ナタリー PowerPush - 坂道のアポロン

菅野よう子、小玉ユキ、渡辺信一郎 現場では聞けなかった質問交換会

監督 渡辺信一郎 インタビュー

質問です!菅野よう子→渡辺信一郎
「どうして脚本家〈今回は原作も〉がいつも女性なの?」

──菅野さんと小玉先生のおふたりから質問をいただいているので、そこからお聞きできたらと。まず菅野さんからの質問は、「どうして脚本家(今回は原作も)がいつも女性なの?」。

渡辺信一郎

あー、そういえばそうか。女性が多いのは偶然なんだけどね。でも仕事するとき、女性のほうが話が合うときが多いかも。たとえば初対面のときとか、男性だと何か張り合われちゃったり、構えられちゃったりすることが多いかな。俺はオープンなんですけどね(笑)。

──作品のイメージがあるんでしょうか。

わかんないけど、女性のほうがナチュラルに接してくれる気がする。クリエイターと呼ばれる人には、男性的な感覚を持ってる女性と、女性的な感覚を持ってる男性っていうのが、実はすごく多いと思うんです。僕も女性的な感覚があると自分でも思うし、そう言われることも多いんで、女性のほうがやりやすいっていうのはあるかもしれない。

──それってどうしてなんでしょう。

なぜだろう。やっぱり経験的には、マッチョで男らしい男性のクリエイターで優秀な人はあんまり見ないかな。やはり男性女性の両方の感性がないと、一面的というか偏ったものになっちゃうからじゃないかな。よくプロデューサーとかが、女性らしい細やかな感性を求めて、女性に仕事を依頼しよう、とかいうんですよ。でも上がったものをチェックしてて、俺より男らしいなー、とか俺のほうが細やかだな、とか思うこともあります(笑)。

質問です!小玉ユキ→渡辺信一郎
「このマンガのアニメ化を引き受けようと思った決め手は何でしたか?」

──続いて小玉先生の質問は割とストレートです。「このマンガのアニメ化を引き受けようと思った決め手は何でしたか?」。

えーとね、もちろん原作がいい作品だったから、というのは当然なんですけど、ちょっとアニメ化にあたって敷居が高い所はあるだろうな、という感じはしたんですよね。たとえば音楽に全然興味なかったり、ジャズのジャの字も知らない監督とかがやったりしたら、ちょっと残念な事になるような気がする。それだったら自分がやるべきでは、と。やっぱりただのネタとして使う以上にジャズへの愛着をもって描かれているし、主人公ふたりのつながりを演奏シーンで表現したりしてるので、そこは重要なポイントだなと。

──ではジャズに関しては、もう俺に任せておけ、と。

いやいや、そんなことはないんですが(笑)。ジャズ知らない人がやるよりは俺がやったほうがいいんじゃないか、というのはありますね。あと「アポロン」の原作っていろんな読み方ができると思うんだけど、自分ではこれは孤独な男の子と、もうひとりの孤独な男の子がいて、それが音楽を通じて理解者に初めて会い、つかの間の夏休みのような時を過ごす、という話に見えたんです。で、基本的にはそういう話が好きなんですよ。

──渡辺監督の青春ものって意外に思うファンは多いんじゃないかと。

まあ、そう言われることも多いですね。でも根本的には、今まで自分が作ってきたものとは、そんなにずれてないと思ったので。あとは……、内容的に自分とちょっと重なるところもあったんですよ。僕、小学生のころ、まあどちらかというと勉強ができる優等生だったんだけど、なぜか学校イチのワルと友達だったんです。

薫と千太郎よろしく、小学生のころの渡辺監督にはワルの友人がいた。

──まさに薫と千太郎じゃないですか!

