殺陣あり、生演奏あり！エンタメ要素満載の作品に

──本作では、六本木康弘さんが殺陣を担当し、殺陣衆の方々も参加するなど、アクションシーンも注目ポイントの1つとなりそうです。

砂川　メアリーは特に戦闘シーンが多そうだよね。マリアは大きい十字架を持って戦うんですが、あんなに大きな十字架は振り回したことがないのでどうなるか楽しみです。以前、稽古場で（イザーク・ロザリオ・ディ・マリア / 結生・ロザリオ・ディ・マリア役の）寿里さんが試しに僕の十字架を持ったことがあったんですけど、スラッとした人が大きい武器を持つとやっぱり画になりますね……美しかったです（笑）。

──アクションのみならず、プロジェクションマッピングを用いた演出や、後藤泰観さんによるバイオリンの生演奏など、さまざまなエンタテインメント要素が盛り込まれた作品になりそうですね。

砂川　「ブラッディ＋メアリー」の世界にバイオリンの生演奏が入るって、すごく豪華ですよね。テンション上がるなー！ 純粋に客席からも観てみたかったなあって思います。

北川　ね！ めっちゃわかります。俺もこの作品は客席から観てみたいかも。

北川尚弥

──ちなみにお二人は映像を通してご自身のお芝居をご覧になることはありますか？

北川　たまに映像を観るんですが、キャラクター用のメイクをしていて見た目がまったく違うので、「えっ、これは誰？」ってなります。舞台作品は割と冷静な気持ちで観られますね。その点でいうと、逆にドラマを観るほうが恥ずかしいです。あまり濃いメイクをしないので。

──なるほど。2.5次元作品に多く出演される方特有の感覚かもしれませんね。

砂川　舞台の映像を観て、自分は「もうちょっとがんばれたんじゃない？」って反省するときもありますし、「俺ってこんなに動けたんだ！ やればできるじゃん！」って自分に拍手することもあります（笑）。自分のお芝居を振り返ることができるという意味でも、Blu-ray / DVD化や配信があるとありがたいですよね。

喜怒哀楽、すべての感情が存在する「ブラッディ＋メアリー」

──舞台「ブラッディ＋メアリー」の登場人物の中で、お二人が気になるキャラクターや、演じるうえで楽しみにしているシーンがあれば教えてください。

砂川　僕は八巻（貴紀）さん演じる（結城）忍さんが大好きなんです！ 忍さんはビジュアルも性格もすごくカッコいいんだよなあ……。

砂川脩弥

北川　忍さん、良いキャラしてますよね。俺は有井（ちえ）さん演じるハイドラ（・スカーレット）。ハイドラって、いそうでいないキャラクターだと思うんですよ。何を考えているのかわからない、不思議な魅力に惹かれます。

砂川　ハイドラもカッコよくて美しいよね。性別問わず、男性からも女性からも好かれそう。楽しみにしているシーンだと、イザークと結生の過去が明らかになるところですね。愛があふれて、胸がキュッとなります。

──吸血鬼たちの世代を超えた激しい愛憎劇が全編を通して描かれ、作品の中にさまざまな感情が渦巻いていると感じます。

砂川　そうですね。喜怒哀楽、すべての感情が存在しているかもしれません。そういう意味では、演じるうえで精神的にすごく疲れるんじゃないかと思います。マリアは感情を表に出さないキャラクターだから、そのぶんかなりフラストレーションが溜まりそうだなって。でも、そんなキャラクターたちの美しさや儚さを表現できるよう、カンパニー一同がんばっていますので、ぜひともたくさんの方に観てもらいたいなと思います。

北川　そうですね。素敵な作品になること間違いなしだと思います。今までに見たことのない世界をお客さんにお見せしますので、期待して待っていてください！

左から北川尚弥、砂川脩弥。