現在、なんばグランド花月にて吉本興業創業100周年記念公演「吉本百年物語12月公演『日本全国、テレビで遊ぼ』」が上演中。昨日12月20日、自身がストーリーの主役となっている
12月公演の舞台は1970年代。師走の大阪ミナミに1人の天使・横山やすしが舞い降り、笑いの世界に登場した「テレビ」というメディアとの戦いを模索する西川きよしのほか若き芸人たちの葛藤を目撃する。
きよしは、「昭和41年にコンビを組んだんですが、当時のことを思い出しながら、そして思い出の隙間を埋めていくことができ、何倍も楽しませていただきました。大阪万博のとき、やすしさんと司会させてもらったり漫才させてもらったことなども思い出してね。僕は毎晩、仏壇と、年に3回はお墓でやすしさんとお話させてもらってるんですけど、さっそく今日のお芝居のことを報告しておきます」と当時のことを振り返り、感慨深い様子。今回舞台できよしの役を演じるのが息子の忠志ということで、「まさか僕を演じている息子を見せていただけるとは夢にも思わなかったです。本当に人生は人との出会いで右に行ったり左に行ったり真っ直ぐ行ったりするんですね。今日の舞台はほとんど泣きながら笑ってました。あと、今日の忠志を見て、僕が家にいるとき、分度器で測ってるんちゃうかと思うくらい僕に似てましたね。ひとつ屋根の下で43年間も生活してると、きよしが忠志の血になり肉になりというのを感じました。親子って不思議やなと。いろいろあったけど、やすしさんには本当に感謝しています。今日も劇場のどこかで、やすしさんが見てくれてたんちゃうかなと思います」と語った。
妻で元吉本新喜劇女優のヘレンも「オープニングで忠志のアナウンスが始まったとき、なぜか出産の日のことが頭に浮かびました。あのとき、3150グラムで生まれてきた息子が、今ここの舞台に立たせてもらって、そして主人・きよしを演じさせてもらうのは不思議な気がしました」と母親の顔を見せる。ヘレンの役は、母親がヘレンと同じく元吉本新喜劇女優である瀬戸カトリーヌ。「舞台が始まる前には、瀬戸(カトリーヌ)さんともご挨拶させていただきましたが、当時、吉本でお世話になっていた頃に瀬戸さんのお母様もご一緒させていただいていて、その方のお嬢さんがまたこんなに大きくなられて、そして私を演じてくださる。もう一瞬にしてあの時代に戻らせてもらいました」と、嬉しそうな様子だった。
そんな2人の息子・忠志は「いつも両親が劇場で僕のお芝居を見てくれるときは、緊張とかではなく逆に安心します。見守ってもらってるよう気がするんですね。なので今日は平常心で落ち着いてお芝居ができました」と堂々たるもの。瀬戸も「すごく、あつかましいんですけど、(自分が)ヘレンさんに本当に少し似ているなと思いました(笑)。母からもヘレンさんの話を聞いていたりとか、きよしさんやすしさん、桂三枝さん、コメディNo.1の坂田さん香盤表と共に、新喜劇の中にうちの母の名前が入っていて、この作品に出ることが運命のように感じました。舞台って生もので毎日新鮮なんですけど、今日はお2人が見に来られて、本当に不思議なチカラというか、お母さんのお腹の中にいるような感じがしました」と、西川夫妻からパワーをもらった様子だ。舞台は12月29日(土)まで。詳しくはオフィシャルサイトで確認を。
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- 吉本興業創業100周年記念公演 吉本百年物語
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