ひぐち君の新キャラ誕生、53世感激の髭男爵単独舞踏会

昨日11月9日、東京・新宿シアターモリエールにて「54世誕生記念 髭男爵単独舞踏会『百夏』」が開催された。

これは今年2012年7月、山田ルイ53世に第1子となる“54世”こと百夏ちゃんが誕生したことを記念して開催された髭男爵の単独ライブ。オープニングでは、どんどん成長していく54世を53世が見守る親バカあふれる感動アニメーションが流れ、ネタ前に泣かせるという異例の演出に観客は意表を突かれるも、オチはひぐち君の登場で笑いに変わりライブがスタートした。ところがここで突如、「ヒゲノフのみんなー！ 頭のネジ外してバカになれー！」と、53世が大好きなももいろクロ―バーZの有安杏果の声が会場に鳴り響く。実はこれは53世が娘に同じ名前の“ももか”と付けていることから実現したメッセージで、漫才が始まると、特に反応のないひぐち君をよそに、53世は「ありがたい！」としきりに感動していた。

ライブでは漫才を4本披露。1本目で日本の将来について、ひぐち君の口から次々飛び出す予想外の展開と、その言葉に驚きつつもワイングラスで乾杯しながらツッコむ53世の姿に、観客は早くも笑わされていた。2本目では、髭男爵の魅力をアピールしようとする2人だったが、ひぐち君の妙な言い回しが気になる53世が矛盾を次々に指摘。その思わぬ加熱ぶりに会場は爆笑となったが、ひぐち君はツッコみながらたしなめていた。

続いては子供の健やかな成長を願う53世が、娘に何を習わせるか相談。ひぐち君の軽い返答に、53世は娘の将来を思うあまりまたもヒートアップ。思わぬ職業論にひぐち君がまたも慌ててツッコミを入れていた。最後は娘の結婚相手についての漫才。父親として一番の試練となるその瞬間を練習しておこうと、ひぐち君を相手役に結婚の承諾の場面を練習。しかしひぐち君の残念な演技、自分流アレンジ、最後にさしかかって重くのしかかる疲労により、53世からは「ちゃんとせえ！」という本気ツッコミが。さらにひぐち君のミス対策として用意された忍法まで使うことになってしまったが、2人のその様も単独に足を運んだファンは大喜び。最後はもちろんバリトンボイスの「もうええわ」で、ライブを締めくくった。

今回2人は途中、それぞれピンネタを披露。53世はまず「報われない人々」をイラストと朗読で紹介してみせた。続いてはTwitterのつぶやきを競技風に叫ぶというネタ。こちらは予想外の反応に1ネタ目から心が折れた様子だったが、なんとか最後まで駆け抜けた。ひぐち君の1本目は、生きていくことに失望した青年の1人芝居。2本目はひぐち君自身も飼っているうさぎのキャラ・うさぎクンで登場した。“さかなクンの親戚”というテンションで語られるポップな“ぴょん語”に、当初ざわめいていた観客は思わず爆笑。53世からも「思ったより良かったよ」という声がかけられた。

たくさんの娘の写真とともにエンドロールが流れた後、2人は観客からの大きな拍手の中舞台に登場。すると今度は53世にサプライズの有安メッセージが。ふたたび感激する53世だったが、「いやー、でもわたし……あの、有安杏果って実は芸名で『やすださなこ』っていう名前なので」というボケに、膝から崩れ落ち「親としてこんなミス！」と絶叫。しかしすぐに「嘘です」という言葉が流れ安堵した。最後に有安は、11月21日にリリースされるももクロの新曲「サラバ、愛しき悲しみたちよ」をしっかりPRした後、なんとひぐち君のギャグ「ひぐちカッター！」でコメントを締めくくった。53世へのサプライズだったはずが、ひぐち君の反応の薄さのほうが気になり53世は憤慨。しかし、最後はうさぎクンの功績を認め怒りを収めた。

やりきった2人は「ぜひまた来てください」と観客に感謝し、ライブは終了。11月28日（水）には、東京・新宿ネイキッドロフトで「髭男爵トーク舞踏会～お父さんの工場がどうなってもいいのかい？27～」もあるので、気になる人はぜひ足を運んでみよう。詳しくはサンミュージックオフィシャルサイトにて。

髭男爵トーク舞踏会～お父さんの工場がどうなってもいいのかい？27～

日時：2012年11月28日（水） 18:30開場 19:30開演
会場：東京・新宿ネイキッドロフト
料金：前売1800円 当日2000円（共に飲食別）
チケット：ローソンチケット Lコード32389