それで、なんで友達だったかっていう繋がりが、同じ音楽が好きだったってことなんですよ。まあそれがジャズとかかっこいいものじゃなくて、KISSだったんだけど(笑)。これが現実のイマイチなところですが。

──ははは(笑)。

KISSファンが学年に俺とそいつしかいなくて仲良くなって、毎日遊びに行ったりして。KISSのレコード聞いて、研究会を開催したりね(笑)。

オンエア情報

初回放送:2012年4月12日(木)25:10~
以降毎週木曜24:45~フジテレビ「ノイタミナ」にて放送。ほか各局でもオンエア。

原作:「坂道のアポロン」小玉ユキ(小学館「月刊flowers」連載)

監督:渡辺信一郎
脚本:加藤綾子・柿原優子
キャラクターデザイン:結城信輝
総作画監督:山下喜光
音楽:菅野よう子
アニメーション制作:MAPPA/手塚プロダクション

アニメ『坂道のアポロン』オリジナル・サウンドトラック 2012年4月25日発売 3059円(税込) / EPICレコードジャパン

本年、第57回小学館漫画賞一般向け部門を受賞したマンガ「坂道のアポロン」を、アニメ業界随一の音楽通で知られる渡辺信一郎監督が渾身のTVアニメ化!さらに、映像音楽業界で第一線を走り続ける菅野よう子が作品の音楽をトータルプロデュース!ジャズの名曲と共に、60年代のどこまでも純粋で眩しい青春がよみがえる!

収録楽曲

1. KIDS ON THE SLOPE / 2. Chick‘s Diner / 3. Moanin‘ / 4. Bag‘s Groove / 5. Blowin' The Blues Away / 6. Satin Doll / 7. YURIKA / 8. Rosario / 9. Curandelo / 10. Transparent / 11. Run / 12. But not for me / 13. My Favorite Things / 14. Equinox / 15. A Piece Of Blue / 16. Lullaby Of Birdland バードランドの子守唄 / 17. Jazz For Botton / 18. Four / 19. Easy Waltz / 20. float / 21. Milestones / 22. Apollon Blue / 23. Kaoru & Sentaro Duo in BUNKASAI(Medley "My Favorite Things ~ いつか王子様が ~ Moanin‘") / 24. Someday My Prince Will Come いつか王子様が

小玉ユキ 「坂道のアポロン」9巻 2012年4月26日発売 440円(税込) / 小学館

見逃せない本編完結!事故で妹を負傷させてしまったことをきっかけに、薫や家族の前から突然姿を消してしまった千太郎。千太郎はどこに、どんな思いで……!?

薫は喪失感から律子を傷つけてしまい、さらなる失意の中1人東京の大学へと進む。千太郎と薫は、再会できるのか?薫と律子の恋はこのまま消滅してしまうのか?鮮やかな季節の行く先は……!?

ラストまで疾走する物語をお楽しみに。美しいスペシャルページも必見!

YUKI ニューシングル「プレイボール / 坂道のメロディ」2012年5月2日発売  / EPICレコードジャパン

  • 初回生産限定盤[CD+DVD] 1500円(税込)ESCL-3895~3896
  • 通常盤 [CD]1020円(税込)ESCL-3897
CD収録曲
  1. プレイボール
  2. 坂道のメロディ
初回限定盤収録内容
  • 「プレイボール」ミュージックビデオ収録

※小玉ユキ描き下ろしイラスト ワイドキャップステッカー仕様

秦 基博 meets 坂道のアポロン ニューシングル「アルタイル」2012年5月30日発売 Ariola Japan Augusta Records

  • 初回生産限定盤[CD+DVD] 1260円(税込)AUCL-83~84
  • 通常盤 [CD] 840円(税込)/ AUCL-85 / Amazon.co.jpへ
CD収録曲
  1. アルタイル
  2. アルタイル<backing track>
初回限定盤収録内容

Music Video収録DVD

初回盤/通常版共通特典

小玉ユキ先生 描き下ろし「坂道のアポロン」オリジナル・ジャケット仕様

渡辺信一郎(わたなべしんいちろう)

渡辺信一郎

1965年、京都府生まれ。1994年にOVA「 MACROSS PLUS」で監督デビュー(共同監督)。代表作はTVシリーズ「COWBOY BEBOP」、映画「COWBOY BEBOP THE MOVIE」、TVシリーズ「SAMURAI CHAMPLOO」、OVA「ANIMATRIX / KID'S STORY, A DETECTIVE STORY」、映画「GENIUS PARTY / BABY BLUE」など。