まだ出会ってない層のリスナーを根こそぎつかみたい（塚本）

──火曜の「ラジナタ！」をどんな番組にしたいですか？

塚本直毅　今までは芸人さんらしい深夜ラジオに出演することが多かったんですけど、「ラジナタ！」ではいろんな音楽や映画を知ってもらったり、ラジオのリスナー自体を増やしていけたりすればいいですね。主にサブカルチャーの部分をメインに掲げていきたいです。

溜口佑太朗　サブカルチャーというのは自然と付いてくるものだから、こっちからサブカルチャーって言っちゃうのは、どうかと思うけど（笑）。僕らが家で寝る前に聴いてる曲や移動中に聴いてる曲をみんなに知ってほしい、という気持ちはあります。

塚本　つい泣いちゃう曲とかね。普段しゃべってこなかったことを発信できる場にしたいです。

溜口　それプラス、今までやってきたラジオのリスナーさんやハガキ職人さんとうまいこと融合できたら、めちゃくちゃ面白くなると思う。

──ファンの方やハガキ職人の方には聴いてもらえるとして、ほかにどんな方に聴いてほしいですか？

塚本　僕らがまだ出会ってない層の方ですね。「ラジナタ！」という企画に乗って聴いてくれるならば、せっかくなので根こそぎつかんでいきたいです。

溜口　女子に夜な夜なペディキュアを塗りながら聴いてほしいです。我々がこれまで関わってこなかった人に面白いと思われたい。アーティストさんの音楽の力も借りて、そういう人たちに認められたいんです！

ラジオに救われた人生。恩返しになれば（溜口）

──どんな選曲をしていきたいですか？

塚本　普段はお笑いに包まきゃいけない部分もあるんですが、「ラジナタ！」は個人的に好きな曲を流せる場だと思うので、とにかく好きな曲を「カッケーっしょ！」って言いながらかけます（笑）。個人の嗜好をダダ漏れにしていきたいです。

溜口　僕は超ど真ん中の、そのアーティストの入り口になるような曲が好きなんです。ゆずの「夏色」とか。王道をこういうところで聴いたら、あらためていい曲だなと思うはずなので紹介していきます。

塚本　中学校のときに聴いていた「ミュージックスクエア」（NHK-FM）から、僕は音楽を知ったんですよ。なので「ミュージックスクエア」と同じような番組にしたいです。僕が中村貴子さんとして発信していければ。

溜口　誰が言ってんだよ！ なれないよ、中村貴子さんには。お前は「じゃりン子チエ」のテツなんだから（笑）。

──そんな「ミュージックスクエア」以外にお2人が影響を受けたラジオ番組は？

塚本　たくさんありますよ。「オールナイトニッポン」（ニッポン放送）は、ナインティナインさん、くりぃむしちゅーさん、U-turnさん。あと「JUNK」（TBSラジオ）全般はもちろん影響受けてます。

溜口　T.M.Revolutionの西川貴教さんや、ゆずの「オールナイトニッポン」も聴いてました。僕はそれ以外だと、生島ヒロシさん、荒川強啓さん、森本毅郎さん、大沢悠里さん……。

──TBSラジオに出演されている方ばかりですね。

溜口　学生時代にはradikoもなく、僕は埼玉出身なので、TBSラジオを聴くことが多くて。

塚本　僕は静岡が地元で、深夜は「オールナイトニッポン」がメインでした。U-turnさんのラジオを中学生のときに聴いて、下ネタのコーナーで文学的な部分を学んだことがあり、そういうコーナーもやってみたいです。

溜口　僕は芸人を始めて1年目くらいのときに、毒蝮三太夫さんの「ミュージックプレゼント」の中継が埼玉の薬局に来て、実際に毒蝮さんと絡んだことがあります（笑）。いつも「ジジイババア」とか言ってるけど、毒蝮さんは優しかった。そのときスタジオにいた五月みどりさんにも笑ってもらえましたし。ラジオは優しい。ラジオに救われた人生なんです。

塚本　支えられてきたからなあ。ラジオができるのは幸せですよ。カルチャーの全部を、この番組から発信したいですね。もうまるまる全部。新しい文化の発信基地として聴いていただければ幸いです（笑）。

溜口　この番組がラジオへの恩返しに、そして、五月みどりさんへの恩返しになればいいと思います（笑）。