ウォーズマンも実は萌えキャラだったりしますし。

──一見無表情なロボ超人なんだけど実は友情に厚い、ある種のツンデレと言えなくもない。

そうですそうです(笑)。そのウォーズマンと同じ顔の系譜にある四次元殺法コンビもやっぱり萌えキャラなので、あの2人のクロノスチェンジを体感してみたいんです。

──対戦相手に技をかけられてるとき、ペンタゴンが自分の顔の☆マークを回転させると技のかけ手と食らい手が入れ替わるあの技?

上坂すみれ

ですね。☆マークが正位置のときのペンタゴンの顔はすごくカッコいいのに、回してる途中、☆マークが中途半端な位置になってるときの顔ってすごく気持ち悪いじゃないですか。

──萌えポイントは顔の気持ち悪さ(笑)。

なんかあの顔がツボなんです(笑)。「☆を回してる間、絶対顔かゆいだろうな」って気になっちゃって。

──あとクロノスチェンジを発動させるには、上坂さんはいったん相手の技を食らわないといけないですよね?

痛いのはいやだなあ……。じゃあアデランスの中野さん的な立ち位置、リングサイドの実況席あたりから誰かがクロノスチェンジを食らってるところを見てることにします。

──ペンタゴンの気持ちの悪い顔と、彼が誰かをプロレス技で痛めつけているところを眺めていたい、と。

そういう感じです(笑)。

にわか「うる星やつら」ファンなんです

「うる星やつら」

──そして2冊目に選んでいただいたのが……。

「うる星やつら」。今いちばん読んでるマンガです。

──2015年の今ですか?

にわかファンなんです(笑)。1月に「(うる星やつら2)ビューティフル・ドリーマー」のBlu-rayが発売されたのがきっかけなので。名作であることは知ってたから「押井(守)監督の『うる星やつら』ってどんな感じなんだろう?」って買ってみたら見事にハマって2週間くらい毎日観てました。

──そしてコミックスにも手を伸ばし……。

今に至る(笑)。

コミックシーモア

累計利用者数2000万人を突破した国内最大級の電子書籍配信サイト。 NTTグループのNTTソルマーレが運営し、2014年8月16日にオープンから10周年を迎えた。 22万冊以上の品揃えを誇り、「ブラックジャックによろしく」など、無料で読めるコミックも700冊以上提供している。 また常時100本以上の特集やキャンペーンを開催している。

上坂すみれ(ウエサカスミレ)

ソビエト社会主義共和国連邦が崩壊した1991年生まれの声優、アーティスト。小学生時代よりジュニアモデルとして活動し、2012年テレビアニメ「パパのいうことを聞きなさい!」の小鳥遊空役で本格的に声優デビューを果たす。以来「中二病でも恋がしたい!」「ガールズ&パンツァー」「鬼灯の冷徹」「艦隊これくしょん -艦これ-」「アイドルマスター シンデレラガールズ」など、話題作・人気作の主要キャラクターの声を多数務める。またロリータファッション、ソ連・ロシア、ミリタリー、80年代アイドル、ナゴムレコードなど、サブカルチャーに対して広く深い造詣を示すことも話題に。2013年4月にはその趣味の世界をダイレクトに反映したシングル「七つの海よりキミの海」でアーティストデビューし、これまでに桃井はるこ作詞作曲の「げんし、女子は、たいようだった。」、大槻ケンヂ作詞、NARASAKI作曲の「パララックス・ビュー」、及川眠子、サエキけんぞう、窪田晴男、谷山浩子らを作家に招いた「来たれ!暁の同志」などのシングルを発表。2014年1月には1stフルアルバム「革命的ブロードウェイ主義者同盟」を、同年末には自身がセレクトした80年代アイドルナンバーをコンパイルした「上坂すみれ presents 80年代アイドル歌謡決定盤」もリリースしている。